カリスマ熱波師が「鳳翼天翔」を実演!プロレスラーがサウナにたどり着いた苦難の道のり:家、ついて行ってイイですか?(明け方)

公開: 更新: テレ東プラス

8月2日(月)に放送した「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」(毎週月曜深夜)では、横浜のスーパ―銭湯で働く熱波師・いのうえさん(52歳)のお家について行きました。

今回は横浜市にある「ファンタジーサウナ&スパ おふろの国」さんのロビーにカメラを設置。カメラに話しかけてくれた人に銭湯の回数券を差し上げるかわりに、お家について行く企画。

お客さんたちに訪れた理由を聞くと、一様に「いのうえさんの熱波を受けたいから」との答えが。どんな人なのかと思っていたところへ、覆面姿の男性がカメラに話しかけてきました。

「けっして怪しいもんじゃないんですよ」というこちらの男性が、先ほどから名前が挙がっていたいのうえさん! ご職業は今、注目を浴びている「熱波師」。

交渉の結果、終業後に都内のお家を訪問させていただくことになりました。すると玄関の表札には違う名前が...。恐るおそるチャイムを鳴らすと、無事いのうえさんが現れました。早々にそのワケを伺うと、「結婚したばかりで、私の苗字なんです」と、今度は妻のたまみさん(41歳)が登場!

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1DKで家賃10万円。もともとたまみさんが1人で暮らしていたお家が、ご夫婦の愛の巣となっています。本棚にはクラゲ関連の本が多数並んでいます。「子どもの頃からクラゲになりたかった」と、個性的な発言を繰り出すたまみさん。実は会社員をしながらミュージシャンとしても活動。CDも発売しているそうで、壁に掛かったウクレレの数々は、たまみさんの商売道具。クラゲにちなんだ歌も披露していただきました♪

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お2人が結婚したのは2022年の1月7日(取材日は2月3日)だそうで、まさに新婚ホヤホヤ! いのうえさんは3年ほど前に離婚した経験が...。今はまだ元妻の実家で、妻がいない状況で義父母と子どもと暮らしている状態。今後どこでどうやって暮らすのかは相談中だそうです。

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いのうえさんの若かりし頃の写真を発見しました。なんと「大日本プロレス」で10年間プロレスラーとして活躍していたそうです。新婚のお2人のなれ初めは、サウナにハマったたまみさんが、いのうえさんの半生を綴ったコラムを読んで「絶対に仲良くなれるだろうな」と思い、ツイッターでフォローしたのがきっかけだといいます。ちなみにその記事は、テレビ東京系列で放送されていたドラマ『サ道』のプロデューサーのコラムでした。

サウナブームの人気のひとつが、熱したサウナストーンに日本ならアロマ水をかけて水蒸気を発生させる「ロウリュ」の普及。そのロウリュで欠かせない存在が熱波師です。井上さんのように熱波師と呼ばれる方は全国に300人近くも存在し、「熱波師名鑑」なるものが発売されるほど、今注目のお仕事なのです。

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井上さんの得意技は「鳳翼天翔」。「パネッパ」とは、苦しみと悲しみを破壊する言葉だそうです!

"追っかけ"もいるほど人気者のいのうえさん。その人気の秘密は、ロウリュサービスまでに口上がおよそ12分もあること。「それでサウナ室にいるみんなの気持ちがひとつになるんですよ」!

いのうえさんが熱波師になったのは意外なきっかけでした。39歳の時にケガが理由でプロレスラーを引退、生活のためにガードマンなどの仕事をしていると、目ざといファンから心無い言葉を浴びせられたこともあったといいます。そんなある日、顔見知りだった「おふろの国」の店長から「早朝清掃の枠ならあるけど、働きませんか」と誘われ、清掃スタッフとして働くことに。

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「熱波師で雇ってもらったわけじゃない。もともとは清掃スタッフがシフトでやる仕事だった」と、いのうえさん。昔は「こんなことやりたくない」というスタッフもいたといいます。

それでもなぜ、いのうえさんは熱波師をやろうとしたのでしょうか?

「(この仕事に)伸び代があった。僕自身、熱波をやって手ごたえは常にあった。子どももいますし。熱波をやって、(熱波を)仕事として育てる。辞めるわけにいかなかった」。

熱波師という存在が浸透するまでは、サウナのお客さんから「帰れコール」が起こったことも。「でも、帰るわけにはいかないですから一心不乱にやりました」。そんないのうえさんの姿に「兄ちゃんようやったな」と、お客さんから拍手が起こるように。こうして月1回のイベントが今では毎週行われる人気イベントに成長。もちろん「お金も結構もらえるようになった」といいます。

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「非日常をそこに出現させられるか。全部忘れて熱いということだけに気持ちを持っていかれてクールダウンして、うまいごはん食べて、夢も見ないで深く眠ってほしい。そうしたらフェニックスのように復活できる」――最後は、最高の口上で締めくくってくれました! 熱波の魅力を知ったところで、今度はきっと体験しにお邪魔します。