念願のテレ東グルメドラマ主演に、渋川清彦「ついに来たか!」:ザ・タクシー飯店

公開: 更新: テレ東プラス

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テレビ東京の新たなグルメドラマは、町中華×タクシー×密室人情劇! 水ドラ25「ザ・タクシー飯店」(毎週水曜深夜1時放送)は、町中華をこよなく愛するタクシー運転手が、様々な事情を抱えた客と会話劇を繰り広げます。

主人公・八巻孝太郎を演じるのは、ドラマ「真犯人フラグ」(日本テレビ系)での「どっち?」が口癖の"二択刑事"役も記憶に新しい個性派バイプレイヤー、渋川清彦さん。自身も町中華が好きだという渋川さんに、ドラマのことから、美味しいお店の見極め方まで、いろいろうかがいました。

早くも続編を期待

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――テレビ東京のグルメドラマに、町中華の名店×個性派タクシー×密室人情劇という新しいドラマが生まれましたね。

「テレビ東京のグルメドラマはずっと見ているので、『ついに来たか!』と嬉しかったです。味のあるお店が好きなので、『孤独のグルメ』に出たいと口にしていたんですがなかなか叶わず。『絶メシロード』に関しては、元々"絶メシ"の企画が生まれたのが群馬県の高崎で、僕は群馬県出身でラジオの仕事でよく高崎に行っていたから、ドラマ化が決まった時は『なんで俺じゃないんだ!』と悔しかったんですよ(笑)」

――では、満を持してのテレ東グルメドラマの主演ですね!

「早くも現場のみんなで続編を期待しています(笑)。この枠の前クールがえぐっちゃん(江口のりこ)主演の『ソロ活女子のススメ2』で、すでに2シーズン目だったので、この流れから『タクシー』→『ソロ活』→『タクシー』とループしていけばいいなと密かに狙っています(笑)。僕とえぐっちゃんが、それぞれの役でお互いの作品に出演しても面白いですよね。監督の中ではすでに次の構想があるみたいで、『松重豊さん演じる井之頭五郎をタクシーに乗せて...』とか想像しているみたいです。実現するといいですね」

――渋川さんが演じる八巻孝太郎を、どのように演じていますか?

「このドラマの片桐健滋監督は友人なので、僕がやりやすいようにキャラクターを作ってくれていて、当て書きに近いかもしれません。八巻はお客さんの様々な事情を"受ける"人なので、セリフだけ覚えてあとは現場で相手の方や監督に任せることにしています」

――先ほど話に出た「絶メシロード」では、濱津隆之さん演じる主人公・民生が愛らしい人物で、放送時にはTwitterで「#濱津かわいい」と盛り上がりました。八巻孝太郎は、どんな「#渋川〇〇」ブームが起きそうなキャラクターですか?

「僕の場合は #かわいい はないんじゃないですかね(笑)。でも、片桐監督が描く作品は世界観やキャラクターなど全体的にどこか"かわいい"んですよ。今回も、八巻のタクシーには、"かわいい"が散りばめられています。敢えて古い車で、独特な配色の塗装で、車内もかなり凝った装飾が施されています。あらゆる場所に中華グッズが飾ってあるので、隅々まで見ると面白い発見があるかもしれません。"洒落てる"じゃなくて"小洒落てる"感じも楽しめると思います」

――食事シーンも、大きな見どころのひとつ。撮影はいかがでしたか?

「大変でした。カメラの位置を変えながら、少し食べては中断、また少し食べては中断...の繰り返しで。朝から何も食べずに撮影に臨んでいるのですが、満腹の感覚が鈍ってきて、今自分がお腹がいっぱいなのか減っているのがよくわからなくなってくるんですよ。

このドラマは食べることがメインになるので、撮影期間中は普段の食事には気をつけていました。元々、夜はなるべく炭水化物をとらないのですが、加えて前日は野菜中心の食事にして、朝はヨーグルトだけにしていました」

――食事シーンの心の声のナレーションについては?

「現場でも録ったんですが、やはり映像を見ながらやりたいと申し出て、後日録り直しています。映像を見ながらのナレーション録りは楽しくて、現場でのセリフの方が大変でした。お腹が空いていたり、おあずけがあったりと、頭に血がめぐってなかったので(笑)」

――どの料理も美味しそうですが、撮影で食べたメニューで「これは!」と印象に残っているものは?

