宿泊無料&お金も稼げる「おてつたび」新たな出会いも...変わる旅の常識:ガイアの夜明け

テレ東プラス

12月10日(金)に放送した「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「こんな旅があったんだ!あなたも地方も元気になる」。長かった緊急事態宣言が解かれ、旅行を再開する動きが出てきている。そこで、新しい旅のカタチを提供する企業と利用者を取材。そこから見えてくる地方再生へのヒントとは?

「おてつだい」で地域と"つながる"旅

和歌山県の由良町は、人口約5,500人の町。特産品はみかんで、この町発祥の「ゆら早生(わせ)」は10月から収穫できる。この町に東京からやってきたのは、大学4年生の雑賀友里さんと友人の牛尾日向子さん。

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ひたすらみかんを採ること3時間...彼女たちの後を追うと、着いたのは小さな旅館。なんと宿泊費は無料だという。雑賀さんたちが利用したサービスは、その名も「おてつたび」。「お手伝い」と「旅」を掛け合わせた言葉で、旅行しながら人手が足りない地方で働き、お金を稼げるというもの。

交通費は自腹だが、宿は基本的に受け入れ側が用意する。今回の滞在は1週間で、お手伝いは朝8時半から夕方4時半まで、時給は900円。それ以外の時間は自由!今回は町の協力もあり、旅館に無料で宿泊できることに。

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2人は大のみかん好きで、特に雑賀さんは、大学で「みかん愛好会」に入っており、みかんの消費量を増やす活動をしている。「おてつたび」のサイトでみかん農家の募集を見つけ、すぐさま飛びついた。

受け入れ先のみかん農園、数見隆一郎さんは、今回初めて「おてつたび」を使う。
お手伝い2日目。雑賀さんと牛尾さんの午前中の仕事は、畑に肥料を撒くこと。もちろん初めての経験だ。仕事の合間のちょっとしたご褒美も。落ちているみかんはなんと食べ放題。「畑で食べるからおいしい」と話しかける数見さんに笑顔でうなずく2人。

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午後はみかんの袋掛けの仕事をし、夕方4時半にお手伝い終了。2人は働いた時間をサイトに報告する。2人は、体力のいる作業も「農作業がただ楽しかった!で帰るより、"ここがつらかった"と思った方が今後みかんを見たときにいろいろな気持ちが湧いてくる。感慨深くなる」と感想。
そして「おてつたび」3回目という牛尾さんには、ずっと気になっていたことがあった。

「都会のぬくぬくした娘が来て全然戦力にならないじゃないですか、実際。なのになんで受け入れてくれるのかなって」
「僕が期待していたのは、2人に僕らができんこと...若い世代の感性とか、ここの体験を生かした由良町の(魅力を)発信してくれるんちゃうかな」と返す数見さん。

25歳で実家を継ぎ、20年みかんを作り続けてきた数見さんは、両親と妻の4人で農園を管理している。悩んでいるのは将来のこと。

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後継者問題は深刻で、由良町全体でも近年みかんの収穫量が減り続けている。「『おてつたび』に助けてもらいながら現状の面積を維持できたら、ここまでのスピードで廃園になっていくってことはないと思う」と数見さんは期待する。

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一方、雑賀さんと牛尾さんは、自由時間には釣りや、普段は入れない由良町中のみかんが集まり、全国へと出荷される選果場などを観光し、由良町を満喫!いつもとはひと味違う働きながらの旅...彼女たちが得たものとは?

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2018年に設立した「おてつたび」の登録者は約1万人。雇い主から仲介料を貰うことで利益を得ている。代表を務める永岡里菜さんは、自然豊かな三重県尾鷲市で生まれ、「日本各地には、"どこだ? そこ"と言われがちな地域がたくさんあるとすごく感じた。まずは人が来る仕組みを作ってファンになってもらう。(旅から)戻った後も輪が広がるような形で、もっともっと"人"と"思い"と"お金"が巡る世界を作っていけないか」と話す。

定年退職を機に第2の人生を楽しもうと「おてつたび」に参加

38年務めた「ANA」を4年前に定年退職した丸田昌司さん。"第二の青春"として今年から始めたのが「おてつたび」。これまで千葉のお寺で草むしりに、山梨のキャンプ場での雑用と2回参加してきたが、3回目の「おてつたび」に出るというので同行させてもらうことに。やってきた舞台は岩手県大船渡市三陸町、4泊5日の予定で宿代はタダ。生活に必要なものは何でも揃っているという。

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今回の「おてつたび」のホストは崎浜漁港で16代続く漁師・中野圭さん。漁の他に主にホタテの養殖もしている。そう、今回、丸田さんが選んだのは「ホタテの養殖」のお手伝い。
この辺りは、山から流れ出す豊富なミネラルで植物性のプランクトンが大量に発生。それを食べて、美味しい「カキ」や「ホタテ」が育つ場所。
しかし、その分どうしても、ホタテの殻には、海藻や他の貝などがびっしり。それを出荷前にきれいに削り落とすのが丸田さんの仕事だが、揺れる船上で下を向きながらなのと、初めての海の上での作業ということもあり、開始から15分でダウンしてしまった。

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「みんな大体なるからしょうがない。戦力というよりは体験してもらって、ホタテの養殖の面白さや大変さ、美味しさを知ってもらえたらすごくいいなと思います」と笑顔で話す中野さん。
しかし、辛いことばかりではなくご褒美も。休憩時間に中野さん、朝獲れ超特大ホタテを浜焼きで丸田さんに振舞ってくれることに。何も味付けはせず、そのまま食べても十分美味しい中野さん自慢のホタテだ。

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翌日。0時を過ぎたばかりの真夜中の港へ。実はこれからが本番。朝の出荷に向け、中野さんはご家族総出で仕事を始める。昼間の予行練習では船酔いしてしまった丸田さんだが、果たして耐えられるのか...。今回の「おてつたび」で見えた今までにない旅の魅力とは?

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