テレビ東京では、毎週月曜夜11時06分から、秋元康が企画・原作を務める連続ドラマ、ドラマプレミア23「ユーチューバーに娘はやらん!」を放送中!
さらに、配信サービスParaviにて、オリジナルストーリー「チャンネル登録お願いします!」を好評配信中! 本編の地上波放送終了後に毎週配信します。
オリジナルストーリーの主人公は、ドラマ本編で登録者数100万人越えの人気ユーチューバーとして活躍するTAKTAK(タックタック)(戸塚純貴)。そして、Paraviオリジナルストーリー限定のキャストとして、藤井夏恋が出演します。
「チャンネル登録お願いします!」の舞台は今から3年前、タックタックがまだ無名のユーチューバーだった頃のお話。登録者数・再生数が伸び悩んでいたタックタックが、ケンケン(田中穂先)、ミカジャン(上原実矩)、マネージャーのハラちゃん(藤井夏恋)と出会い、成り上がっていく軌跡をコメディタッチで描きます。
また、実在する人気ユーチューバーも本人役として登場し、タックタックに指南。どうすれば動画が再生されやすくなるのか...コンテンツ作りの流儀やこだわりポイント、収益化の仕組みなど、ドラマ仕立てで紹介します。あなたもこれを見たら、人気ユーチューバーになれるかも!?
脚本は本田隆朗とニシオカ・ト・ニール、監督は関野宗紀と松田祐輔が担当。平千紗(佐々木希)もどこかで登場!? 「チャンネル登録お願いします!」を、本編と合わせてお楽しみください。
「テレ東プラス」では、特別に第1話の内容をプレイバックします!
ハラちゃんこと原茉莉子(藤井夏恋)は、有名ユーチューバーが数多く所属するマネージメント会社で働く25歳。ある日ひとりで昼休憩をとっていると、先輩社員・海野志保(傳田うに)があくびをしながらやって来る。
「眠そうですね」
「昨日の夜、"水溜りボンド"のトミーさんから『明日までに戦闘機用意できる?』って突然電話があってさ」
「戦闘機ですか!?」
ひと晩中、対応に追われていたが、そんなことは日常茶飯事だという。
「大変ですね、ユーチューバーのマネージメントって」そう言って愕然とする原に、「なに他人事みたいな言い方してるの?」と返す海野。
「原さんもそろそろやるんだよ〜。出向組だからって、いつまでも転校生気分でいちゃダメダメ!」
そう言うと、海野は仕事に戻って行った。ひとりになった原はスマホを取り出し、先日受けたIT企業の中途採用試験についてのメールを複雑な思いで見つめる。
すると突然オフィスに若い男が入ってきた。
「タックタックです!イエーーーイ!!」
男は、無名ユーチューバーのタックタック(戸塚純貴)。怪訝そうに「弊社所属の方ですか?」と聞く原に、「これからそうさせてもらおうと思ってここに来ました!」と悪びれることなく宣言する。
アポイントもないため追い返そうとするが、「動画だけでも見てください!」と食い下がるタックタック。
そんなタックタックの背後に近づいてくる人物が。それは登録者数140万人超えの人気ユーチューバーグループ"きょんくま"のきょんとくまで、「本物だ!」と興奮するタックタック。
「ユーチューバーに一番大切なことって、なんだと思いますか?」
タックタックにそう問いかけるきょん。
「えっと...スター性とかですか?」
「継続させることです。毎日動画を投稿する人って、ごく僅かしかいないんです。でも、アポなしで急に来ちゃうバイタリティとか、なかなか引き下がらない根性とか、素質あると思う」
「マジっすか!」
くまも頷き、「面倒見てあげてもいいんじゃないですか? 試してみる価値はあると思います」と続ける。
「でも私は手いっぱいだし、他のみんなも何人も抱えているし、他に空いてる人なんて......あっ!」
閃いたとばかりに原と目を合わせる海野。みんなの視線も原に集まる。
「ええーッ!?」
◆
契約の話をするため、原がしぶしぶタックタックの自宅を訪れると、あまりのボロアパートぶりに愕然とする。嬉々として撮影スペースを紹介するタックタック。
壁には汚い文字で「目指せ!チャンネル登録100万人」と書かれた紙が貼られており、『そんなの無理だろう』と首を傾げる原。
「じゃあ早速、動画撮影やっていきましょう!」
「今から?」
「はい、次に撮る動画はこれです」
自信満々に『同時発射小型ミサイルを素手でとる!』と書かれたスケッチブックを見せるタックタック。お湯を入れたフィルムケースの蓋に入浴剤を貼り付け、ひっくり返すとロケットのように飛び上がるので、それを素手でつかむ...という計画のようだ。
