<独占>オリンピック選手の活躍を「見える化」するオメガの技術<WBS>

テレ東プラス

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6つのカメラで撮影したネイサン・チェン選手の動きをAIを使って3D化した画像。

フィギュアスケート女子、日本のエース・坂本花織選手の演技。その坂本選手のジャンプを映し出した画面の左下に、瞬時にある数字が表示されます。高さや滞空時間といった記録です。実はこれ、北京オリンピックで初めて導入されたもので、パフォーマンスを数字で示すことで視聴者に理解を深めてもらうためです。この最先端の技術を開発したのが、大会の公式記録の計測を行う「オメガ」です。その計測技術の舞台裏に、日本のメディアとして初めてテレビ東京のカメラが入りました。

現場で自ら指揮を執る「オメガ タイミング」CEOのアラン・ゾブリストさんは「リンクを取り囲むように6つのカメラを設置しています。これで選手の動きを立体的に分析することができます」と説明します。

リンクのコーナーに4台、側面に2台、合わせて6台のカメラを設置。選手の動きを追尾します。一体、どう分析するのでしょうか?

羽生選手が4回転アクセルに挑むも、惜しくも3連覇を逃したフィギュア男子。金メダルに輝いたネイサン・チェン選手の演技の分析を見せてもらいました。6つのカメラで撮影したチェン選手の動きをAIを使って3D化したもの。例えば、人体の重心である腰の動きを分析することで、ジャンプの高さが分かるといいます。

「高さ、飛距離、回転数などを計測・分析することで、パフォーマンスの素晴らしさを視聴者に伝える」(アランCEO)

オメガはあらゆる競技で、こうした技術の開発を進めていますが、そこにはある狙いがあります。

競技の公平性に技術を生かす

平野歩夢選手が金メダルを獲得したスノーボード男子ハーフパイプ。選手がジャンプするとすぐにその高さが表示されます。実は事前に選手の脚に小型のセンサーが取り付けられていて、その位置情報などから高さを計測しています。

「多くの革新的な技術が、さまざまな競技で導入されてきた。オメガなしでオリンピックは成立しない。それほど重要な役割を担っている」(アランCEO)

しかし現段階では、こうしたデータの提供は、あくまで放送向け。審判のジャッジで活用されているわけではありません。時に物議を醸すこともある、採点競技のジャッジ。記憶に新しいのはスノーボード男子ハーフパイプ、平野歩夢選手の決勝2本目の演技です。大技のトリプルコーク1440を成功させましたが、採点は91.75。このジャッジに世界中から批判の声が相次ぎました。

前回大会の女子ハーフパイプ銅メダリスト、アリエル・ゴールドはTwitterで「今まで見てきた中で最低のジャッジ」と発言し、アメリカの有名スポーツキャスター、アダム・ローゼン氏は「完全に馬鹿げているアユム・ヒラノを超える得点などあり得ない」とジャッジを批判しました。

平野選手も会見で「競技をやっている人たちは命を張って、リスクも背負っている。全部を測れる新たなシステム。もっとしっかり評価してジャッジするべき」と話しました。

年々、選手の技術レベルが向上する中、ジャッジの正確さが問われるケースが増えています。オメガは最先端技術による客観的なデータを競技の公平性にいかしたい考えです。

「テクノロジーは今後も無限に活用することができる。ジャッジが必要なら、オメガはいつでもデータを提供する準備はできている」(アランCEO)

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