ご覧の方もいるかもしれないが、昨年末に実施した「日経テレ東大学祭」内にて“経済オヤジ3人衆”には、「2022年の経済予想」をしてもらっていた。
重鎮オヤジ3人の予想はしっかりと的中したのか、まずはしっかりと振り返っていく。

トップバッターの森永さんは「バブル崩壊 恐慌へ」と予想。株・不動産・金・原油・暗号資産とすべての相場が下落し、全面崩壊へと向かうであろうという恐ろしい内容ーー。グローバル資本主義が一気に崩壊し、1929年の大恐慌がまた起こるとまで言い切った。

原油・金・不動産はまだそこまで大きく下がっていないが、株と暗号資産はすでに暴落し始めているーー。NYダウは8週連続下落という90年ぶりの事態に陥っており、まさに大恐慌以来の景色とも言える・・・。恐るべし森永予想！

森永さんは、同様の予想を、昨年からエコノミストたちは裏でしていたと話す。
表向きには、証券・銀行・保険系のエコノミストは「（相場は）絶対上がります！」と断言していたが、裏では恐慌を予想していたわけだ・・・。商売のためとは言え、恐ろしい話である。
ちなみに、楽天証券の山崎さんは、商売を無視して「暴落する」と言っていたそう。

モーリーさんのあざとい予想

続くはモーリーさん。「新興ニーズ。HANAZAKARI」となんとなくローマ字でかっこいい感じだが、ふわっとしたイメージもある予想。激動のタイミングだからこそ、“新しいベンチャースピリットが芽生えるタイミング”という意味らしい。

自身の予想を振り返り、モーリーさんは「なんかかっこいいこと言っている上に、どの方向に行ってもなんとなく当たるようにリスクヘッジしている。ずるい」と自省する。

とはいえ、実際ウクライナ侵攻で表面的になったように、これまでの情勢は限界に達していて崩壊しかけている。そして、崩壊が起こると既得権益も無くなり、新たな秩序を生み出していくチャンスになるため、新興ニーズはHANAZAKARIになる可能性は高い。

入山さんが「ベンチャー投資にとって、これから冬の時代になるが大丈夫か？」と質問すると、モーリーさんは「直近は辛抱の時かもしれないが、新たな芽が出始めるので、そこに勝機がある」とベンチャースピリットにエールを送った。

貧乏エリートたちが日本をさらに迷走させる

ラストは山崎さん。「日銀人事でデフレにGO!?」と、映画「バブルへGO!!」を彷彿とさせるポップながらも暗雲が立ち込めそうな予想。

岸田文雄首相の人選ミスを予想していた山崎さんだが、現状では日銀人事はまだ決まっていないため、結果はお預け。一方で「デフレにGO」に関しては、むしろ「インフレにGO」が近い状況となっている。「悪いインフレ、悪い円安」という言葉も飛び交うくらいだ。

この状況について山崎さんは、「貧乏エリートが騒いでいるだけ」と一喝。貧乏エリートとは、霞が関の官僚・学者・マスコミ社員たちのことを差すそうだ。
彼・彼女らは、年収1,500万円くらいでそこそこの小金持ちなわけだが、自分たち以上の金持ちの登場を好まないので、株などで儲けることを良しとしない。また相対的に金持ちでいたいため、自分たちよりも困窮している層に給付金を出すこともしたくない、インフレは困るという考えだそうだ。

山崎さんは、岸田首相が貧乏エリートたちの意見を聞いてしまった結果、金融緩和政策を辞めて、アベノミクスと真逆の政策を行い、12月には予想が当たっているだろうと主張。森永さんも「絶対に当たる」と太鼓判を押した。

2022年上半期の経済的に最高なニュースは・・・

モーリーさん以外はかなり暗めの予想で、しかも的中させてしまったオヤジたち。気分を変えて、続いては3人の「最高ニュース」を発表してもらう。

しかし、「最高ニュース」なのに円安・ウクライナ・大麻・タワマンの地獄など、なんだか穏やかではないワードを発表しまくる3人ーー。

一体どういう観点で“最高”なのだろうか？ 日本経済を誰よりも知り尽くした3人衆による濃厚な経済談義の続きは、日経テレ東大学で！

「日経テレ東大学」YouTubeチャンネルで配信中！です。お見逃しなく！

※番組情報
【森永卓郎×モーリー・ロバートソン×山崎元】2022年上半期の“経済ニュース”をあらゆる角度からぶった斬る！|FACT LOGICAL Season2

MC：入山章栄（早稲田大学ビジネススクール教授）
ゲスト：森永卓郎（経済アナリスト）
モーリー・ロバートソン（タレント・DJ・コメンテーター）
山崎元（経済評論家）

日経テレ東大学とは？
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