母と掴み合いの毎日！ヒートアップして扉に穴を開けたことも...今、伝えたい感謝の言葉：CHOTeN

全タイトル合わせ賞金総額3億円以上、2021年発足された国内最大級のeスポーツブランド「X-MOMENT」の試合の勝敗を予想する「X-MOMENT Presents CHOTeN～今週、誰を予想する？～」。

4月9日（土）放送では、「PUBG MOBILE」（※注1）プロリーグ、「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」に出場する2チームをピックアップ。注目選手を紹介し、勝敗を予想した。

母と掴み合いのケンカで扉に穴！？

頭脳派集団「FOR7」の絶対的リーダー、Fu（21）。二足の草鞋を履く、現役大学生プレイヤーだ。大学では日本史を専攻し、テストでは1問だけ字を間違えて99点だったそう。

母も全力で応援してくれているが、以前はゲームを巡って掴み合いのケンカもしていたという。親子の仲が修復された裏には何があったのか？ Fuの生活に密着した。

東京都町田市にあるFuの自宅は、祖父が建てた二世帯住宅。練習は2階にある自室からリモートで参加している。これもeスポーツならではの光景だ。

自室には、テニス部だった中学時代、市の大会で優勝した際の賞状が。当時は体育祭のリレーに出るなど、運動神経抜群だったそう。高校時代は、誰とでも仲良くなれる人柄から学級委員を任されていた。その経験を活かし、今は抜群の統率力でチームを一つにまとめ上げている。

実際の練習を見てみると、強気な指示でチームを引っ張る姿が。チームメイトも「頼れる存在」と信頼を寄せる。加えて、生き残るのが上手い。試合中、視聴者の画面にはプレイヤーネームが表示されるが、選手の画面には表示されず、敵の位置は目で見つけるしかない。これを逆手に取り、大胆にも戦場のど真ん中で車の陰に身を隠す作戦に出た。目の前の乱戦をよそに、じっと息を潜め......誰一人Fuの存在に気づかぬまま試合は進み、何と残り2チームまで生き残ってポイントを獲得！これぞ忍耐強さがなせる技だ。

そんなクレバーなFuだが、プレイ中は昼から夜まで叫び声が。Fuの祖母に聞いてみると、「孫の声だから気にならない」とのこと。悔いのないように、やりたいことをやってほしいと孫の活動に理解を示した。

夜7時、この日の夕食は手作りバターチキンカレー。母は8時から始まる練習に間に合うよう、仕事から帰るとすぐに夕食を作り、選手活動をサポートしている。昨シーズンは、Fuの試合を全てリアルタイム視聴。応援グッズも手作りするほどの熱の入れようだ。

だが、母は最初から応援していたわけではない。ゲームには悪いイメージしかなかったという。一人っ子だったFuは、オンラインで誰かと遊べるゲームに夢中に。見知らぬ人と遊ぶことを心配した母と、小学5〜6年から高3まで毎日ケンカしていた。ヒートアップして扉に穴があいたこともある。

しかし、母の気持ちとは裏腹に、いつしかFuの中でゲームは遊びの域を超えるように。母に内緒で、大学受験前に初めて試合に出場。そして3年前、母の猛反対を押し切る形で、大学入学と同時にプロチームに所属した。

ある時、チームメイトが地方から泊まりに来たことがあった。最初は難色を示していた母だったが、仲間たちの人柄の良さに触れて「こんな良い子たちに囲まれているんだ」と、考えを改めることに。そこから少しずつ、息子への気持ちが変わっていった。

そんな中、Fuは試合後にTwitterで、支えてくれた人たちへの感謝を伝えた。その最後に、「中学の時にゲームで大喧嘩したりしたけど、今ではママの楽しみだよって言ってくれて結構嬉しかったです」と母へのメッセージが...。「嬉しかった」という言葉に、母は感動のあまり号泣。7年間ケンカをしてきた母との関係が雪解けした瞬間だった。

eスポーツで仲間や大人と交わりながら、母の知らない場所で成長していたFu。全力でバックアップしてくれる母への感謝を胸に、優勝を目指して戦いに挑む！

仲間を裏切り移籍...葛藤を抱え戦う

また、「ZETA DIVISION」からは、抜群の攻撃力を誇るアタッカー、Takely（23）に密着。リーグトップレベルの司令塔や、リーグ4位のアタッカーを抱える名門チームに、今年加入したTakely。実は、チームの中では最年長。年齢も23歳と、eスポーツではベテランの年齢だ。以前は「PHALANX」というチームに所属していたTakelyは、仲間を裏切ってしまったという気持ちが残る...。トップリーグ移籍の裏で、一体何があったのか？葛藤を抱えながらも、新天地で戦う男の物語を。