“弱すぎるプレイヤー”から日本一へ!友達がいなかった少年が仲間と出会って見つけた夢:CHOTeN

公開: 更新: テレ東プラス

全タイトル合わせ賞金総額約3億円、2021年に発足された国内最大級のeスポーツブランド「X-MOMENT」の試合の勝敗を予想する「X-MOMENT Presents CHOTeN~今週、誰を予想する?~」(毎週土曜夜11時30分放送)。7月9日(土)の放送では、「RAINBOW SIX JAPAN LEAGUE(RJL) 2022」(※注1)Season1で初優勝した「KAWASAKI SCARZ」のリーダー・Pyon(23)がスタジオに登場。優勝に至るまでの軌跡と、Pyonが注目する選手を紹介した。

「弱すぎるプレイヤー」が仲間と出会い日本一に

昨年の「RAINBOW SIX JAPAN CHAMPIONSHIP(RJC)」で日本一に輝いた、「DONUTS USG」。アタッカーを担うPerro(19)こそが、Pyonが今一番注目している選手だ。

熊本の山奥で育ち、日本一となったPerro。だが、学生時代は友達がおらず、寂しい思いをしたことも。そんなPerroにeスポーツがもたらした、人生の喜びとは。Perroの生活に密着した。

choten_20220715_02.jpg
Perroの実家があるのは、熊本県上益城郡の山奥。車で向かう道中には民家がなく、毎日鹿が3〜4頭出没。実家の玄関には、魔除けとして鹿の角や猪の牙が飾られている。

choten_20220715_03.jpg
山奥だけに、スーパーには徒歩で1時間以上、コンビニまでは2〜3時間、最寄りの駅まではなんと6時間!...と生活は不便。Perroは全校生徒30人の中学校に、自転車で1時間かけて通っていたそう。

Perroの部屋にはドラゴンボールのフィギュアが並ぶ。「強い人」が好きだというPerroは、元プロボクサーのメイウェザーの名言「お前らが寝ている間も俺は練習している」がかっこいいと語る。Perro自身もも努力を厭わず、1年前に自分のプレイの反省点を書き出し、日本一になるという目標も立てていた。

choten_20220715_04.jpg
周囲からは「お前じゃ無理」とバカにされていたが、「DONUTS USG」は昨年のRJCで最強軍団「CYCLOPS athlete gaming」を破り、大番狂わせで日本一に。当時は無名で、全く期待されていなかったという。

熊本の山奥から日本一のeスポーツ選手へのし上がったPerro。優勝を機に、実家を出ることを決意し、熊本市内に引っ越した。eスポーツ選手は、試合以外にも取材やファンミーティングなど、都会での仕事が多いのだ。

choten_20220715_05.jpg
人生で初めての一人暮らしになるが、やることは変わらずeスポーツ一色。試合前は1日15〜16時間練習している。そんなPerroについてチームメイトは、1人で何人も倒して逆転するのが強みだと語る。2対4と圧倒的不利な状況でも、潜んだ敵を見つけ出し、全て撃破!

現在Perroは、プレイヤーのレベルに応じた7段階のランクのうち最高位。しかし、始めた当初は一番弱いランクで、「弱すぎるプレイヤー」としてSNSで話題になったことも。そこまで弱かったPerroが、なぜeスポーツにのめり込んだのか?

実は、Perroは中学校の時、友達がおらず、ほとんど学校に行かなくなった。寂しさを紛らわすため、毎日1人でeスポーツをプレイしていたという。

choten_20220715_06.jpg
そんなPerroに、転機が訪れる。プロを目指してチームを作ろうとしていた、現リーダーのKAWAとインターネットで出会い、アマチュアチーム「Faisaru」に誘われたのだ。

インターネットで集められた仲間は、全員無名のアマチュア選手。それぞれの居住地の中間地点にある大阪に集まり、皆でたこ焼きや串カツを頬張った。当時についてPerroは、人生で初めて友達と遊んだと振り返る。「RAINBOW SIX SIEGE」という共通の趣味を通じて、生まれて初めてPerroに友達ができた。

チームを組んでプレイしているうちに、Perroは皆で一丸となって強くなるという夢を見つける。それまでになかった、人生の目標が見つかったのだ。強くなるため、練習は毎日平均10時間。そうしてアマチュアの集まりだったチームは、やがて数々の大会で頭角を現し、昨年ついに日本一に!

「高校の時に青春を味わえなかったんで、今、青春してます」と語るPerro。仲間とともに、これからも走り続ける!

夢を追いかけ、手にした日本一

choten_20220715_07.jpg
また、RJL 2022 Season1で優勝した「KAWASAKI SCARZ」からは、リーダーのPyonに密着。優勝への軌跡を追った。番組では、昨年Pyonに密着していたが、当時は別のチームに所属し、プロですらなかった。プロリーグへの昇格をかけた入れ替え戦に臨む前、負けたらチームは解散、自身は就職するという決意を見せたPyon。日本一に至るまでに、どのような苦難と葛藤があったのか? 努力を重ね、夢を掴んだ男の物語を。

※注1:「RAINBOW SIX SIEGE」は、2チームに分かれて戦うリアルガンシューティングバトル。「RAINBOW SIX JAPAN LEAGUE」では、賞金総額3700万円をかけて10チームが3シーズン制で競い合い、一番ポイントの高いチームが優勝する。

次回の放送は、「『負けたら就職』大家族のため戦う高校生SP」。13人の大家族を持つeスポーツプレイヤーと、頂点を目指して奮闘する親子に密着する。