「ゴッドタン」は、私ごときが調子に乗るなよって戒めてくれる場所:メンタル強め美女白川さん

公開: 更新: テレ東プラス

shirakawasan_20220413_01.jpg撮影:野呂佳代

ドラマParavi「メンタル強め美女白川さん」で、主人公・白川桃乃(井桁弘恵)の同僚で、体型にコンプレックスを抱える町田杏花を演じている野呂佳代。女優活動への思いを聞いたインタビュー【前編】に続き、【後編】では、番組アシスタントを務める「ゴッドタン」をはじめバラエティ番組に対する思い、また結婚による変化などをうかがいました。

「ゴッドタン」は余裕を打ち砕かれる場

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――ずっと夢だった女優として活躍される中、やはり野呂さんはバラエティにも欠かせない存在です。改めて今バラエティをどのように捉えていますか?

「以前よりもっともっと楽しくなりました。ドラマの撮影期間は役に集中しているので、面白いことを考えたり、バカみたいに笑ったりすることがあまりないのですが、そういう時にバラエティに出させてもらうと、めちゃくちゃ楽しいんです。バラエティでの自分のポジションや発言はまだまだ勉強中ですが、こんなに面白い芸人さんたちと一緒に仕事ができることは、なんて幸せなんだろうと思います。"私、『ゴッドタン』もやっててドラマにも出てるなんてすごくない!?"って、とにかく幸せな気持ちになって、ありがたみも楽しみも倍増するんです。お芝居もバラエティでの受け答えも余裕は一切ないですが、やりたい仕事ができている状況が気持ちの余裕となって、すべてを楽しませてくれているのだと思います」

――野呂さんと言えば、やはり「ゴッドタン」。ご自身にとってはどういう存在ですか?

「今"気持ちの余裕"のお話をしましたが、その余裕を打ち砕かれる場ですね(笑)。私ごときが調子に乗るなよって戒めてくれる、"永遠の後輩ポジション"でいられる場所です。昔も今もすべてが勉強で、教わることばかり。こういう存在は、芸能界歴が長くなればなるほどなくなるので貴重です。プロデューサーやディレクターの方々、劇団ひとりさん、おぎやはぎさんのおかげ。みなさん優しく温かくフラットな方ですが、厳しい一線がバチンと引かれていて、違う時は『それは違うだろ』とはっきり言ってくれるんです。曖昧さがないのも、しびれる要因のひとつですね。

『ゴッドタン』は特殊な番組で、芸人さんの心の奥底まで見える感覚なんです。感情がビシビシ伝わってくるから妙な仲間意識ができて、別の番組で会うと、心の中で『あの時を知ってる野呂ですよ』と思ってます(笑)。素敵な先輩が近くにいて、芸人さんのこともよく知れて、番組のアシスタントになれてめちゃくちゃラッキーです。クビにならないようにしっかり頑張らなくちゃと常に思っています」

――以前、「ゴッドタン」未公開シーンの放送で、収録の合間に野呂さんがおぎやはぎさんと劇団ひとりさんに恋愛相談をしている場面があって、とてもいい関係のように見受けられました。

「おぎやはぎさんは、いつも優しいです。演技やダンスも『いいねぇ』って褒めてくれるし、フォローも温かくて包んでくれるような感覚です。一方、劇団ひとりさんは同じ事務所の先輩ということもあって、甘やかさないタイプ。『何やってるかわからないんだよ』とかはっきり言ってくれるし、私が変なコメントすると無表情になったりするので、とても勉強になます。

以前、ひとりさんに直してもらいたいところを言う企画で、私が『挨拶しても目が合わない』など正直に言ったあたりから少しずつ関係性が変わってきて、ようやくLINEも交換しました。収録の合間の会話も楽しくて、ゴシップや映画の話をしています。『どうせお前はこの映画を観てもわからないだろ』と言われて『はぁ?』と返すみたいなヤジの応酬を楽しくできるくらいにはなれました」

やれる仕事は貪欲に全部やっていきたい

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――女優業に集中しているとバラエティの感覚が鈍ったり、またその逆もあったりするんですか?

「演技もバラエティもまだまだなので偉そうなことは言えませんが。お芝居の期間中は役に集中しているので、咄嗟に自分の言葉が出てきづらくなることもあります。バラエティでは致命的なので、鈍くなっていると感じたら、テレビのバラエティ番組やYouTubeを見て芸人さんの言葉を吸収するようにしています。でも、私には『ゴッドタン』がありますから大丈夫だと思ってるところもあって。ちょっと調子に乗ろうものなら、すぐに引きずりおろされますから(笑)。頼もしいです」

――今後は、バラエティと女優業、どんなバランスでいこうと考えていますか?

「いろんなことをして全部が中途半端になるくらいなら1つに絞って深くやった方がいいという話も聞くし、実際に言われたこともありますが、私はそうは思いません。自分のやりたいこと、楽しいことに真摯に取り組んでいけば、どれも中途半端にはならないはず。バラエティも女優も、やれる仕事は貪欲に全部やっていきたいです。やってやれないことはない! どれも実力をつけられるよう、これからも楽しく頑張っていきます」

――恋愛バラエティ「中居大輔と本田翼と夜な夜なラブ子さん」(TBS系)でも交際を公言されていまたバラエティ番組のディレクター"ひろちゃん"さんと2020年11月に結婚されました。結婚によって仕事や心境に変化はありましたか?

「バラエティの出方が変わった気がします。お付き合いをしていた頃はバラエティという仕事にめちゃくちゃ悩んでいた時期で、"このままのキャラじゃ、年齢とともに仕事がなくなってしまうかな"と、すごく不安を抱えていたんです。彼はバラエティをやっていることもあって、その感覚が共有できたり、時にはアドバイスをくれたりもして、"最高の味方"ができ、大きな安心感を得たことで心がスッと軽くなりました。仕事はとてもやりやすくなりましたし、感謝しかないですね」

【プロフィール】
野呂佳代(のろ・かよ)
1983年10月28日生まれ。東京都出身。2006年のオーディションをきっかけに、AKB48SDN48のメンバーとして活動。卒業後は、「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)、アシスタントを務める「ゴッドタン」(テレビ東京系)などバラエティ番組で大活躍。女優としても、ドラマ「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)、「デキないふたり」(テレビ朝日系)、映画「ハッピーメール」(2018年)、劇団カマリスター本公演「かかりがかり」などに出演。

(取材・文/伏見香織)

野呂さんが出演するドラマParavi「メンタル強め美女白川さん」第2話は?

第2話
持ち前の愛嬌と笑顔で男性社員に人気の白川さん(井桁弘恵)は女性社員から「ブリっ子」と妬まれてしまう。先輩社員の梅本カンナ(秋元才加)もチヤホヤされる白川さんが面白くない一人。そんな中、同期の松井友之(庄野崎謙)に白川さんへの恋心を相談された梅本さん。実は、梅本さんは松井が好きで...。素直になれない梅本さんは、つい白川さんに八つ当たりで嫌味を言ってしてしまう。しかし、白川さんの予想外の行動が梅本さんの心を動かしていくー。