カルビ200円、牛タン210円 ミートショックでも焼き肉「半額」のワケ<WBS>

テレ東プラス

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「七輪焼肉 安安」の安安カルビ。

カルビに使われるアメリカ産のバラ肉や牛タンは、1年間で2倍近く値上がりし「ミートショック」とも呼ばれています。このような牛肉価格の高騰にもかかわらず、定価のほぼ半額で提供する焼き肉店があります。どのようにして低価格を実現しているのでしょうか。

都内のスーパーマーケット「アキダイ」でもミートショックが起きていました。秋葉弘道社長は「アメリカ産の牛肉。仕入れ価格が3割近く高くなった」と話します。アメリカ産の牛タンは100グラムあたり698円。ことし春ごろから約4割も値上がりしました。あまりの仕入れ価格の高騰に秋葉社長は「100グラムあたり800円ぐらいで売らないと店側としては採算が合わないが、食べてもらいたいので無理しているという状況なんです」と頭を悩ませていました。

鍋料理など牛肉の需要が高まる季節ですが、今後の価格について秋葉社長は「来年の2月ぐらいまで価格帯的には高いのではないか。ここまで値段が上がると企業努力でいけるレベルではない」と話します。

一体なぜ、牛肉価格は高騰しているのでしょうか。資源・食料問題研究所の柴田明夫代表は「アメリカ国内の牛肉需要が回復してきている。一方で、まだ肉の処理工場などがコロナの感染の影響が残っていて、生産が増えない中でアメリカ国内でも牛肉の価格が上がってきている」とアメリカの経済回復で需要が急増し、そこに供給が追いついていないといいます。

さらに柴田代表は「日本の3倍以上を中国が輸入している。日本は買い負け現象。中国の需要拡大は止まらない。来年も牛肉価格は高止まりになる可能性が高いと見ている」と話します。

牛肉の価格が高騰する中、安さを売りにする焼き肉店「七輪焼肉 安安」が期間限定で始めたのが、焼肉がほぼ半額のキャンペーン。390円の厚切りカルビが200円。420円の牛タンが210円と今高値の品がほぼ半額です。なぜ安く提供できるのでしょうか。

川崎市にある、「七輪焼肉 安安」を運営する富士達の加工センター。同社の川上八十三取締役は「これは牛タン。最安値はポーランドの牛タン。これがウルグアイ産。アメリカ産と比べると1キロあたり200〜300円ほど安い。産地にこだわらず安くていいものを仕入れています」と話します。

価格が安くて質の良い牛肉を求めて、東ヨーロッパや南米などマイナーな産地からも仕入れているため、局所的な値上げの影響を受けにくいと言います。さらに加工センターを肉を切り分け、店では出すだけ。店内での作業を減らすことで人件費を抑えています。

「七輪焼肉 安安」の店内にも工夫があります。店のダクト、テーブルなど内装工事を自社の工事部が行うため、出店コストを大幅に削減できるといいます。

「七輪焼肉 安安」雑色店の宮前正樹店長は「世界的に牛肉の値段が上がって厳しいが、仕入れを工夫して、半額キャンペーンを続けていきたい」と話しました。

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