YOUの人生観も変えた!「日本三大花火大会」の全長2キロの打ち上げ花火に込められた想いに感涙:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎え、アポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは「夏祭り激アツYOUの夢ドッカーンスペシャル―!」。今回は、猛暑よりアツアツなYOUの夢が大爆発の95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

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(2018年10月15日放送)

成田国際空港で声をかけたのは、アメリカはオレゴン州から花火を見ようと来日したビルさん(当時43歳)。最大級の花火大会があるという情報を得て長岡(新潟県)に行くそうで、「全長2キロの巨大な花火もあるんだ。それが一番見たいね!」と目を輝かせる。実家は人口約100人のワシントン州ウェルドロン島というビルさんは、せいぜい家族と手持ち花火をやるくらいで、もちろん花火大会なんてものはないという。

「昨年初めて日本に来た時、偶然花火大会の写真を見たんだ。アメリカの花火との違いにびっくりしたよ。花火がこんなにキレイなんて初めて知った。まだテレビでしか観たことがないから、初めての打ち上げ花火は日本で見ようと決めたんだ」というビルさんに、初たまや~!の瞬間を取材したいと申し出ると、快諾してくれたので密着決定!

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(取材日:2018年8月1日)

花火大会の前日、「ついに打ち上げ花火が拝めるんだぜ!」と、甚平姿ではりきるビルさんと再会した。本番は明日だが、とにかく待ちきれないらしく、まずは長岡駅周辺を散策。ビルさんは、宣伝ポスターの花火を見ただけで、「超デカい!」とテンション爆上がりに。

そんな勢いでまず向かったのは、花火の作り方や歴史などを学べる展示場「長岡花火情報室」だ。花火の玉のモニュメントの前で記念撮影したあと、案内スタッフ・佐藤さんが「長岡花火は本当に素晴らしい花火大会ですよ。8月1日の夜が平和祭、2日と3日が花火大会になっています」と、花火情報を親切にアナウンスしてくれた。さらにビルさんに花火のリーフレットを渡し、「もっと色々教えてあげたいんですけど...」と、声をからしながらも気にかけてくれた。

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午後7時、さっそく佐藤さんが教えてくれた「長岡まつり平和祭」に参加。新潟伝統の盆踊りを満喫して余韻を楽しんでいると、地元のご家族に「ナイス甚平!」と声をかけられた。お父さんが、長岡の花火は世界一だと語るなか、夜の10時半頃になっていきなり花火が上がったのでビルさんはまた興奮。

大会前日には、毎年こうして3発だけ花火が上がるそうだ。それは、「長岡空襲(太平洋戦争)で亡くなられた人たちの慰霊の花火」。お父さんによれば、「この時間(昭和20年8月1日午後10時30分)に長岡全域(およそ8割)が空襲で焼け野原になった。子どもも大人も、何千人も亡くなった」と戦争で大きな犠牲を払ったが、復興への第一歩として昭和22年から空襲と同時刻に白一色の花火「白菊」を打ち上げるようになったという。華やかな花火の歴史的背景を知ったビルさんは、「規模や見た目だけで長岡花火を観に来たんですけど、強い想いが込められているなんて知りもしませんでした」と感激し、良い話を聞かせてくれた家族にお礼を伝えた。

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(取材日:2018年8月2日)

そして、いよいよ待望の花火大会当日。開始2時間前には事前購入した指定席へ向かったビルさんだが、「長岡まつり大花火大会」は日本三大花火大会の1つであり、全国から約100万人もの観客が訪れる一大イベントとあって、会場はすでにものすごい数の人々であふれかえっていた。

席に着くと、今年で3年目という日本人のお隣さんにごあいさつ。持参したという浅漬けや枝豆、おにぎりまでふるまってくれたのでごちそうになったビルさん。さらにプログラムを調べ、ビルさんが目当ての花火は「フェニックス」という名前だと教えてくれた。

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そして打ち上げがスタート!次々と上がる花火に、ビルさんは「フォ~!」とこぶしを振り上げ歓喜の声をあげる。信濃川河川敷を活かして一直線に打ち上げるので、視界いっぱいに広がる花火を体感できる。

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ついに、待ちに待った「復興祈願花火フェニックス2018」が打ち上がった。2キロにわたって次々に上がる花火は、幾度の戦争や災害に遭った長岡市が何度でも立ち上がる姿を表現したものだとか。ビルさんは「空いっぱい花火で覆われてる。こんな絶景今まで見たことない」と、世界一の花火に興奮し、力の限り拍手を送り続けた。こうして花火は終わり、親切な隣人と握手を交わしたところで密着は終了。

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「最初は花火を観るだけで満足だと思ってたけど、長岡でたくさんの人と出会って、さまざまな想いを知ることができた。花火はただキレイなだけじゃなくて、想いがたくさん詰まっているんだね。また長岡に必ず戻ってくるよ!」と、新たな想いを熱く語ってくれたビルさん。またいつか、花火を観に日本に来てね!