【3行まとめ】
・「何かおかしい」第2話「虹色のハンカチ」をプレイバック!
・「オビナマワイド」は、人身事故により裁判中のアイドルCHAMIをゲストに迎え、生放送中。
・そんな中CHAMIは、優しいおばあさん・佐々木からもらった1枚のハンカチを大切にしていると話すが、実は佐々木にはとんでもない裏の顔があった!
毎週火曜深夜0時30分からは、ドラマ「何かおかしい」を放送中!
「テレ東プラス」では、第2話「虹色のハンカチ」の内容をプレイバックする!
ラジオ番組「オビナマワイド」は、ラジオ東京の人気生放送番組。
この日は、ゲストで人身事故により裁判中のアイドル・CHAMI(筧美和子)が登場。今日のテーマは「知る人ぞ知る我が町自慢の観光スポット」で、リスナーから情報を募集し、MCの藤森慎吾、アシスタントの山之内すずが番組を進行する。
リスナーから、『鯉のぼりフェスティバル』というイベントの情報が寄せられた。500匹もの色鮮やかな鯉のぼりが、川を横断するかのように飾られるという。スタジオのモニターには、連なった鯉のぼりが空にはためく画像が表示され、「きれい〜!」と目を輝かせるCHAMI。
放送作家の花岡(濱正悟)が番組の公式メールをチェックすると、「CHAM人殺し」というタイトルでメールが送られてきていた。そこには、数週間前にCHAMIが起こした人身事故を扱った写真週刊誌の記事が貼り付けられている。病院に搬送された被害者の貴之くんは、意識不明の重体だという。
コントロールルームでは、技術スタッフ・今岡(吉田ウーロン太)とディレクター・五十嵐(今井隆文)の後ろで、弁護士の片桐(鳥谷宏之)が見張るように腕組みしている。
「やりにくいね」
「相当な"やり手弁護士"らしいですよ」
コソコソ話す今岡と五十嵐。番組の事前打ち合わせでは、片桐から「例の事故に関しては現在裁判中です。番組内では一切触れないようにお願いします。事故に関する内容はもちろん、交通事故を連想するような言葉も避けてください」と釘を刺されていた。
するとスマホに電話がかかってきて、片桐が席を外す。ここぞとばかりに、五十嵐と今岡が片桐の噂話を始める。
「昨日の裁判で減刑された、雨宮元衆議院議員の弁護も担当してますよ」
「無罪請負人。金を積めば連続殺人犯でも無罪にできる弁護士って言われてるそうです」
「なんでアイドルが、そんなやり手弁護士を雇える?」
「父親が現政権に近い大物官僚らしいです」
「どっかで聞いたことがあるような話だね」
雨宮恵一は、過失運転致傷の罪で世間を騒がせている元衆議院議員だ。雨宮の運転で幼い子どもが亡くなったが、片桐の働きかけもあり、執行猶予付きの判決に。これに対して遺族は怒りの声を上げ、法改正を訴えるビラ配りも行われていた。今日で事故からちょうど1年...事故現場では慰霊式典が行われるという。
スタジオでは、当たり障りなく番組が続いていた。
「そういえば、鯉のぼりで思い出したんですけど〜。ロケ先で、庭にたくさんのカラフルなハンカチが連なって、すっごくきれいなお宅があったんですよ」
「カラフルなハンカチ?」
「はい、これなんですけど」
CHAMIのスマホから送られた画像が、スタジオのモニターに映し出される。
「これ、普通のおうちですよね? 特別な場所とかではなく」
「それがいまだに謎で。この写真撮ってたら、そこに住んでる人だと思うんですけど、すごく優しそうなおばあさんが『こんにちは』って話しかけてきてくれて。『きれいですね』って言ったら『きっとこの子たちの思いが伝わったのね』って」
「ハンカチのこと『この子たち』って呼んでるの?」
「何かのコレクターの人たちって、自分が集めてるもの『この子』とか『あの子』って呼んだりしますもんね」
「それで、『良かったらこの子はあなたが持っててあげて』って私に一枚くれたんです。それ以来、お守りみたいに常にカバンに入れて持ち歩いてるんです。これなんですけど」
四つ折りになったハンカチを取り出し、カメラに向けて微笑むCHAMI。その画像は番組の公式Twitterにアップされ、拡散される。するとすぐに反響があり、花岡は「ハンカチの家、中継行かせませんか?」と五十嵐に提案する。片桐からも許可を得て、中継スタッフの青木(青木瞭)が現地に向かうことに。
山内がリスナーに向けて「このお宅について何かご存じの方がいらっしゃいましたら、番組HPまで情報ください!」とアナウンスすると、早速リスナーからメールが。
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ラジオネーム:ぽっぽ
10年以上前、私がまだ小学生だった頃の話ですが、ハンカチの家の近くに住んでいたことがあります。
その家には佐々木さんという60代の女性がいて、近所の子どもにはとても優しかったです。
すごく印象的だったのは、時々家の前を通る人に優しい表情で声をかけていたことです。
何を話しているのかは聞こえませんでしたが、佐々木さんに声をかけられた人はみんな涙を流していた記憶があります。
泣いている相手に佐々木さんはいつもハンカチを渡していて、子ども心に『ああ、そのためにたくさんハンカチを持っているんだなぁ』と思ったことを覚えています。
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「佐々木さん、めっちゃ良い人じゃないですか」という山之内に、CHAMIは「やばい、泣きそう」と目をうるませ、ハンカチでそれをおさえる。正面に座っていた花岡は、ハンカチに何か文字のようなものが書いてあるのに気づく。