災害時のトイレ問題!コスパよく尿や便を吸収するのは!?

公開: 更新: テレ東プラス

災害時の備えとして、水や食料と同じくらい重要なのに忘れがちなのがトイレ。どのような備えが必要なのでしょうか?

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毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、イラストレーター/防災士の草野かおるさんに「災害時のためのトイレの備え」についてお話をうかがいました。

災害時のためのトイレの備え

「トイレの問題は、命や尊厳に関わります」と草野さん。トイレの頻度を減らすため水分を控え体調を崩すなどの健康被害や、女性が屋外で用を足す際に性的被害にあうなどの問題も起きています。

断水時、また電源により水を流すトイレは停電時、使用できなくなります。「携帯トイレがあるから大丈夫」と思った方も要注意! トイレの回数は、1人1日約5回。家族4人なら1日20回分、1週間なら140回分が必要なのです。また、災害時には断水や停電以外でも、トイレを使うと大変なことになる場合も。トイレについて、以下3つの備えを確認しましょう!

【備え1】まずは排水管・下水道を確認
数年前、台風時の浸水被害によりタワーマンションのトイレが使用禁止になったというニュースが話題となりました。マンションの排水管は縦方向に繋がっているため、上階の居住者が排水すると下階のトイレから汚水が逆流...という悲劇も。

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これは集合住宅だけでなく戸建てでも同じ。住居の排水管は下水道まで繋がっているので、自然災害などにより排水管が損傷を受けたり排水溝が詰まったりしていると、汚水が逆流して部屋中にあふれることもあるのです。

大きな地震(緊急地震速報が鳴る「震度5」が目安)、台風などの豪雨災害の後は、まず「排水管は壊れていないか」「下水道は使えるか」を確認してからトイレを使用しましょう。下水道については自治体のホームページなどで確認できます。

【備え2】手作り水のうで逆流を防ぐ
逆流しそうな時は、「手作り水のう」でトイレに蓋をしましょう。避難所などに避難するなど家をあける際も同様の対策を!

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《手作り水のうの作り方》
ゴミ用の45Lビニール袋を2重にし、水を半分(20Lくらい)入れ、袋の口をねじって空気を抜いてしっかりしばれば完成。

【備え3】家のトイレを「非常用トイレ」に
断水時や排水管などに異常がある時は、家のトイレの水を使わない「非常用トイレ」に仕様変更しましょう。

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《非常用トイレの作り方》
1.便座を上げて、封水(便器に溜まっている水)の上から下地袋をかけて養生テープで固定。
<ポイント>下地袋により、毎回の排便袋交換の際に濡れた排便袋を触らなくてすむ。
2.下地袋の上から、排便袋をかけ、便座をおろして排便する。排便袋は汚物が目立たない色のついたものがオススメ。
3.尿や便を、非常用トイレ専用の凝固剤で固める。
<ポイント>凝固剤で固める代わりに、排便袋の中に「ペット用シーツ」をあらかじめ敷いて吸収させてもOK。
4.排便袋だけを取り出して、空気を抜いて縛って捨てる。

ここで、冒頭で触れた1日のトイレの回数を思い出してください。家族4人、1週間で約140回。市販の携帯トイレ用の凝固剤は1回100円前後なので、約1万4000円! そこで、草野さんは代わりになるものを調査。成人女性の1日の尿や便の量=約1200ccを吸ってくれるものは?

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草野さんのオススメは、コスパと機能性の両面から「ペット用シーツ」。100均の10枚入りのものなら、1枚で約400cc吸収するので、1日3枚使っても30円です。犬を飼っていないご家庭にも常備しておくと便利です。

この他、草野さんの著書「おうち避難のためのマンガ防災図鑑」(飛鳥新社)には、より詳しいトイレの備えをはじめ、長期在宅避難のための食事の備え、感染予防や衛生対策など、コスパを意識したお財布に優しい防災対策のアイデア満載です。いざという時のために賢く備えましょう!

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※記事内のイラスト提供:草野かおる「おうち避難のためのマンガ防災図鑑」(飛鳥新社)

取材協力: イラストレーター/防災士 草野かおるさん。PTAや自治会を通して防災活動に関わったことを活かし、東日本大震災をきっかけにブログで防災に関する情報を発信。2018年、防災士の資格を取得し、防災についての講演を行い、テレビ・ラジオへの出演も。著書に、累計20万部を超えるベストセラー「おうち避難のためのマンガ防災図鑑」(飛鳥新書)、「激せまキッチンで時短!簡単!ムダなしごはん」(ぴあ)など。
草野かおるTwitter:@kaorutofu

「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェック!

(取材・文/船桂子)

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