約6割が東大進学!「筑波大学附属駒場」驚異的な合格実績の秘密に迫る。伝統の「水田学習」を初公開!

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名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週月曜夜10時)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回紹介する名門校は、創立75年を迎えた「筑波大学附属駒場中学校・高等学校」。通称「筑駒」。毎年、卒業生の約6割が東京大学へ進学するという全国屈指の進学校で、OBに聞くと「東大に進むのは割と自然なこと」という答えが返ってくる。

番組では、筑駒の中でもトップクラスの成績を誇る1人の高校1年生に注目。彼の肩書きは「水田委員長」!? なぜ、進学校で米作りに打ち込むのか...。筑駒の驚異的な進学実績と生徒の才能を伸ばす"自由な教育"の秘密に迫る。

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"筑駒"こと「筑波大学附属駒場中学校・高等学校」は、東京・渋谷からほど近い世田谷区にある、中高一貫、国立の男子校。最寄りの「駒場東大前」駅から徒歩約7分の好立地だ。
1947年、東京農業教育専門学校附属中学校として開校。1978年、現在の校名に改称された。

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全校生徒は857人。2022年春の大学合格実績は、国公立大学114人のうち、東大が97人。早慶上智156人、医学部36人と、難関大に多くの合格者を輩出している。

筑駒では、全科目で実践的な教育を行い、得意分野を伸ばしている。その結果、生徒たちは各分野で大活躍。2022年の「科学の甲子園」では、中高そろって全国優勝。「PDA高校生即興型英語ディベート全国大会」「日本情報オリンピック」でも、全国優勝の実績を持つ。

東大法学部を卒業したOBによれば、「学校生活の延長で東大を目指す生徒が多い」とのことだが...早速、学校生活をのぞいてみよう。

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正門を入ると、まず目に飛び込んでくるのが、校風を表す「自由闊達」の文字。その言葉どおり校則はほとんど無く、中高6年間私服で通学する。

中学入学が120人、高校入学が40人と1学年160人の生徒たちが学ぶのは、1〜7号館まである7つの校舎。小規模な生徒数の割に、広い敷地と校舎で伸び伸びと学習することができる。
校舎の1階部分には、開けた空間の中庭が。実はこのスペースも生徒たちの自由な活動の中心になっている。
取材した日は、秋の文化祭に向けて、準備に取り掛かる生徒たちの姿が。文化祭は筑駒最大のイベントで、高校3年生は前年の文化祭翌日から丸1年かけて準備する。

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クラスや学年を超えた班によって催される出し物は多種多様。中でも、食品班が作る「筑駒カレー」は評判で、コロナ禍の去年は、生徒の発案でカレーを工場に発注。レトルトカレーにして販売したという。

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中庭を抜けて校舎の裏に出ると、体育の授業や部活動に使われるグラウンドが広がっている。その脇には、多目的コートと人工芝のテニスコート、プールも併設。

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広々とした体育館は、1964年に開催された「東京オリンピック」で、"東洋の魔女"と呼ばれた女子バレーボール日本代表の練習場だった。
武道館には、マシンを備えたトレーニング室と剣道場を完備。「創立50周年記念会館」は、大規模な授業や、文化祭の食品提供の場になっており、2023年春までには、新たに「70周年記念会館」を竣工する予定だ。

約2万4000冊の蔵書を誇る図書スペースの一角には、集中して勉強できる自習スペースも。「コンピュータースペース」には、40台以上のパソコンを完備している。

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さらに敷地内には、芝生の広場やガーデン、温室ビニールハウスや畑などもあり、農業学校がルーツにある筑駒の伝統が感じられる。

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理系の生徒が多い筑駒では、実験の授業が充実している一方、文系でも、社会科で最高裁へ見学に行くなど、座学だけではなく、実践的な「探究」の場がある。

そんな中、「最も筑駒らしさがでている」とも言える体験学習がある。

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筑駒では、開校以来75年、毎年欠かさず、水田を使った稲作実習を行っている。目黒区立駒場野公園内にある「ケルネル水田」は、日本初の水田試験地。日本の農学発祥の地として、土壤や肥料の研究に役立てられてきた。筑駒では、中学1年と高校1年の生徒全員が1年間、ここで稲作の体験学習をする。

meimonkou_20220626_10.jpg▲右から、比嘉秀海くん、栗原丈太郎くん

今年、水田学習のリーダー「水田委員長」を務めるのは、高校1年生の比嘉秀海くん。学業成績は筑駒の中でもトップクラスで、2021年の「全国統一中学生テスト」では、全国3位になった。
小さい頃から水生生物が大好きで、生物部に所属。用がなくてもほぼ毎日水田に通い、前回、中学1年の時の水田委員長を務めた栗原丈太郎くんも、「間違いなく、彼が一番水田が好き」と太鼓判を押す。

数日後に迫った田植え実習に向け、準備は着々と進むが、秀海くんはどこか不安げ。果たして、水田を愛してやまない委員長が抱える悩みとは? 秀海くんは、みんなに的確な指示を出し、田植えを成功に導くことができるのか? ぜひ番組で確認を!

この他、修学旅行の代わりに実施している独自の地域研究、稲作体験の様子、毎年一緒に田植えに参加する校長先生、父親が語る秀海くんの生活、在校生が語る筑駒の魅力などを紹介する。

毎週月曜夜10時放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)を、どうぞお楽しみに!