雛人形を愛するアメリカ人女性が京都で職人の技に感動!雅叙園の豪華絢爛お雛様に「オーマイガー!」:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今回は、「ニッポンにご招待したら人生変わっちゃった!スペシャル」をお送りします。

憧れの墨絵画家とサプライズで対面! 指導を受け、帰国後、驚きの進化

紹介するのは、イタリアの首都・ローマに住む、「墨絵」を愛するジュリアさん。

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鎌倉時代に中国から伝わった墨絵。ニッポンで紙の余白などの空間を大切にする心が加わり、独自に進化したと言われています。
そんなニッポンの墨絵に夢中のジュリアさんが、念願の初来日! 福井県を訪れ、墨絵には欠かせない和紙の工房で、約1500年の伝統を誇る越前和紙作りを体験しました。

来日前、ニッポンを代表する墨絵画家・西元祐貴さんのもとで本格的に墨絵を勉強したいと夢を語っていたジュリアさん。福井県にある西元さんの常設ギャラリーも訪れました。ジュリアさんの熱意を伝えたところ、西元さんが会ってくださることに。

向かったのは、福井県のとある場所。西元さんのアトリエに行くことは、ジュリアさんには秘密です。案内された先には......憧れの西元さんが! 「オーッ! ディーオ!(なんてこと!)お会いできるとは思ってもみませんでした」とジュリアさん。

ジュリアさんには、西元さんにどうしても聞きたいことがありました。それは、文房四宝(ぶんぼうしほう)と呼ばれる墨絵や書道に欠かせない「筆、墨、紙、硯」の中で、西元さんが一番大切にしているのはどれかということ。
西元さんの答えは越前和紙。筆を走らせるだけで、墨絵で最も大事な濃淡が美しく生まれるそう。福井に拠点を置いているのも、越前和紙の産地であることが大きな理由です。

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西元さんから直々に墨絵の指導をしていただくことに。西元さんは、筆に墨をべったり付けず、筆の両サイドに付けています。すると外側は濃く、内側は薄くなり、濃淡のある線が描けるそう。
さらに、水の量を多くして筆先にだけ墨を付けると、だんだん淡くなって濃淡が出てきます。筆さばき一つで生まれる絶妙な色合い。このテクニックを使うことで、墨絵を立体的にしているのです。

西元さんが出した課題は、馬を描くこと。しかしジュリアさんは「参考にしたものに全然似ていません」と、課題の出来に納得がいかない様子。そんなジュリアさんに、西元さんは「僕なら馬を描く時は、ものすごい速い馬を描きたいと思う。どういう馬を描きたいのかと思うことが大事です」とアドバイス。手本通りではなく、想像する大切さを教えていただき、「これからは自分で感じたことを墨絵にしていきます」とジュリアさん。

さらに西元さんは、一乗谷の滝に案内してくださいました。実はこの滝、宮本武蔵のライバルである佐々木小次郎が、奥義「燕返し」をあみ出したと伝えられる場所。
西元さんは下書きなしで越前和紙に筆を走らせ......1時間後に出来上がったのは、佐々木小次郎が刀を手に修行に励む姿。「今にも動き出しそうなぐらい迫力があります。目の前で描いていただけたなんて夢のようです」と感動!

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すると西元さんは、先ほどまで使っていた愛用の筆を「もしよかったら、持ち帰って練習してみてください」とプレゼント。「今日が人生で一番幸せな日になりました」と大感激のジュリアさんでした。

あれから5年。ジュリアさんのビデオレターを、西元さんのもとへ届けます。

ニッポンで西元さんに会った瞬間の衝撃を「サプライズすぎて実はあまり記憶がないんです」と話すジュリアさん。帰国後も西元さんの教えを胸に、ますます墨絵に夢中。どうすれば西元さんのような心に響く作品に近づけるのか、そればかり考えているそう。「海を超えて見てくれている人がちゃんといて、感動してくれているって嬉しいですね」と西元さん。

ジュリアさんは大学院に進み、心理学を専攻。ニッポンの墨絵には、安らぎを与えてくれる無限の可能性があると信じ、将来は心理学者として、墨絵によるアートセラピーの効果について研究したいそう。

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西元さんからいただいた作品は、ベッドに飾っています。寝ている間も安らぎとパワーを与えてくれるお守りのような存在なのだとか。そして、家宝にしているのは西元さんから譲り受けた筆。帰国後はこの筆を使い、教わったことを思い出しながら、躍動感が出せるように想像力を膨らませて描いています。

とここで、墨絵を見てもらいたいと、サン・ピエトロ大聖堂を望む高台へ。西元さんから譲り受けた筆を使い、初めて風景画に挑戦! もったいなくて滅多に使えないというニッポンで買った和紙に、3時間かけて描きました。この作品をニッポンの西元さんに送り、アドバイスをいただくことに。

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ジュリアさんの墨絵を見た西元さんは、「すごいですね。予想していないところの滲みも良かったりする」と絶賛。さらに、直接アドバイスを受けたいというジュリアさんの願いを叶えるため、遠く離れた絆をもう一度結んじゃいました!

ジュリアさんは、西元さんの墨絵がプリントされたTシャツで登場。早速、西元さんに率直な感想を求めると......なんと「1200点かな」と高得点が! 「点数なんてつけられないくらい素晴らしい。ニッポンでアドバイスしたことを生かして描いてくれたことが嬉しい」と西元さん。

今度は西元さんの後ろに見える墨絵が気になるジュリアさん。ふすまに描かれたのは、幅5mを超える巨大な登り竜。実は、アトリエに来たお客さんに楽しんでもらいたいと、至る所に墨絵を飾っているのです。

パソコンを手にアトリエの紹介をしてくださることに。ゲストルームの押入れの引き戸には、満月に遠吠えする虎が描かれています。さらに襖には、金色の墨を使い神々しさを表現した風神と雷神も。

「西元さんの作品を見ていると、本当に勇気づけられます。改めて墨絵には無限の可能性があるという確信が持てました。グラッチェ、がんばります!」と感謝の気持ちを伝えました。

ジュリアさんをニッポンにご招待したら、墨絵の腕を磨き、墨絵で心を癒す心理学者になりたいという夢に向かって歩み始めていました!

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