<セカイ経済>PCブランドからライフスタイルブランドへ!半導体不足におけるAcerのトランスフォーメーションとは!?

公開: 更新: テレ東プラス

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「テレ東BIZ」内で、新番組「セカイ経済〜World Economy〜」第3回「セカイ経済特別回 Acer日本法人社長ボブ・セン×豊島晋作対談」を配信中!「テレ東プラス」では内容を一部ご紹介します。

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「セカイ経済」第1回、第2回は、もうご覧いただけましたか。まだ視聴されていない方はこちらからご覧ください。
第1回 中国 VS アメリカ!?米中半導体戦争を徹底解説!!
第2回 日本半導体産業、復活のシナリオとは!?

新番組「セカイ経済〜World Economy」のコンセプトは、セカイ経済の今をわかりやすく解説すること。大国だけでなく幅広い国にフォーカスを当て、あなたのビジネスにおける情報に深みを与えられるような番組をお届けします。

第1回は、「中国×半導体」。第2回は、その続編として「日本×半導体」。第3回のテーマは、引き続き「半導体」です。

今回は特別回としてAcer日本法人社長ボブ・セン氏をお迎えし、「Newsモーニングサテライト」キャスター・豊島晋作との対談をお届けします。

Acerは 台湾に本社があって 世界展開しており、2021年のPC出荷台数は 、2400万台で世界第5位。世界第4位がMacBookなどを出しているAppleで、これに肉薄している状況ですが、Acerの強みはどこにあるのでしょうか。

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ボブ・セン「Acerはアジア発のPCメーカーとして、比較的歴史が長いです。創業して40数年ぐらいになり、最初はOEMサービス、それから自社ブランド、他のコンポーネントパネルまでの生産を総合メーカーとしてやってきました。いち早く製造とブランディングを切り離してファブレス(工場を持たない)を導入しました。」

かつては日本のNECや富士通など、日本のメーカーが世界のパソコン市場を席巻した時代もありました。

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Acerも日本ブランドのパソコンを受託生産していた時代があったのでしょうか。
ボブ・セン「もちろんそうですね。ただ、それより早い段階で Acerの創業者であるスタン・シーが、自ら考えたパソコンの『スマイルカーブ』があります。製造は一番付加価値が低いです。例えばCPUのインテルさんとかああいうデザインハウスが市場に高い付加価値をもたらしています。設計する人達がやっぱり利益が大きい。作るだけでは利益が少ない。最終的に流通する立場になるとまた利益が少し上がってくるということで、製造だけじゃなく自社ブランドもやらなければいけないと考えました。」

競争が激しいパソコン業界ですが、コロナで在宅勤務が始まり、みんながパソコンを1台買わなければ...という世界になりました。ビジネスも相当おいしかったのでは?
ボブ・セン「最初はそうでした。ですが半導体不足でとても影響を受けました。」

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そもそもなぜ、半導体不足になったのでしょうか。
ボブ・セン「コロナというリモートワークの特別な需要がありましたが、テクノロジーが進化する中で、スマホもそうですが、高画像のCMOSセンサーやAI、自動運転、IoT...なんでも半導体がなければいけない。これらが要因の一つだと思います。それが2020年後半から始まり、今も一部解消はしてきているものの足りていない状況です。」

最も足りていない半導体は何でしょうか。

ボブ・セン「パソコンにはたくさんの半導体が入っています。半導体の全体 、例えばウエハーレベルでいうと8インチと12インチ、それぞれ製造工程を分けてCPUを作ったり、グラフィックカードを作ったり、さらにもうちょっと技術的に低いところ、例えばコントロールICとか様々な半導体が入っています。2年前は全て足りなかったのですが、徐々に解消されつつあり、今は単価の低い半導体が足りません。例えば電源のコントロールICなどです。」

ボブ・セン氏が考える半導体不足の他の要因、今後の市場の予測などは、ぜひ動画をご覧ください。