「2話『慶修』のチャーシューは、とにかく柔らかい! よく言われる"溶ける"という感覚とは違って、歯ごたえはあるけど絶妙に柔らかく、さらに肉と脂身のバランスもよく、なにより美味しい。最高でした。

8話でうかがったお店のラーメン&卵めしセットの卵めしもめちゃくちゃ美味しかった。ご飯に刻んだチャーシューと青ネギと海苔が乗っていて生卵をかけるだけのシンプルなものですが、そこにしょうゆ2回しとラー油1回しで食べるんですよ」

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――タクシー会社の二代目若社長・増保健壱役の髙木雄也さん(Hey! Say! JUMP)の印象はいかがですか?

「4話で、八巻と同僚・東屋敷要(宇野祥平)と増保のレギュラー陣3人が町中華の店で揃う撮影があって。髙木くんの撮影が思いのほか早く終わり、後にも仕事は入ってないとのことで、脚本家の方たちと少しだけ飲んでいました。普段とても忙しいと思うので、リラックスした様子で美味しそうにビールを飲んでいる姿を見たら、少しでも息抜きになれたならと良かったなと、こっちも嬉しくなっちゃいましたね(笑)。

気さくでいろいろ話してくれるので楽しかったですよ。お互い、三浦大輔さんというなかなか厳しい演出家の舞台に出ていた経験があって。共通点も親近感もあり話しやすかったです」

長くやっている店には続くだけの理由がある

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――ご自身がタクシーに乗られる時は運転手さんと会話をしますか?

「自分から積極的に話しかけるタイプではないので、運転手さんが話しかけてきたら話す程度です。お酒を飲んで気分が良い時に話すことはあるかもしれません。何を話したかまでは覚えていませんが(笑)」

――タクシーに関する印象的な出来事は?

「20年前くらい、映画の撮影で北九州の小倉に行った時に知り合ったエキストラの方が、たまたまタクシーの運転手だったことがありました。その方のタクシーがマニュアル車で、ギアがカスタマイズされていて。ギアがデコトラのような長いレバーで、握る部分が透明で中に花が入っているものだったので、『さすが小倉!』と妙に感心して、印象に残っていますね」

――町中華にはよく行かれますか? また渋川さんがお店を選ぶ基準は?

「町中華、よく行きます。ラーメン&チャーハンセットが大好きで。僕は古い店に惹かれますね。長くやっている店には続くだけの理由があると思うので、まずは1つの基準になるのかなと。必ずしも当たりばかりではなく、時には味がしない店もあったりしますが、それはそれで別の味があるなと(笑)」

――渋川さんにとって、八巻の町中華めぐりのような日常の楽しみは?

「僕の日常は、仕事をしているか、ご飯を食べているか、映画を観てるか、くらいのもので(笑)。八巻と同じように町中華や定食屋めぐりは楽しみの1つですね。立ち食いそばも好きだし、夜は居酒屋でちょっと飲んで帰るのが気持ちいいです。そこも八巻と似てるかもしれませんね」

【プロフィール】
渋川清彦(しぶかわ・きよひこ)
1974年7月2日生まれ。群馬県渋川市出身。俳優、モデル。KEE名義でモデル活動を経て、1998年「ポルノスター」で映画デビュー。個性派バイプレイヤーとして、映画「キネマの神様」(2021年)、映画「孤狼の血 LEVEL2」(2021年)、映画「偶然と想像」(2021年)など数々の話題作に出演。映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」(2022年6月17日公開予定) 、「キングダム2 遥かなる大地へ」(2022年7月15日公開予定)、「コンビニエンス・ストーリー」(2022年8月5日公開予定)、「激怒」(2022年8月26日公開予定)、「異動辞令は音楽隊!」(2022年8月26日公開予定)など出演作の公開が控える。

(取材・文/伏見香織)


渋川清彦さん主演、今夜放送の水ドラ25「ザ・タクシー飯店」第3話は?

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第3話
ある日の夜、タクシードライバーの孝太郎(渋川清彦)は、消毒液の匂いがする若い女性を乗せる。その女性は看護師をしているメイ(山下リオ)で、疲れた顔をしていた。孝太郎はメイに餃子のおいしい店を尋ねられると、得意気な顔でメイの好みを聞き出す。翌日、休みだというメイは、ビールに合ってガツンとパンチのある餃子をリクエストする。
しかし、孝太郎の思い当たる店は定休日でメイは落胆。その姿を見た孝太郎は、焼き餃子、水餃子、スープ餃子の三種類が味わえる、とっておきの店を紹介し、その店へ向かうことに。
メイに誘われ、孝太郎も店に入る。横並びに座り乾杯をすると、メイが孝太郎に仕事の悩みを打ち明ける。すると、孝太郎も過去の商売の失敗や、離婚をしたことを明かした。