激変!「ドン・キホーテ」菓子だけ...激辛だけ...”尖った店”が続々誕生の裏側:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

5月13日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「ドン・キホーテの生きる道~もっと尖った店をつくれ~」。驚きの安さで何でも揃うディスカウントストア「ドン・キホーテ」には、知られざる悩みがあった。それを打破すべく、続々誕生させている"もっと尖った店"の秘密とは...。

一点集中!「〇〇だけ売る」ドンキが続々誕生!その舞台裏

東京・中目黒に、全国でも指折りの売り上げを誇るドンキがある。ド派手なポップ、商品をうず高く積むのもドンキならではで、その品数は約7万点に及ぶ。家族連れから上の世代、若者までさまざまな客層で賑うが、この人気店を取り仕切るのが店長の盛永明規さんだ。

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特に売れているものを聞くと、「PBのナッツですね」と盛永さん。今、ドンキが力を入れているのがプライベートブランド商品。「ミックスナッツ」(768円)は年間5億円を超える売り上げで、「臭わない靴下」は、6足組で1098円という安さ。自転車から家電まで、ドンキのPB商品は約4000種類に上る。

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売るための工夫も怠らない。こちらはドンキのPB商品「ごまにんにく」(1本430円)。1ヵ月で120個ほど売れるというが、盛永さんが「もっと行きたくない?」と声をかけると、担当者はすぐさまバックヤードへ。実はドンキには、店ごとにポップを書く専門の"ポップ"ライターが常駐。その数は全国で1000人もいる。さっそくドンキ名物のド派手なポップを書き始めた中目黒店の本宮由貴子さんは、この道20年を超える大ベテラン。ポップを書くだけでなく、今度はそれをきれいに切り、重ね合わせて立体にすることで、より目立たせようという工夫を施した。

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30分後に店頭へ出すと、ポップが目に留まった男性が2つお買い上げ。その後も続々と売れていき、この日の売り上げは前日の2倍以上に!

しかしドンキ事業は、コロナの影響や、ドラッグストアなど競合とのつばぜり合いで、売り上げや利益を減らしているという。「ドン・キホーテ」取締役・鈴木康介さんは、「他のドラッグやスーパーが置かないような商品を置いていると言うのが、私どもの強みの一つだったんですけど、それが薄れているのは否めない。ドン・キホーテであるためには、『尖がり』の部分に注力していきたい」と話す。

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千葉・柏市にあるショッピングモールにテナントとして入る小さなドンキが、鈴木さんが仕掛ける"尖った店"。「驚きに辛いとかけて驚辛ドンキ。辛いものを約1100アイテム集めたお店になります」と話す鈴木さん。とことん激辛だけにこだわった品揃えだ。

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「地獄の一滴」(768円)という名の激辛ソースを手に取ったお客さんは、「痛いぐらい辛いのが好きです。こんなに種類があるというのは初めて。びっくりしました」と話す。子ども連れのお客さんは、激辛インスタント麺をまとめ買いしていた。
他にも「コスメドンキ」や世界中の酒を集めた「お酒ドンキ」、30~50代の男性に刺さる商品だけを集めた「メンズドンキ」など、一つのものに特化したドンキは現在5種類、9店舗展開している。

そんな中、東京駅・八重洲地下街にある「お菓子ドンキ」が大きく予算を割っているという。海外のお菓子も大量に取り揃え、その数約3万点。十分尖っているように見えるが、一体何が問題なのか。
「なんか、目新しいものがなかったので...」お客さんの厳しい声を受け止めた鈴木さんは、改めて品揃えを確認。どこでも買えるものは極力減らし、"「お菓子ドンキ」でしか買えない尖った商品を増やす!"と、大胆なリニューアルに乗り出す。

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ドンキでスーパーも再生!買収した側・された側を知る男 

3年前、ドンキグループの傘下に入ったスーパー「アピタ」。中部地方に48店、関東に12店展開している地域密着型のスーパーだ。

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このアピタを担当するのが、ドンキの運営会社から送り込まれた木村龍一さん。買収前、アピタを運営する会社の売り上げは右肩下がりだった。それを、ドンキ流で立て直すのが木村さんの役目だ。

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実は木村さん、2007年にドンキが買収した「長崎屋」の元社員。長崎屋時代の常連客からの"ある一言"が忘れられないという。
「『あ~あ。ドンキに買収されて長崎屋はこんなになっちゃったんだね』というような表現をしたんですよ。今まで来てくれていたお客様に不便だと言われることも嫌ですし、変えていかなくてはいけないけど、変えていく過程の中で変えちゃいけないものもある」と木村さん。

2月、愛知・一宮市。木村さんは店舗の改革を始めるため、「アピタ木曽川店」を訪れた。アピタの2階にテナントでドン・キホーテを入れるという作戦だという。しかし、かつて長崎屋で買収された経験を持つ木村さん、そこにはアピタの客を守る秘策があった。

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番組は、Z世代(10代後半~25歳前後)向けの特化店「キラキラドンキ ダイバーシティ東京 プラザ店」オープンまでを密着取材。20~26歳までの若手が主力となってつくりあげた"尖った店"...その全貌を紹介する。

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