小日向文世×遠藤憲一 2人のシーンはアドリブ合戦!「エンケンだからこそやりやすい」「小日向さんのアドリブは吹き出しちゃう(笑)」

公開: 更新: テレ東プラス

――とても仲の良いお二人ですが、共通の趣味や話題はあるのでしょうか?

小日向「今まで話している限りではないよね」

遠藤「ハハハハ!」

小日向「僕は家の中でじっとしているのが好きで、エンケンはどちらかと言うと出歩くのが好きでしょ?」

遠藤「もう酒やめちゃったから、ウォーキングはしてるかな」

小日向「エンケン、ものすごく本を読むのが好きだよね」

遠藤「俺、読書好きだから」

小日向「エンケンが本をすごく読むというのはビックリした。絶対に読まなさそうだから。暇さえあれば本を読んでるっていうでしょ。台本とは別に、本を読む時間を作るのがすごいなと思って…俺は無理だなあ」

遠藤「俺は逆に、小日向さんが本を読まないって聞いてビックリした。俺は高校中退して劇団に入って、そこで本を読めって言われて読むようになったんだけど。小日向さんは高校卒業してから、全然読まないんでしょ?」

小日向「俺は中学高校の頃は読んでたの」

遠藤「本当に逆なんだよね。でも、音楽が好きなのは一緒だよね」

小日向「そうそう。ジャズっぽい音楽が多いかな」

遠藤「俺が今ハマってるのは、テイラー・スウィフトの最新アルバム中の1曲、カントリーなんだけど。好きになると、その曲だけをずっと聴いてる」

小日向「そこは一緒だなぁ。1曲を何度も繰り返して聴くよ」

――お互いを見ていて、役とご本人との共通点を感じることはありますか?

小日向「エンケンは、優しいところが二六と重なっている気がする。女優陣もずっとエンケンのことを『かわいい』って言ってるし…。それは、優しいからだと思う」

遠藤「いやいや~」

小日向「二六は悪態をついたりするんだけど、事件で関わった人のことを心配したり、ちゃんと裏に優しさがあるんだよね」

遠藤「俺は、小日向さんが二六に近いと思うよ」

小日向「ええっ、俺が!?」

遠藤「自由奔放なところとか二六っぽい。芝居に関しては、俺の方が几帳面じゃないかな。あれこれ考えるから」

小日向「確かに! エンケンは撮影が始まる前に監督と『ここはこれでいいかな?』とか、よく話してるもんね。意外と神経質なんだ?」

遠藤「仕事に関してはね。俺に言わせれば、現場の小日向さん、伸びやかだもん(笑)。だから、演じてる役と本人のキャラは逆なんじゃないかなって」

――ありがとうございます! お話を伺って、ますます連ドラが楽しみになりました。最後に改めて、作品の魅力を教えてください。

小日向「シーズン5からエンケンが演じる二六が加わったことで、少し緩んだ感じのおかしさが加わったんですよね。そのおかげでドラマとしての幅が広がったと思う。いろんな魅力のある作品に成長して、連ドラにつながったんじゃないかなと思っています」

遠藤「俺は途中から入りましたけど、小日向さんをはじめとしたキャストの皆さんが温かい芝居をするなと感じていて…。刑事ドラマというと、ハードで張り詰めた内容を想像しがちだけど、このドラマには温かさが流れているから、そこが魅力なんじゃないかなと思います」

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(取材・文/伊沢晶子)

小日向文世 プロフィール】
1954年1月23日生まれ。北海道出身。1977年にオンシアター自由劇場に入団。1996年の同劇団解散まで、中核的存在として活躍し、解散後は映像にも活動の場を広げる。
映画「銀のエンゼル」で初の主役、2008年1月の連続ドラマ「あしたの、喜多善男」では統合失調症で分離した一人の人間の2役という難しい主役を務めた。
2011年、舞台「国民の映画」で第19回読売演劇大賞「最優秀男優賞」を受賞。2012年、映画「アウトレイジビヨンド」で第86回キネマ旬報ベスト・テン「助演男優賞」を受賞。「ぶらり途中下車の旅」(日本テレビ系)のナレーターも務める。

遠藤憲一 プロフィール】
1961年6月28日生まれ。東京都出身。1983年、ドラマ「壬生の恋歌」(NHK)でデビュー。コメディからシリアスまで、あらゆるジャンルの作品で大きな存在感を放ち、CM、映画、ドラマにと幅広く活躍。ドラマ「白い春」(フジテレビ)、「湯けむりスナイパー」(テレビ東京)、「ドクターX ~外科医・大門未知子~」シリーズ(テレビ朝日)、「バイブレイヤーズ」シリーズ(テレビ東京)など出演作多数。「劇場版ラジエーションハウス」(4月29日(金)公開)にも出演する。

【第1話 あらすじ】
監察官とは“警察の中の警察”という異名を持つ、警察内部のあらゆる不正を取り締まる者たちのこと。
警視庁警務部長の千住遼子(田中美佐子)の指示のもと、身内を厳しく監察する音無一六(小日向文世)は、職務を忠実に全うするがゆえ、特に嫌われている監察官だ。現在は、まったく見た目が似ていないタクシー運転手の弟・万丈二六(遠藤憲一)と同居している。
ある夜、玩具コレクターの射殺体が見つかり、その捜査本部に一六は「特別監査」として加わったのだが...。