何者なのか？ 死因は？
博士によると、このミイラは約600年前のインカ帝国時代のもの。世界遺産のマチュピチュを築き上げるなど高い技術力を持つものの、いまだ謎が多い同帝国の歴史を解く鍵となる可能性があるという。
「天空のミイラ」は何者なのか。手がかりはすぐそばにあった、損傷が激しいもう1体のミイラの頭部が教えてくれた。この頭部は男性のもので、もう一方の「天空のミイラ」は女性。男性は首を折られた形跡があり、女性は縄で縛られている。
このことから博士は、ミイラたちが生け贄（にえ）だと推測した。インカ帝国が支配していた当時、小さな地域では絶えず領土争いがあり、この男女は争いを鎮めるためにそれぞれの村から生け贄として差し出された可能性があるというのだ。
奇跡的に髪の毛や歯などの保存状態もいいため、DNA鑑定などを行えば、当時の歴史だけではなく食生活などの暮らしぶりも詳しく調査ができる。「一体なぜ争っていたのか。なぜ生け贄を出す争いになったのか。このミイラを調査することで当時の歴史を知ることができる」と博士は意気込む。
そして、この調査より2ヵ月後の8月上旬、ペルー政府がミイラを保存・研究するため、近くに村までミイラを運ぶプロジェクトがあり、テレビ東京だけが海外メディアとして取材を許された。国宝級のミイラが崩れないようにひもで固定し、地上に持ち上げたあとは厳重に箱に入れる。滑車を使い、張ったロープをつたって岩場を移動させた。
その後は人が箱を背負い、徒歩で約2時間かけて村まで運搬する。村に到着したころには日が沈み、合計6時間をかけて政府は無事ミイラを運び終えた。関係者は「ペルーには最も有名な『ファニータ』（1995年発見）という少女のミイラがある。国が管理する中で最も重要なミイラだが『天空のミイラ』はファニータと同じぐらい貴重だ」と話す。“彼女”がきっかけとなり、さらなる歴史が解明される日も近いかもしれない。
木曜夜6時25分からは、ゲストに的場浩司、宇賀なつみ、川村壱馬（THE RAMPAGE）、金川紗耶（乃木坂46）を迎えて、「有吉の世界同時中継～今、そっちってどうなってますか？～」【世界と日本のピラミッドの謎に迫る！禁断大調査SP】を放送！
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どうぞお楽しみに！
