「1日火と遊んでる」倉敷のガラス職人YOU。新作のヒントは?展示会までの3日間に密着!:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎えてアポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回は「スゴ技YOUがミラクルファイヤーSP」。モノ作りの国ニッポンで情熱を燃やすYOUが続々登場する95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

you_20220725_01.jpg
空港を飛び出し、日本全国の市町村で面白YOUが見つかるまでガチ捜索する「出張YOU」。

今回訪れたのは、岡山県倉敷市。江戸時代に幕府の天領に定められ、綿花を中心に物資の集散地として発展した美観地区は、歴史ロマンがあふれる町として、YOUにも大人気の観光地だ。また繊維関係の産業も盛んで、倉敷帆布や国産ジーンズ発祥(1960年代~)の地としても有名。"晴れの国"とも呼ばれ、日照時間の長い倉敷のフルーツは甘味が最高と評判が高い。

you_20220725_02.jpg
美観地区を南下した水島地区で見つけたガラス工房さんで情報を聞いたところ、玉島地区にガラス工房を営む名物YOUがいると教えてくれた! お礼を伝え、さっそく噂のガラス職人に会おうと「ベンズグラスデザイン」を訪ねると、メキシコ出身のベンさん(42歳)が自宅の庭にある工房に迎え入れてくれた。

さっそく来日のキッカケを聞くと、妻・智子さん(岡山出身)との結婚からで、倉敷在住歴はもう17年になるそう。職人になった理由は、「(子どもの頃から)火が大好き!」。倉敷は吹きガラス工法が有名だが、ベンさんは炎を扱う"バーナーワーク"工法にこだわっているという。

you_20220725_03.jpg
さっそくお手並みを拝見させてもらうと、バーナーを使ってあっという間にコップを作ってくれた。さすが職人! 数日後には自宅リビングを会場にして、"夏の新作展示販売イベント"も開催されるという。取材を申し込むと、快諾いただけたので密着決定!

you_20220725_04.jpg
イベントの3日前。これから新作づくりをするというので伺ったものの、まずは日課である散歩へ行くという。3日しかないが、大丈夫なのか? 歩き始めると、道端のヒメジョオンを摘んでお墓にお供えしたり、町の人々に挨拶をして回ったり、23種の野菜を栽培する家庭菜園を手入れしたり、しまいには小川でメダカを獲り始めた。「僕は作品のインスピレーションを、身の回りにある日常のものから得ることが好きなんだ」というが...。

自宅に戻ると、今度は大家族(子ども4人)の夕食作り(ローズマリーチキン)を手伝い始めた。ベンさんは肉を焼くのが得意だそうだが、智子さんいわく「火を使うから。火は上手い」(笑)。

小さい時からとにかく火が好きだったベンさんは、23歳でアメリカに渡ってガラス職人になった。そこで当時語学留学に来ていた27歳の智子さんと出会い1年交際、その後アメリカで結婚し、日本へやって来た。

you_20220725_05.jpg
さて準備ができたら、みんなで一緒に「いただきま~す」。食べ盛りで黙々と食べる子どもたちに、父としてのベンさんについて聞くと、長男カイトさん(17歳)も長女リリアナさん(15歳)も「優しくて力持ち」と評価する。二男のリュウセイくん(9歳)は、「普通です」と言ってふざけるが、ベンさんは「みんな楽しいがいいよ。それが一番」と目を細めた。

you_20220725_06.jpg
翌日、ようやく新作づくりに取りかかったベンさん。バーナーでガラスを焼き、色付け粉などをつけ、器用に引き伸ばして形づくる......。そうして10分後に出来上がったものは、なんと小川で獲ったメダカにアイデアを得た"オリジナルメダカ"だ!「リフレッシュ行ってアイデアもらって、毎日が違います。咲いている花も草も違うし、雨の日暑い日曇りの日風があっても変わる。毎日がスゴい意味がある」と、あの散歩は大切な創作活動の一環だと教えてくれた。

you_20220725_07.jpg
ベンさんは、次々と別の細工も作り始める。ガラス中に緑の草が生えた楕円のものをメダカとくっつけ、まずはメダカペーパーウェイト(6000円)を完成させた。「川(メダカがいた小川)には、緑の草(藻)がたくさんあった。泡(空気)も入ってるでしょ。泡(空気)がなかったら魚が死ぬよ」と、メダカの暮らす世界を見事に表現。

you_20220725_08.jpg
さらに、「全部に意味がある。神様に渡したお花を作ったよ」と、散歩でお供用に摘んだヒメジョオンを使った作品も。他にも、自宅2階から見える夕日の景色をイメージしたメダカグラス(6000円)、ベンさんが好きな散歩道「妙見山」の緑をイメージしたグラスなどなど、全ての作品は日常でインスピレーションを得て創作されたものばかりなのだ。

you_20220725_09.jpg
10時にイベントをオープンすると、さっそくお客さんが来店し大盛況に。夕日のメダカグラスも、生き物好きのリピーターに売れた。最初にベンさんの情報をくれたガラス工房の方も、「自分が忘れていた少年の心が残っている」と、メダカのペーパーウェイトなどをお買い上げ。

こうして初日だけでメダカ作品は完売、30点以上の作品が売れたのを見届けたところで密着は終了。「僕は今の充実した生活にとても満足しています。これからも変わらず日常を大切にして、たくさんの人に幸せを届けていけたらと思ってます」と語るベンさん、これからも素敵な作品でお客様をほっこりさせてね~!

PICK UP