名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週月曜夜10時)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。
今回紹介する名門校は、中央大学附属中学校・高等学校。内部推薦による中央大学への進学率は約86%、法学部には、毎年100人程度が進学している。
教育目標の柱は「自主・自治・自律」。自由な校風をうたう学校は多いが、中大附属のそれは、さらに一歩先を進んでいた。
そんな中大附属の特徴が凝縮されているのが、中学3年生から始まる「教養総合」の授業だ。生徒たち自らが身近な社会課題の発見や解決に取り組むことが目的で、高校2年生からは選択制の13のコースに分かれ、1年かけて自ら掲げたプロジェクト実現に力を入れる。今回カメラが注目したのは、「SDGsコース」を選択した2人の女子生徒。1人はフードロス問題を、もう1人は地球温暖化を解決する自分たちなりの方法を考えていた...。
創立113年の名門校「中央大学附属中学校・高等学校」は、東京・小金井市にあり、「中附」の略称で親しまれている。生徒数は、中高合わせて1676人(高校は1158人)。
内部推薦による中央大学への進学率は約86%と高く、2022年春の合格実績は、中央大学が331人、早慶上理に36人。特に有名な中央大学法学部には、毎年約100人が進学するという。
中附の基本精神は、「自主・自治・自律」。自由な校風の学校は増えているが、中附はさらに一歩先を進んでいた。中学生は制服があるが、高校生になると服装も髪の色も自由。茶色や紫色に染めた生徒の姿も。
中央大学法学部教授も務める石田雄一校長は、「髪の色を染めていることによって問題が起きたというのは聞いたことがない。それはもう生徒自身が考えること」と話す。
授業中のスマートフォンの使用もOKだが、生徒たちがスマホを使ってしていたことは、授業に必要な検索や発表用の資料作成だった。「自律」の精神が、生徒たちに根付いているのだ。
自由な校風は校舎にも。中附のシンボルである1号館には、文化祭に向けて描かれた階段アートが。広大な人工芝のグラウンドや本格的な野球場、体育館も2つあり、みんな青春を謳歌している。食堂も完備しており、人気メニューはボリューム満点の「唐揚げ丼」(420円)だ。
中央大学の建学の精神は、「實地應用ノ素ヲ養フ(じっち おうようの そを やしなう)」。実践的な知識を持つ人材を育てる...その思いは、附属校にも受け継がれている。
高校3年生の英語の授業をのぞくと、この日のテーマは「SDGs」。持続可能な社会に向け、国連が定めた「世界を変える17の目標」について、自分の意見を英語で伝える練習をしていた。受験一本やりではない、附属校ならではの取り組みだ。
こちらの教室には、なんとライフル銃を構える生徒たちが! 10m先にあるのは、小さな標的だ。
実はこれ、「ビームライフル」と呼ばれる光線銃を使った射撃で、生徒たちが所属するのは「ライフル射撃部」。珍しい部活だが、高校生の全国大会も行われている。
部長を務めるのは、高校2年生の竹村知夏さん。中附にある海外留学制度に惹かれ、高校から入学した。
そんな知夏さんは、今、あることに取り組んでいる。それは、中附の教育の柱となる「教養総合」という授業。生徒たち自らが身近な社会課題の発見や解決に取り組むことが目的だ。
高校2年生からは選択制の13のコースに分かれ、1年かけて自ら掲げたプロジェクト実現に力を入れる。
知夏さんが選択したのは、「高校生によるSDGsプロジェクト」。持続可能な社会に向け、国連が定めた「世界を変えるための17の目標」について探究するコースだ。
知夏さんのグループは、フードロス問題の解決に向けてプロジェクトを進めるが、果たしてその取り組みとは? ぜひ番組で確認してほしい。
もう1人、SDGsに関心を持つ生徒がいる。知夏さんの同級生・千葉玲美さんは、地球温暖化に強い危機感を抱いていた。
「最近、気候変動がすごくて、毎年のように豪雨が起きていて...。将来年をとった時に住めるのかなと思っています。次の世代を考えると不安です」。
この日、玲美さんは、SDGsコースの仲間たちと、東京・池袋にある「サンシャイン水族館」を訪れた。果たして、その目的とは?
番組ではこの他、生徒たちが取り組む課題図書や江ノ島海岸で行われたビーチクリーン活動、玲美さんが先輩たちと開催した「SDGsすごろく」のイベントの模様などをお届けする。
毎週月曜夜10時放送!「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)を、どうぞお楽しみに!
【お知らせ】
10月8日(土)から、「THE名門校!
毎週土曜午前10時30分から放送! どうぞお見逃しなく!