ひろゆきVS慶應塾長 入試に宝くじ!?「慶應の良さってなんなの?」

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米イェール大学助教授の成田悠輔さんと、2ちゃんねる創始者の西村博之(ひろゆき)さんが日本や世界の根本的な問題に新しい視点を提供し再定義するトーク番組『Re:Hack』。

今回のゲストは、慶應義塾の伊藤公平塾長。政治家や芸能人のゲストが中心だった『Re:Hack』に、アカデミズムの世界からの初参戦となった。

塾長は、大学のみならず小・中・高等学校を含めた慶應義塾の最高責任者。学生・生徒・児童数の合計は、優に4万人を超える。慶應の頂点に立つ伊藤塾長は、幼稚舎(小学校)から慶應に通い、伊藤忠商事と丸紅の創業家出身というピカピカの慶應ボーイ。
戦う前から惨敗説が漂う中、伊藤塾長に論破王ひろゆきが挑んだ。

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成田さんの最初の質問は「ひろゆきさんが慶應義塾の塾長になったら...」

ひろゆきさんが慶應義塾の塾長になったら...。そんな成田さんの質問からスタート。

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ひろゆきさんの答えは「めちゃめちゃ入試の人数を増やすと思うんです」。誰でも合格しそうな雰囲気を出しつつ、会場も多くして、受験者を増やすことで資金を集め、潤沢な経営をするという構想だ。

伊藤塾長の「宝くじ」戦略にひろゆき納得!

「ひろゆき慶應入試改革案」に対して伊藤塾長が出した対案が「宝くじ」戦略。

「それだったら宝くじにした方が良い」と笑顔の伊藤塾長。

ひろゆきさんも、なるほどと納得した表情で「100人に1人は慶應に入れます。10万円払うと当たる」「(入学者の)90%は実力だけど10%は1口10万円のくじ引きとか・・・」と応じた。

1口10万円という相場にやや不満だったのか、伊藤塾長からは「1回チャンス50万円とかそんな感じですかね・・・」との発言も。

ひろゆきは「そうなると5000万円(100口)出せば受かるみたいな相場感も出てくるのでは」と指摘。

イェールなら5000万円では足りない!

こうしたやり取りを受け、伊藤塾長から成田さんに質問が飛び出した。

「イェール大学だったら『くじ』やります?」

成田さんは「(イェール大だと)裏口入学的な金額としては5000万円では足りない」とピシャリ。慶應義塾以上にお金持ち大学であるアメリカの名門大の実態が垣間見えた瞬間だ。

最も、伊藤塾長も本気で入試に宝くじを導入しようと思っている訳ではなさそう。「経営的にはありうるけれども、やらなきゃいけない状況でもない」とキッパリ否定。

これに対し、成田さんは、くじびきで入学を認めれば、いろいろなバックグラウンドの人を受け入れるという教育としての役割も果たせるとコメント。

「一部をくじ引きで入学させるのはそんなに狂った話ではない」とも。

日本の研究費は毒饅頭!?

入試改革の話から、大学の研究費の話題に。

ここで飛び出したのが、ひろゆきさんから成田さんへの質問。

「成田さんが研究費として自由に使える金額は?」

「僕の場合、あまりお金のかからない研究をやっているので、年間数千万円」と成田さん。その研究費のほとんどが、人の雇用にかかるコストだという。「フルタイムで研究やってくれる人が2人ぐらいいて、その他大学院生とかにお金出したりする程度」だそう。

社会科学系は理系に比べるとお金はかからないといえども、研究費の確保は日米問わず大変な問題。

「研究費を取るという意味で言うと、日本の方が簡単なことが多い」そう。

成田さんによると、日本で取れる研究費の金額は大きいが、使い方に制約が多い上、研究を進めるためにお金を使う手続きが煩雑だという。

「その手続きを進めるために先生たちの時間がすごく取られている。お金は取れるけど"毒饅頭"みたいな場合が多い」