藤井美菜が語る韓国ドラマの現場...「駐在刑事」の舞台・奥多摩の魅力やおすすめスポットも!

公開: 更新: テレ東プラス

――ドラマは奥多摩でロケをしていますが、土地の魅力をどこに感じましたか?

「移動は大変でしたが、見上げた空がすごく美しくて驚きました。東京の中心にいると空は広く見えないけれど、奥多摩の空はとても広い! 原作の舞台となっている奥多摩で撮影する意味がすごくあるなと感じました。すべてに説得力が出るような気がします。江波の温かさも、奥多摩で撮影しているからこそ、より出ているのではないかと思います」

――奥多摩のおすすめスポットがあれば教えてください。

「1シーンを撮影して奥多摩で解散という日が1日だけあり、自然豊かな絶景カフェ『ぽっぽ』に行きました。渓谷の眺望が素晴らしく、心が解放されるひとときを過ごしました。気分転換にもなったので、やはりこういう時間は必要ですね」

――藤井さんは韓国でも女優として活動されていますが、日本の現場と違うと感じることはありますか?

「韓国でデビューして約10年経ちますが、デビュー当時は、比較的台本に沿ったお芝居をされる役者さんが多かったんですよ。でも、2019年に出演させていただいたドラマ『ドクター探偵』は、ほぼアドリブ合戦でした。ドラマ全体の構成を面白くするために、その時の環境に応じてセリフや動きを全て変えてしまう役者さんばかりで…かなり驚きました。日本はまだそこまでアドリブ重視ではないので、そこが大きく違うかなと。

また韓国のやり方とは違いますが、『駐在刑事』でも、北村有起哉さんが、監督を含めみなさんと話しながらアイデアを出し、役の行動などを変えていらっしゃったので、とても勉強になりました。現場にあるものを使ったりしながら、どう動けばより役や作品に奥行きがでるのかを常に考えていらっしゃる。一方の寺島さんはどっしり構えて温かく見守ってくださる。違うタイプのお2人ですが、いざ本番が始まるとカチッとハマる瞬間を何度も目の当たりにし、多くのことを学ばせていただきました」

――韓国ドラマでは、流暢な韓国語を披露されていますが、難しいところは?

「ネイティブではないので、しっかり伝わる韓国語でセリフを言うこと心がけています。でも、役の心をきちんとセリフに乗せないと棒読みになってしまうので、そのバランスは悩みますね。その点、日本語のお芝居は感情がセリフに自由に乗る気がして…。今回の作品では、韓国での経験もあり、自分の中で“少し柔軟にお芝居できるようになっているかも”と感じた瞬間がありました」

――今年チャレンジしたいことは?

「今だからこそ演じられる役にしっかり向き合って、芝居の奥行きを深めたいです。母親や妻の役などにも挑戦したいですね。プライベートではピラティスにハマっているので、動ける体を目指して続けていきたいです」

――最後に「駐在刑事」の見どころを教えてください。

「江波さんをはじめ、様々な立場の人の視点で見られるドラマだと思います。玲香は水根の人々と出会い、少しずつ変化していきます。その成長を楽しんでいただけたら。人情やそれぞれの正義など、心に残るエピソードが多いので、ぜひ最後まで見逃さずにご覧ください」

chuzaideka_20220127_03.jpg
(取材・文/玉置晴子)

藤井美菜 プロフィール】
1988年7月15日生まれ、新潟県出身。2006年「シムソンズ」で映画デビュー。 2012年からは、韓国でも女優として活躍している。映画「もっと猟奇的な彼女」、「人間の時間」、ドラマ「ブラッディ・マンデイ」、「美しい隣人」、韓国ドラマ「ドラマの帝王」など多数出演。短編映画藤田直哉監督作品「LONG-TERM COFFEE BREAK」に主演する。

【第3話 あらすじ】

chuzaideka_20220127_04.jpg
奥多摩の質店「翡翠堂」店主・吉井修郎(橋本じゅん)の他殺体が見つかる。吉井は有名なお人好しで、懇意にしていた駐在刑事・江波(寺島進)もショックを受ける。しかし捜査課長の和泉(藤井美菜)は店頭に置かれていた「奥多摩隕石」が偽物だと暴く。過去に逮捕歴もあったことから、吉井が犯罪に加担していたのではないかと主張。疎遠にしていた娘・希美(川添野愛)からも江波が知る吉井の姿から程遠い父親像を聞かされて…。