10人兄妹のビッグ二男！大家族を支える現役高校生がプロリーグを目指す：CHOTeN

全タイトル合わせ賞金総額約3億円、2021年に発足された国内最大級のeスポーツブランド「X-MOMENT」の試合の勝敗を予想する「X-MOMENT Presents CHOTeN～今週、誰を予想する？～」。7月16日（土）の放送では、「PUBG MOBILE」（※注1）プロリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE（PMJL）」への昇格を目指すチームと、入れ替え戦で勝利したチームをピックアップ。注目選手を紹介し、勝敗を予想した。

負けたら就職...現役高校生の決意

PMJLへの昇格を目指す、超攻撃型チーム「STYLE」。昇格するには、およそ140チームが4つの枠を競い合う「PUBG MOBILE OPEN TOURNAMENT」を勝ち残らなければならない。熾烈な争いの鍵を握る人物が、現役高校生のぜんすけ（18）だ。

ぜんすけは10人兄妹の二男で、家族は祖母も含めて13人！ eスポーツで大家族を養うという夢を持ち、高校に通いながら練習に励んでいる。だが、今年プロリーグに昇格できなければ、就職するというぜんすけ。現役高校生が決意したワケとは？ぜんすけの生活に密着した。

ぜんすけの自宅があるのは福岡県。4LDKに、長女以外の12人が暮らしている。自室は長男との2人部屋で、eスポーツの活動に使っている机は、小学生の頃に近所の人からもらったもの。服なども人からもらうことが多いそうで、大切に使い続けている。

チーム練習が始まるのは夜9時。プロリーグ昇格へ向けて実践練習を繰り返し、チームの連携を磨きながら戦術を練っていく。ぜんすけはチーム最年少の高校3年生ながら、冷静に状況を判断し、仲間に的確な指示を出す。プレイの特徴は、遠くの敵を瞬時に見つけて倒す、動体視力と攻撃力だ。

昨年惜しくも昇格を逃した「STYLE」は、悔しさをバネに臨んだ今年6月の昇格戦でも、ファイナルステージで敗北。秋に行われる今年最後の昇格戦に向け、練習にも熱が入る。

練習中、兄が帰宅。チーム練習は毎日深夜まで行われるため、チームメイトへの声かけなどが気になり、兄は寝られないのでは...と思いきや、いつの間にか寝られるようになっていたとか。

兄が寝た後も暗い部屋で練習に励み、練習が終わったのは深夜3時。ここまでしてプロリーグを目指すのには、ある理由が。

実は、ぜんすけは高校の学費を自分で払っており、家にも生活費を入れている。学費と家に入れるお金はそれぞれ月3万ほどだが、チームの給与だけでは賄えない。プロリーグのチームは年間350万円の給与が保証されているが、下部チームにその保証は一切ないのだ。

足りない分は、週に3回ファストフード店でアルバイトをして補っている。収入は、アルバイトを含めて月に約8万円。自分のためにはほとんど使っていない。

高校とアルバイトの合間を縫って練習に励み、睡眠時間はたったの4時間。大変なスケジュールだが、ぜんすけは「自分の好きなことなので、どこまでもやれちゃう」と語る。

多忙な生活を送るぜんすけのことを、弟妹たちはどう思っているのか？小学生の四女からは、「『片付けしろ』とか、自分はせんのに人にばっかり言う」と苦言を呈されたものの、二女の「（アルバイトも勉強も）やることやってるからすごいなって思います」という言葉に照れる場面も。

そんな中、ぜんすけは秋の昇格戦を前に、ある決意をしていた。今年プロリーグに昇格できなければ、高校卒業後は就職の道を選ぶという。家族が多い分、自分が家計を支え、兄妹や親に楽をさせてあげたいのだ。

しかし、「やれるのであれば、eスポーツの選手としてやっていきたいですね。eスポーツが本当に大好きなので」と本音も覗かせる。中3から毎日練習を続け、掴みかけた夢を諦めたくはない。

「チャンスは今年しかないので、このチャンスをしっかり掴み取って、プロリーグに上がれるように頑張ります」と意気込むぜんすけ。家族のため、そして苦労をかけてきた母に恩返しをするために、絶対に昇格する！

父と二人三脚で頂点を目指す

また、PMJLの名門「FOR7」からは、伊豆のパワフルスナイパー・GESM1N（19）に密着した。「FOR7」は、春のPhase1で16チーム中15位と低迷。背水の陣となった6月の入れ替え戦では辛くも勝利し、ギリギリ生き残った。もう悔しい思いはしたくないと、逆襲を誓う「FOR7」。そのキーマンがGESM1Nなのだ。彼の強さの秘密は、父とのトレーニングにあるという。そんなGESM1Nが、父と交わしたある約束とは？頂点を目指し、親子で奮闘する男の物語を。