女子相撲の世界王者を目指すポーランド女性が、ニッポンで猛稽古!相撲部屋でちゃんこも初体験:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

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2019年、アグニエシュカさんは3年半ぶりに再びニッポンへやってきました。実は、ポーランド代表として世界大会への初出場が決定したのです。「山中さんに教わった、肘で相手をブロックする技はよく使います」と話すアグニエシュカさん。佐渡ケ嶽親方に習った攻め込み技も、今では得意手になりました。

世界相撲選手権大会は、元大関・出島や、炎鵬などを輩出した歴史と由緒ある大会。古くから相撲大会が盛んに行われてきた、大阪・堺市の大浜公園相撲場で開催されます。

向かったのは、近くの食堂。以前、65キロ未満の軽量級だったアグニエシュカさんは、2つ階級が上の軽重量級に転向したものの、まだ体重が足りていないのです。この日は軽量があり、あと1.5キロ増やさなければ、失格となり大会に出場できません。食堂で早速親子丼を頼み、鶏肉をダブルにしてもらいます。

すると、様子を見ていたお店の方が、大阪場所でも差し入れしたことがあるという名物の大福をサービスしてくださいました。お店の方にも後押しされ、いよいよ計量まであと30分。水を飲んで少しでも体重を増やし、無事に軽量をパスすることができました。

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立命館大学で一緒に汗を流した今日和選手の姿も。日本代表として、無差別級で出場するそう。調子を聞かれ、「優勝を狙いますよ」と意気込む今さん。3年半前は入部したてでしたが、今や国際大会でも優勝を勝ち取るなど、女子相撲界きってのエースに成長。「頑張ろう!」とお互いの拳を合わせます。

迎えた大会当日。世界各国の代表選手が続々と集まる中に、憧れの山中未久さんが!
「また世界大会かポーランドで会おうね」という3年半前の約束が、現実のものになりました。今回は選手として出場できないという山中さんは、アグニエシュカさんに「優勝してくれるのを願っています」とエールを送ります。

相撲を始めて13年。初の世界大会に緊張の色が隠せないアグニエシュカさん。出場するのは女子個人戦の軽重量級。抽選によるトーナメント方式で、12名で優勝を競います。

1回戦、規定の73キロギリギリのアグニエシュカさんと対戦するのは、80キロの体重上限いっぱい、前回大会準優勝の選手です。2分半を超える激闘の末、惜しくも黒星となりましたが、まだ敗者復活のチャンスがあります。準決勝に残れなかった選手たちと戦い、2人に勝てば、3位決定戦に出場できるのです。

しかし、1人目には勝利したものの、またも体重上限ギリギリの選手と当たり、敗退が決定。悔しさを堪え、アグニエシュカさんは「体重差があっても自分はやれる! と自信がつきました。これからもっと経験を積んで、次の世界大会にも出場したいです」と語りました。

気持ちを切り替え、無差別級に出場する今さんの応援に向かいます。今さんは、女子個人の無差別級と団体戦に出場。1回戦は圧勝し、準決勝では大柄な選手に投げられそうになるも、押し倒しで見事決勝へ進出!

いよいよ世界一がかかった決勝戦。相手の体重は、100キロの今さんよりはるかに重い140キロ。アグニエシュカさんは「頑張れ!」と声援を送りますが……惜しくも優勝を逃してしまいました。

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個人戦に続き、団体戦でも世界2位となった今さん。涙を流す今さんに対し、アグニエシュカさんは「よく頑張りましたね」と健闘を讃えます。すると、もらったばかりのメダルが、リボンから取れてしまうハプニングが! これには今さんも思わず笑顔になりました。

大会翌日。この日は、今さんと山中さんに誘われて食事会へ。アグニエシュカさんは、3年前にいただいた、立命館大学相撲部女子チームのTシャツを着ています。

3人がやってきたのは、初来日の時に行ったレストランの系列店。今回は、総重量870グラムのトマトクリームパスタと、デミグラスソースをたっぷりかけた超特大オムライス! 合計10人前をいただきます。

