“幻のうなぎ”と”うなぎの神様”が奇跡のコラボ!究極のニッポンメシをゴチ!:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを、空港や街でアポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは、「ノープランだっていいじゃない YOUだものSP」。濃厚なYOUたちが暴れ回る95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

you_2021115_01.jpg
空港を飛び出し、街・起業・学校でYOUを直撃。腹ペコYOUにお腹いっぱい食べたい絶品グルメを直撃し、たらふくゴチする「YOUが腹いっぱい食べたいニッポンメシは?」。

約2,000人のYOUが学ぶ「赤門会日本語学校」(東京・荒川区)で声をかけたのは、ドイツ出身で在住歴3年のカールさん(24歳)。日本語は2年ほど学び、2020年11月には合格率約30%の「日本語能力試験N1」にも合格した実力だ。そんなカールさんが腹いっぱい食べたいのは、「うなぎ」。ビールを飲みながら、自分で獲ったうなぎを、うな重にして食べたいんだって。

後日、ゴチ決定になったカールさんと待ち合わせ、番組Dが「YOUが食べたことがないスゴいうなぎをご馳走しようかと」と伝え、詳細はナイショで案内する。さあ、どこへ行くのかな?

you_2021115_02.jpg
出発から約5時間...。カールさんを案内したのは、岡山県岡山市の瀬戸内海・児島湾に面した九蟠港。ここは海水と淡水が混ざり、天然の二ホンウナギが生息している。そう、まずはここでうなぎを捕獲するのだ!

you_2021115_03.jpg
うなぎ漁師暦14年の内田さんに話を聞くと、二ホンウナギの中でも条件を満たしたうなぎだけが、わずか数%しか獲れない「青うなぎ」になるという。それは見た目も味も違う「幻のうなぎ」と呼ばれ、東京で食べればお値段が1万円以上も! 今回、カールさんにはこの青うなぎを獲ってもらいゴチ。内田さんに「めちゃめちゃ美味しいです。たぶん価値観が変わる」と聞き、カールさんの期待もMaxだ!

you_2021115_04.jpg
いよいよ、午後5時から児島湾へ向け出港。最高の景色を眺めながら、揺れる船上では、青うなぎの餌(アナジャコ)約250匹を半分にカットする過酷な作業に取り組む。30分ほど移動したあたりで、まずは釣り針にアナジャコを付けスタンバイ完了だ。

you_2021115_05.jpg
針の仕掛けを海に投げ入れ、次に投げるまでに新たな仕掛けも作る。内田さんの漁は「はえ縄漁」といって、50本に枝分かれした糸を沈め、岩場や泥にいるうなぎを釣る漁法で、投げ入れタイミングが難しい。餌もうまく針に付かずアワアワになりつつ、指示されたタイミングでの投げ入れを500回繰り返す。「うなぎを獲る人へ感謝して食べる、その気持ちがわかった」と、手が寒さでかじかむ中、カールさんは2時間ほどがんばって作業を終えた。

そして夜の10時半、いよいよ本番の引き上げ作業だ。青うなぎは天然二ホンウナギと違い、背中はグリーン系の青、お腹は真っ白だという。今の時期は0本~数本という、まさに500分の1の低確率だが、カールさんは幻の青うなぎを獲れるのか!?

you_2021115_06.jpg
仕掛けたはえ縄を引き上げると、なんと青うなぎがいるではないか!! まさかの1発目ゲットに、カールさんは大興奮。ちなみに青うなぎのベスト写真はこちら(お借りしました)! さらにこのあと2匹目もゲットという奇跡を起こし、笑いが止まらないカールさん!

you_2021115_07.jpg
内田さんにお礼を伝え、獲れたての青うなぎを抱えて向かったのは...、福岡県・小倉駅近くにある「田舎庵 小倉本店」。創業1926年、ミシュランのビブグルマンにも選ばれたうなぎ料理の老舗だ。3代目店主・緒方弘さん(74歳)は"うなぎの神様"と呼ばれ、その焼き技を学ぼうと多くの同業者が見学に来るほどスゴい人。そんな神様が、持ち込んだ青うなぎをご厚意で料理してくださるのだ! 特別に捌き方や焼き方も見せてもらうことになり、ユニフォームを借りて共に厨房へ。さあ、神技を拝見するぞ!

you_2021115_08.jpg
ゴッドハンドが華麗に青うなぎを捌くと、腹の中からカールさんの釣り針が見つかったので、記念にゲット。

you_2021115_09.jpg
腹開きで蒸さずに焼いていると(関西風)、緒方さんが火の上で何やらカシャカシャ始めた。聞けば、「この火をいっぱいうなぎに食わせるの」という。こうしてあぶってゼラチンなど、よけいな脂を火で落とし、皮の旨味とパリパリ食感を引き出すという、これぞ神様の技なのだ!

焼き始めて15分後、火が入りすぎた部分には水をかけ、また焼き始める。「このやり方は科学と伝統を融合させたの。誰もこんなのやらない」と、緒方さん。焼き加減が均一になるよう水で調節し、全体的にふっくら焼き上げる技は、神様の完全オリジナル。焼きあがったら秘伝のたれをたっぷりかけ、また火であぶったら、待望のうな重が完成だ!

you_2021115_10.jpg
いよいよ待ちに待った実食の時間! お座敷に究極のうな重が運ばれると、カールさんは感激しすぎて、一度開けたお重の蓋をそっと閉じた(笑)。カールさんが獲った青うなぎが、1匹まるごと使われた贅沢さだ。

you_2021115_11.jpg
食べ始めたカールさんは、衝撃の美味さでこんな表情を連発! そして「全然違う。尻尾から頭まで完璧な焼きで、高い期待を超えるほど美味しい。本当に申し訳ない、1人で食べて」とナイスな食レポ。

1杯目を10分ほどで完食後、当然ながらおかわりをお願いしたカールさん。さっそく2杯目を食べ始めたところで、緒方さんから山椒をすすめられ、味変を初体験。これまた全然違うと感激し、およそ15分でペロリ。ここで青うなぎ2匹は終了し、「もっと獲ればよかった~」と残念そうだ。

you_2021115_12.jpg
しかしまだまだ腹ペコ、お店のうなぎでのおかわりを希望するカールさんのため、緒方さんは3杯目に応じてくれた。加えてビールも注文し、うな重→ビールのルーティンがエンドレス。さらに「うざく」「白焼き」など一品料理も合わせ、贅沢な計7品で腹いっぱいになってもらいました。

「世界中の人が店に来てくれたら嬉しいね」と笑顔の緒方さんに、何度もお礼を伝えたところで密着は終了。「いろんなチャレンジができて特別な時間を過ごせたよ。本当に感謝してます」と喜んでくれたカールさん、これからもうなぎをいっぱい食べてね~!