「ワークマン」がキャンプ用品市場に本格参入!”夢のテント”とは?:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

3月4日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「ワークマン 知られざる闘い」。作業服から一般向けへと拡大を続ける「ワークマン」の挑戦を追う。

「ワークマン」ならではの"夢のテント"とは?

都内の高級ホテルにあるプール。いまや恒例となった「ワークマン」の過酷ファッションショーでは、長年の作業服づくりで培ってきた機能性の高さをアピール。全身ずぶ濡れのモデルが脱ぎ始めると、中は一切濡れていない。
今度は、花火をウェアに向ける。ダウンには火の粉が飛んでも穴があきにくい「防融加工」を施している。

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去年からショーモデルを務める土屋アンナさんも、いまや「ワークマン」の大ファン。「ワークマン」は、またひとつ進化していた。

作業現場だけでなく、さまざまなシーンで人気を集めるようになった「ワークマン」。今や、キャンプ場でも大人気だ。
もともと内装業の職人さん用に作られた靴はテントを出入りするのに便利。火や熱に強い革手袋は、溶接作業用のもの。バーベキューで使っているハサミは、切り離せばナイフや様々なものに形を変える。現場用だった商品が、キャンプをする人たちに重宝されていた。

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作業服が専門だった「ワークマン」は、2018年に「ワークマンプラス」という店舗を展開し、一般客向けの市場に打って出た。高機能・低価格な作業服を一般向けにアレンジして大ヒット。快進撃の立役者である専務の土屋哲雄さんは、「まわりはスポーツブランドとカジュアルの大手さんばかり。その真ん中でどれだけ勝負できるか」と話す。
2020年には「#ワークマン女子」がオープン。購買力の高い女性客をも取り込んだ。アパレル業界が不況にあえぐ中、業績は右肩上がりで、年間1400億円を売り上げるまでに。

去年10月、8店舗目となる「#ワークマン女子」(東京・錦糸町)がオープンした際は、約700人が列をつくった。女性客であふれる店内と思いきや、男性客も群がる一画が...。
お目当ては、手袋やショベル、ハンマーなどキャンプで使える商品。中でも人気なのが、撥水加工を施したトートバッグだ。もとは工具などを入れるものだが、購入者はガス缶やペグを入れて利用するという。

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現場作業用のものが、キャンプをする人たちの間で大人気。そこで「ワークマン」は、本格的にキャンプ用品市場に乗り出すことに。
まずはキャンプに欠かせないテントの開発から。「ワークマン」の次なる柱にしようとしている事業を任されたのは、「ワークマン」ビッグ4のひとり、八木謙太郎さんの部下で、商品部に所属する鐵本孝樹さん。

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入社以来、手袋や工具などを開発してきた鐵本さんは、キャンプ用品市場進出の命運を握るテントの開発に取り組んでいた。しかし、試作品は形になってきたものの、まだ「ワークマンならでは」の特徴は出せていない。目指すは「求めやすい価格で初心者でも気軽に買えるテント」だ。

今年1月。鐵本さんが訪ねたのは、ビッグ4のひとり、機能性素材のスペシャリストである中野登仁さん。他社と差別化したテントをつくるにはどうすればいいのかを相談、そして、試行錯誤を経て出来上がったテント...そこには驚きの機能が隠されていた。

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「俺たちのワークマン問題」に新展開...プロのこだわりを"極める"!

一方の中野さんも、ある悩みを抱えていた。入社から20年近く、作業服づくりに多くの時間を費やしてきたが、最近は主に一般向けの商品を開発。最新作のひとつが、外気との間に空気の断熱層を作ることで体を保温するベストだ。暑くなったら空気の量を減らすなど、温度調整も可能。

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だが、こうした商品が人気となり、客層が広がることで「ワークマン」は別の問題を抱えていた。「俺たちのワークマンを返してくれよ!」という不満の声。店舗に一般客が増えたことで、現場で働く人たちが入りづらくなっていたのだ。中野さんは「職人の品物が少なくなり、若い人や女性のものが多くなっている」という職人さんたちの声が、自分自身に突きつけられていると感じていた。

そんな中、出会ったのが、鳶職人として10年以上の経験がある山下幸一さん。現在は、建設現場で働く人たちに向け、作業服や工具を紹介する雑誌を発行している。新たな作業服の開発に挑むことにした中野さん、プロ職人のカッコよさを伝えたいと願う山下さんに、協力してもらうとに。

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協力するにあたり、山下さんが持ってきたのは、鳶職時代に使っていたハーネスやハンマー、レンチ、電動ドライバーなど。高層ビルや橋の建設で作業を行う際、フル装備するとその重さは15キロ以上になる。
中野さんは、「ワークマン」の作業服に、これだけの重装備に対応できるものがなかったことに初めて気づく。

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2週間後。職人仲間のリアルな意見を集めてくれた山下さんと、どんな作業服を目指すのか詰めていくことに。中野さんはこれまでにない作業服を開発し、新たな店舗の目玉にしたいと考えていた。
過酷な状況で働く人をサポートできる服、職人ならではのカッコ良さを打ち出すにはどうしたらよいのか。中野さんと山下さんがたどり着いた答えとは...。

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