山中さんは、アグニエシュカさんと再会した時、3年前より自信に満ちあふれていると感じたそう。以前ニッポンに来た時の経験が励みになり、大きく成長できたと話すアグニエシュカさん。一方、今さんにはある意外な変化があったそうで……。

「ちょっと女優をやっておりまして」

なんと、女子相撲界で活躍する今さんに映画監督が目をつけ、短編映画が作られたのです。プロになることができない、女性力士の孤独な戦いを描いたこの作品は、今さんの練習と試合に2年間密着。相撲を始めた当時からの映像にインタビューを交え、相撲にかけた青春が全て描かれています。

この作品は、マンチェスター国際映画祭で最優秀作品賞を受賞。女子相撲を好きになったという感想をもらうそうで、「女子相撲が世界に広まりますね。とても素晴らしいわ!」とアグニエシュカさん。

そして、別れの時。山中さんから、お母さん手作りの人形をいただきます。3年前にいただいたものよりさらに大きなお相撲さんの人形。アグニエシュカさんからもお土産を渡すと、その中には、再会を願う激励のメッセージが書かれた色紙が……。3人は一層絆を深め、最後にハグを交わしました。

再来日から2年半。ポーランドのアグニエシュカさんのビデオレターを、今さんのもとへ届けます。

立命館大学を卒業し、社会人になった今さん。普段はスタジオでエールを送る立命館大学出身のサバンナ・高橋茂雄さんが、ビデオレターを届けに向かいます。

今さんは現在、愛知県にある自動車部品メーカー「アイシン」に勤務。70年の歴史を誇る名門相撲部に入部し、ただ1人の女性部員として仕事と稽古に励んでいるそう。
稽古終了後、立命館大学相撲部のコーチ兼選手、山中さんと中継をつなぎ、一緒にビデオレターを観ていただくことに。

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2年半前に行われた世界選手権で、通算1勝2敗、7位の成績を収めたアグニエシュカさん。その後はモチベーションが2倍になり、「負けるのが嫌いだからとにかく奮起しました」と必死に練習。この猛練習のおかげで、翌年2020年、ポーランド国内でランキング1位に。
国内の大会で7個の金メダルを獲得。選手としてさらなる高みを目指す一方、自分のクラブを持つという新たな目標もできました。2020年に相撲インストラクターの資格を取得し、今は子どもたちに教えることに集中しています。「確実に行動に移している姿がカッコイイ!」と今さん。

今後は選手としてだけでなく、指導者としても相撲に貢献したい。アグニエシュカさんは、現役選手でありながらコーチとして後輩の指導に当たる山中さんに、教え方やコーチという立場について教わりたいと話します。

さらに今さんの映画を観たアグニエシュカさんは、「友人たちにも自慢しちゃいました。今さんが頑張ってきたことがわかりました」。いただいた人形やタオルは今も大事にしており、見るとモチベーションが上がるそう。さらに、高橋さんにも感謝を伝えます。

「2度も番組に出演させてもらい、お礼が言いたいです。おかげで素晴らしい人たちと出会うことができました。番組がなければニッポンへ行くことはできなかったでしょう。本当に感謝しています」

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アグニエシュカさんの夢は今も変わらず、相撲の世界チャンピオンになること。最後に「ニッポンで経験したことは、全部素敵な思い出です。また絶対にニッポンへ行きます。だから別れの言葉は言いません。また会いましょう!」とコメントしました。

番組で出会った3人が、相撲の夢を諦めず、頑張っていることに感動した高橋さん。山中さんは、いつか世界の舞台で対戦する時のために、「また明日から稽古に励みたいと思いました」と決意を新たに。今さんは、「1人じゃないよって私から応援メッセージを送ります」と話しました。

アグニエシュカさんをニッポンにご招待したら、相撲を通じて強い絆が結ばれ、指導者という夢に向かって新たな一歩を踏み出していました!

月曜夜8時からは、ゲストに増田貴久(NEWS)と佐々木久美(日向坂46)を迎え、月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」“ご招待したら人生変わっちゃった!”を放送!

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どうぞお楽しみに!