なぜ?マイナンバーカード交付率”全国1位”の都城市「前例踏襲は仕事ではない」

公開: 更新: テレ東プラス

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企業でリスクテイクをしながら前進してきた人に学ぶ番組『ハイパーリスクテイクビジネスパーソンファイル』。この番組は、サラリーマンであるテレビ東京の高橋弘樹プロデューサーが、同じくサラリーマンでありながら、自身でリスクを背負うことで、ビジネスを成功に導いてきた先達にその秘訣を学ぶ。

今回のテーマは【DX(デジタルトランスフォーメーション)】宮崎県都城市で総合政策部デジタル統括課副主幹を務め、日々DXに取り組んでいる佐藤泰格さんをゲストに迎えておくる。自治体というリスクを最も取りたがらない組織で、どのようにリスクテイクをしながらDXを推進しているのだろうかーー。

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マイナンバー交付率全国1位&ふるさと納税全国2位のすごい自治体!

そもそも宮崎県都城市に聞き馴染みがない方も多いと思うが、都城市は日本の中で最もDXが進んでいる自治体の1つと言われている。代表例としては、マイナンバーカード交付率が全国1位という実績を持ち、すでに交付率は8割超え。また、ふるさと納税に対してもいち早く積極対応をすることで、全国2位の実績を誇っている。

いち地方都市でしかない都城市が、なぜここまで全国でも突出した成果を出すことができたのかーー。そのカギは、やはりリスクを取ることに隠されているようなので、成果を出せるリスクの取り方を佐藤さんから学ぶ。

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前例踏襲は仕事ではない

都城市のすごさは、マイナンバーカード交付率やふるさと納税だけに留まらない。デジタル領域の新規事業にも積極的で、5年で100件の新規事業を目標に掲げており、すでに2年間で53件の新規事業を開始しているという。

地方自治体とは思えないスピードとデジタル領域への適性を感じるが、その理由の1つとして「前例踏襲は仕事ではない!」という合言葉があると佐藤さん。公務員といえば前例踏襲を重んじる文化のイメージがあるが、都城市は逆だそうだ。「前例踏襲は仕事ではなく作業。空振りでもいいから打席に立つことが大事。見逃す方がリスク」と佐藤さんの口からベンチャー企業の社長のような言葉が飛び出した。

念のため補足をすると、佐藤さんはベンチャー企業から公務員になったわけではなく、2013年に都城市に入庁した生え抜き。現在の部署も普通の公務員同様に異動を繰り返しながらたどり着いたという。公務員とは思えないベンチャーマインドは素敵ではあるが、あまりにも尖ったことをしすぎても組織から煙たがられるだけで、進むことも進められない気もするが、どのように折り合いをつけているのだろうかーー。

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