8年後、私たちの食卓にはどんな料理が並んでいる?「2030年の食卓」を見つめる:2030年の食卓 ニッポン発”美味しい”を世界へ

公開: 更新: テレ東プラス

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金曜夜10時からは「2030年の食卓 ニッポン発"美味しい"を世界へ」を放送!

2030年は、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる課題解決の年。8年後、私たちの食卓には、どんな料理が並んでいるでしょうか?「2030年の食卓」を見つめます。

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"2030年の食卓"には、どんな料理が並ぶのか?

大きな転換点を迎える"食"の世界。SDGs(持続可能な開発目標)へ対応するため、変化が加速している状況だ。例えば「代替食」は世界各国がしのぎを削る開発競争を繰り広げているが、培養肉や昆虫食、3Dフードプリンター等々、未来志向の技術が次々に生み出されている。だが、どれをとっても「食べたい」と思えるようなものではなく、栄養や安全性、効率化などが優先され、食本来の「おいしさ」や「楽しさ」は二の次になっているのが現状。
そんな中、日本の各企業は、環境負荷を抑え持続可能でありながら、おいしさや楽しさを両立した食材や食品の開発に取り組んでいる。「コメダ珈琲」は、すべて植物性原料を使った専門店を開店。ミルクの代わりに豆乳、大豆ミートを使用したハンバーガーなど健康志向の客に好評だ。

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1925年、日本で初めてマヨネーズを製造した「キューピー」は、これまでのイメージを覆す「HOBOTAMA(ほぼたま)」という新商品を開発。植物由来の原材料で、スクランブルエッグのような見た目と味を再現した。「これまでタマゴの研究を続けてきたキューピーだからこそ、実現できたものです」と胸を張る。開発までに139回も試作を重ねた「こだわり」とは?

"食を救え!地方と大企業がコラボ

真鯛などの養殖を手がける「赤坂水産」(愛媛県西与市)は、漁業が直面する課題に取り組んでいる。それは「魚粉」の価格高騰。養殖のコストの7割はエサ代。エサの多くを占めるのが「魚粉」で、10年前に比べ3倍以上になっている。「このままでは日本の養殖、魚食文化は無くなってしまう」と危機感を持つのは、三代目の赤坂竜太郎さん。そこで、魚粉を使わず、植物性原料だけの餌を使った魚の養殖を模索する。

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そんな赤坂水産に強力な助っ人が現れた。ソフトバンクだ。ソフトバンクが持つ技術を使い、養殖魚のヴァーチャルマトリックス化を行い、エサをやるタイミングなどの生産管理から出荷までを全てコントロールする。赤坂水産が培ったノウハウと、ソフトバンクの最先端テクノロジーの融合で、環境負荷を減らし世界的な資源争奪戦の中で、新時代の養殖技術による「新ブランド魚」は生まれるのか?

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愛媛県は、赤坂水産をはじめ県内企業と大企業とのコラボによって、危機を迎える「食」の産業の未来を模索する「ガーディアンプロジェクト」に取り組んでいる。そのノウハウは、日本全体に広めていき、「日本発」として世界に向けても発信していきたいと意気込む。

"ナポレオン以来?"世界初"のバター誕生!

東京都内でレストランを営む、藤春幸治シェフは、食物アレルギーや食事制限の人でも美味しく食事ができる「ケアリングフード」を考案。アレルギーを持つ子供にも、家族で一緒に楽しめるメニューを提供し、母親が感激の涙を流すことも。(「ガイアの夜明け」より)

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そんな藤春シェフが"世界初のバター"を開発した。植物性原料だけで乳製品のバターと変わらない味を実現したもの。日本と世界で特許を取得済みだ。その構造は、マーガリンなど他のバター類似品とは違い、動物性バターに近く、現在、東京理科大学との共同研究が進められている。証明されれば、1869年、フランスでナポレオン三世がバターの代用品としてマーガリンを作らせて以来の大発明となる。この"フジハルバター"の製法を提供することで、各地で大豆やコメを原料とした「ご当地バター」を作れるようにしたり、世界各地にも広げて行きたい、と藤春さんは夢見る。小さなレストランで生まれたバターが世界を変えるか?

出演者

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【ナビゲーター】八嶋智人
【ナレーター】大江麻理子(テレビ東京キャスター)