「僕は今日アップする動画の編集作業があるので、フィルムケース買って来てもらってもいいですか? 200〜300個あれば大丈夫だと思います」
「200〜300個!? マジか...」
ため息をつき、買い出しに出かける原。戻る頃にはすっかり日が暮れていた。
「なんで私がこんなことを...。お店8軒も回りましたよ!」
「さっそく準備していきましょう!」
原に入浴剤を貼り付ける手順を教え、タックタックはワクワクした表情で編集作業に戻る。原は膨大な量のフィルムケースを見て、大きなため息をつく。
かなりの時間をかけて地道な作業を終わらせた原に、「これがマネージャーか...!」と感激するタックタック。すぐさま撮影に入る2人は、大量のフィルムケースを並べ、息を合わせてひっくり返す。しかし......何も起こらない。
「あれ? おかしいな」
スマホを取り出し、『入浴剤 フィルムケース ロケット』というキーワードで調べるタックタック。するとすぐに顔が青ざめ、「嘘でしょ? 最悪だ!」と叫ぶ。
「入浴剤...シュワシュワするやつじゃなきゃダメみたいです」
「はぁ!?」
仕方なく入浴剤を貼り付け直すことにした2人。すっかり嫌気が差している原が時計に目をやると、終電の時刻を過ぎていた。思わず「もう帰れないじゃん...」と呟く。全て貼り付け終えた頃、窓の外は白みがかっていた。
「今度こそ、絶対成功させましょう」
「はい、絶対...!」
再び撮影に入る2人。ひっくり返し、原が息を呑んで見守ると...フィルムケースがポンッと音を立てて飛び上がった。
「痛っ! 嘘でしょ? 家壊れるんですけど!!」
あまりの勢いに右往左往するタックタック。その様子に原は思わず笑ってしまう。
撮影を終えると、すっかり朝になっていた。散らかったフィルムケースを片付けながら、「結局ひとつもキャッチ出来ませんでしたね」と苦笑いするタックタック。
「でも、面白かったです」
「マジっすか!?」
満面の笑みのタックタックと自分を比較し、「いいですね、夢中になれるものがあって」と、どこか眩しそうに見つめる原。
「私は昔から、自分の好きなものとか向いてるものとか、よく分からないんです。だから仕事も何してもピンとこなくて」
「......」
「夢って、叶えるよりも見つけることの方が難しいんでしょうね。...あっ、ごめんなさい、忘れてください」
なぜこんな話をしているのかと、原は我に返る。タックタックが朝ごはんを奢ることを申し出ると、原は牛丼をリクエストした。
「朝からっすか?」
「最近ハマってるんです。特に "うっしっし"の牛丼」
「...あるじゃないですか、好きなもの。難しいことはよく分からないんですけど、そんな感じで選んでいけば良いんじゃないですか? 自分が楽しいって思う方を」
「!......はい!」
タックタックを少し見直した原。2人の間に和やかな空気が流れる。
◆
後日、オフィスにて。アップされたタックタックの動画を見てクスクス笑っている原のスマホに着信が。先日中途採用試験を受けた企業からだった。
「もしもし、原です。......えっ、採用ですか?」
思わず大きな声を出してしまう。しかし頭に浮かぶのは、先日タックタックから言われた『そんな感じで選んでいけば良いんじゃないですか? 自分が楽しいって思う方を』という言葉。
パソコンの画面に映るタックタックの動画を見つめ、原は何かを決意したように顔をあげる。
「...申し訳ございません。今回は辞退させてください」
夢とはいかずとも、今やりたいのはこの仕事だと思った原。どこか清々しい顔で仕事に戻ると、怪しい雰囲気を放ちながら高速でキーボードを叩く女性スタッフがいることに気づく。
それは、のちのミカジャンこと村木美香(上原実矩)だった。ボソボソと画面に向かって何かを呟いているが、その声は誰にも聞こえない...。原はその様子が気になり、目が離せなくなるのだった。
2月28日(月)夜11時6分、ドラマプレミア23「ユーチューバーに娘はやらん!」第6話オンエア後に公開される第2話の内容は...。
自信作の動画を出したにも関わらず、再生回数が伸びずに悩むタックタック(戸塚純貴)。起死回生を狙おうと、「先輩ユーチューバーの方に会わせてもらえないですか?」と原(藤井夏恋)に頼みこむ。
すると大物ユーチューバー・ゆきりぬと会えることになり、「編集はプロに任せた方がいい!」とのアドバイスが。しかし原から「正式採用ではないので、編集スタッフはつけられない」と言われたタックタックが目をつけたのは、まさかの人物で...!?