【この記事の3行まとめ】
・声優の林勇と畠中祐が「限られた時間」をテーマにした朗読劇を。
・兄弟の父親が残した形見の腕時計には、命の残り時間が示されていた。
・時計の残り時間がわずかになり、兄は入院してしまうが......?
もしもあの時に戻れたら。この時間が一生続けばいいのに。そんなことを、誰もが一度は思ったことがあるだろう。しかしどう足掻いても、時間だけは止めることも戻すこともできない。あなたはそんな、貴重な時間の1秒1秒を、大切に生きているだろうか。
"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」(毎週金曜深夜0時放送/BSテレ東)。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。
2月18日(金)の放送では、アニメ「東京リベンジャーズ」で共演している林勇(佐野万次郎役)と、畠中祐(柴八戒役)が登場。畠中は事務所に入ったばかりの時、先輩である林に挨拶したところ「俺みたいになっちゃダメだからね」と笑顔で告げられ衝撃を受けたというエピソードを。林によると、当時は酒を浴びるように飲んでいた時期で、「そういう人間になっちゃいかんよ」と伝えたかったことを明かした。
怪感話#57
「残り時間」
37歳のまさる(林)は、実家暮らし。ある日定年を迎えた母親が倒れてしまうが、まさるはパチンコに出かけていて、リビングで倒れている母親を見つけるのに時間がかかってしまった。
一方、兄のゆずる(畠中)は、忙しいにもかかわらず、知らせを受けてすぐに駆けつけた。ゆずるは会社の社長を務め、家庭もある。まさるは兄に何一つ勝てないのだと、コンプレックスを刺激されていた。
母親の歳を考え、ゆずるは同居の話を持ち出すが、「俺にはもう時間がない」とこぼす。
ゆずるが大事にしている父親(畠中2役)の形見の腕時計には、3ヶ月という時間が示されている。父親は生前、この時計に記された時間は命の残り時間だと話していた。父親の家系では、それが決まりなのだと......。そして父親は、残り時間通りに死んでいった。
その後、母親は元気になったものの、ゆずるは病に倒れて入院。兄弟は病室で再会する。
もうすぐ残り時間はゼロになるが、ゆずるは人生に悔いはないと話す。元々は取り柄のない人間だったが、命の残り時間を知り、努力して地位も家庭も手に入れてきたのだ。
だからまさるも努力すれば、自分のようになれる。そう告げられ、まさるは激昂した。元から出来が良かったのに、残り時間がわかってから怠けてきたまさるには、嫌味にしか聞こえなかったのだ。
まさるは「早く死ねよ」と病床のゆずるに暴言を浴びせ、枕元に置かれた時計を握り込む。
「目障りなんだよ、だからさっさと......」
ここで突然、まさるの心臓に異変が起こる。動悸が激しくなり、息も苦しい。
「やっぱり、まさるだったんだな」
なぜ兄ではなく、自分が苦しむのか理解できないまさるに、ゆずるは告げる。
「俺は、親父の子供じゃないんだ。母さんの連れ子なんだよ」
ゆずるは、時計が示すのは自分の残り時間ではないとわかっていたのだ。
では、これまで時計を肌身離さず持ち、努力してきたのは、一体なぜ!?
兄の秘めた思いが明らかに! その時、弟は!?
スタジオトークでは、林のギャップがすごいという話に。畠中は、普段ホワホワしている林が、歌や芝居になると切り替わるのが魅力だという。ただ、ライブでMCになると手に汗を握るそうで......ステージがざわつく失敗談と、林の鋼の心臓についてのエピソードを明かした。
次回2月25日(金)の放送も、林勇と畠中祐が登場。親友にまつわる怪感話をお届けする。トークでは、関がYouTubeの企画を提案。林はやる気を見せるも畠中は拒絶! 一体どんな企画なのか!?