亡夫は印鑑彫刻の第一人者。子どもは”神”と呼ばれるプロゲーマーと人気声優！？神々のスゴ技を生で目撃！：家、ついて行ってイイですか？（明け方）

3月28日（月）に放送した「家、ついて行ってイイですか？(明け方)」（毎週月曜深夜）では、「ジョイフル三ノ輪商店街」（東京都）で出会ったゆきえさん（62歳）のお家について行きました（2021年12月29日取材）。

今回の企画は、商店街でプラカードを掲げる番組スタッフに話しかけてくれた方にインタビュー、買い物代をお支払いするかわりに家について行くというもの。

番組スタッフの声掛けに、気さくに応じてくれる女性が現れました。息子さんの「野菜が食べたい」というリクエストに応えて、買い物に来たといいます。この野菜好き（？）の息子さん、実は、ものスゴい人物であることが後に判明します！

ゆきえさんのお宅は商店街の中にありました。48年間ほどハンコ屋さんを営んでいたそうですが、コロナ禍の影響で1年ほど前に廃業。ちょうど実家に遊びに来ていた娘のあかりさん（ひとり暮らし中）に「『家、ついて行ってイイですか？』が来たよ～。（テレビに）映っても大丈夫？」と、意味深な確認を取るゆきえさん。返答する娘さんの声はどこかで聞き覚えがあるような...。

ズラッとさまざまなハンコが並ぶ店舗を通り抜けたその奥が、ゆきえさんの生活スペース。

「広いと言わない、長いの」というお家は、5LDK。LDK6帖の奥にさらに2部屋（いずれも6帖）続いています。

居間にはゆきえさんの夫・けんじさんとそのお父様の遺影が。「（夫は）49歳で倒れて、54歳で（10年ほど前に）亡くなって。おじいちゃんが亡くなったあとハンコ屋を継いだって感じです」。

亡夫・けんじさんの作業場だった場所には、労働大臣賞や通産大臣賞を受賞したときのトロフィーや盾が飾られています。「印鑑の大会に出すと優秀な賞をとってきた」けんじさんは、その世界では有名な存在で、雑誌から取材を受けることもあったそうです。「日本一って自負していました」と、あかりさんの美声が...。

あかりさんの本業は、なんと声優！ブームになった超人気アニメにも参加していたことがわかりました。まさかの有名人の登場に驚くスタッフに、「弟のほうが有名なので」とあかりさん。なんと、弟のたいようさんはプロゲーマー！「テトリス」の世界では"神"とあがめられる存在だそうで、ゆきえさんは「神の母ですから。私はゼウス」と、おどけます。

さっそく、たいようさんの部屋にお邪魔しました。片隅には壊れたコントローラーがズラリ。その数28台！約2カ月半で1台壊れるペースだそうです。なぜ保管しているのか聞くと...「自分が今まで努力した結晶。これだけ壊したら負けられねぇだろみたいな。そこで自分のモチベーションに繋がっている」。

1階の冷蔵庫に貼られていた新聞記事では「1546連勝中」となっていましたが...「あれはオンラインの対戦で4～5カ月やって全員倒した。最高1801連勝までいきました」。

たいようさんの部屋には他にも数々の世界大会で獲得した戦利品がたくさん！！「一応、神と呼ばれてます、『テトリス』の」と、さらっとした返事が。「俺も、中学のとき『テトリス』をやり込んでいたんで」と、ここで番組スタッフが無謀な挑戦を申し出ます。

番組スタッフは「勝っちゃってもいいですか」と、自信満々に始めたものの、わずか18秒で決着...。

頭の回転が半端じゃない、と脱帽する番組スタッフ。ゆきえさんに話を聞くと、幼い頃からその片鱗はあったといいます。なんと、かけ算九九の教材を2～3歳でマスターしてしまい、家族の誰よりも多く正解を出していたんだとか...。「何でも根を詰めるタイプ。ストイックにやる性格はパパ譲りかも」と、あかりさん。

たいようさんが「テトリス」を始めたのは高校1年生のとき。「独学で研究して2年で世界一になりました。努力は人並み以上にしたつもりです。1日10時間以上やったりしていた。上達しているときがめちゃくちゃ楽しいんで」。

そんなたいようさんは、父・けんじさんをリスペクト。将棋を教わり、一時は「将棋のプロを目指していた時期もあった」そうです。父親がハンコを彫る姿について回想してくれました。「めっちゃ集中してやっていてスゴかった。性格は似ているかもしれないですね。トップを目指すというところが」。

声優とプロゲーマー。それぞれ憧れられる世界で成功した子どもたちはどんな育てられ方をしてきたのでしょうか。「親が好きなことを何でもやりなっていうタイプで、お互いに好きなことをやり続けて今がある」と、あかりさんが教えてくれました。すると、たいようさんからは「大感謝です！」という言葉が。親の背中を見て子は育つ、というのを改めて実感しました。