注文から10分で届く!”超速”宅配スーパーの秘密 :ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

日替わりでいろいろな店が家の前まで来てくれる、新しい移動式店舗「ミッケ!」が注目を集めている。仕掛けたのは、三井不動産グループだ。

出店場所は、マンションや駐車場など、三井不動産が手掛ける物件を中心に都内11ヵ所(時期などによって変更あり)。「ミッケ!」は車両や出店場所を提供し、テナント側は、出店料さえ払えばすぐにお店を開くことができる。

午前10時。「パークタワー晴海」(東京・中央区)では、青森リンゴの専門店やフルーツサンド専門店など、4つのお店が出店していた。客は「家の前でやってくれるので来やすい。小さい子どもがいて、わざわざ遠くまで行けないので」と歓迎する。

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午後2時になると各店は営業を終了し、次の出店場所に移動。1日2ヵ所回るのが「ミッケ!」の戦略だ。リンゴ専門店を追うと、車が走ること約10分、晴海の隣にある月島へ。午後4時、今度は「三井のリパーク」で営業を開始した。

こうした出店戦略には、不動産会社ならではの緻密な計算が隠されている。「ミッケ!」を担当するのは、三井不動産グループ「シェアトゥモロー」の後藤遼一さん。
後藤さんが見せてくれた出店エリアの地図は、赤は高収入の世帯が多い地域、茶色は高齢者が多い地域など、どんな世帯が住んでいるのかが色分けされていた。

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人の流れもデータ化し、それらをフル活用して出店場所やスケジュールを決めるという。後藤さんは「移動店舗は小さい商圏なので、人流や建物まで細かく見ないといけない」と話す。

後藤さんは三井不動産が展開する大型商業施設「ららぽーと」を担当していたが、物件の売り上げが厳しいテナントが多く、「出店場所と商品やコンテンツがマッチングするハッピーな組み合わせを、どうしたらもっとつくっていけるのだろう」との思っていたという。
2018年、社内の新規事業提案制度で「ミッケ!」の事業をプレゼンし、ニーズがある場所に車で出店するアイデアが採用された。

去年7月、三井不動産は「ミッケ!」のために社内ベンチャー「シェアトゥモロー」を設立。半年余りで累計70店舗が出店するまでに成長し、今後はエリア・店舗をさらに拡大する予定だ。

そんな「ミッケ!」に新たな展開が。食物販や物販だけでなく、“体験を届けるサービス”を仕掛けようというのだ。果たして、どんなサービスが近所に届くのか。

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