売れっ子から懐かしのスターまで、芸能人が驚きの近況を報告する番組「じっくり聞いタロウ～スター近況(秘)報告」（毎週木曜深夜0時放送）。10月14日（木）の放送では、成り上がり経営者が起こした悪質脱税事件と、税務調査で発覚した占い師による洗脳事件を大暴露！
元テレビ朝日の国税局担当記者の田中周紀さんは、現在はフリージャーナリストとして元野球選手や、人気芸人、AV女優らがどうやって税を逃れたのか、知られざる現代の錬金術の実態として脱税の手口をまとめた「実録 脱税の手口」を出版。田中さんが2つの衝撃脱税事件について語った。
トランクルームに○億円！ 成り上がり経営者が溺れた脱税の甘い汁
昔ヤンチャだった男Aは転職先で巡り合った訪問販売の仕事で頭角を現し始め、20代後半の若さで独立して家庭用清掃家電を輸入・販売する会社を設立。世間の鼻つまみ者から一転して莫大な売り上げを誇る成功者となった。
田中さんいわく、自力で成り上がった人たちは「大体、税金を収めたくないんです」と。「今に見てろ」精神で、「自分を下に見ていた連中への一種の復讐のようなもの」なのだという。
Aは、決して手を出してはいけない脱税という禁断の行為へと走ってしまった。手口は、知り合いがやっている広告宣伝会社に架空の広告宣伝費を払い、その一割を引いた金額を戻してもらうというもの。戻った金を銀行口座に入れると脱税がバレるので、現金をトランクルームに保管していたのだ。およそ4年間で約31億円の所得を隠し、脱税額は10億円だったという。
やがて脱税を疑われたAは取り調べを受ける。脱税を認めて起訴されても大抵は執行猶予となるが、Aのように脱税額が大きいと実刑判決に。Aは、それが嫌で約4年半の逃亡生活を続けるも逮捕され、約3年半の実刑判決を下されて罪を償った。
税務調査で発覚した洗脳事件
都内のファッションヘルスに勤務していたシングルマザーのB子は、およそ2年半税務申告をしていないことが発覚。しかも彼女が風俗で働いていたのは、女占い師Cのマインドコントロールによるものだった。
B子は幼少時から「自分は愛されていない」という感覚で生きていて、子どもが生まれても変わらず、占いに頼ることに。相談を受けた占い師Cはカモにできると見抜き、B子に子供を手放し元夫に預けるように仕向け、孤独な状況に置いてマインドコントロールを開始。「あなたの味方は私だけ」「私を敵に回すと何が起きるか分からないよ」というCの言葉を鵜呑みにしたB子は言われるままにお金を貢いでいく。
貢げなくなったB子に、Cは「私のお客の中には風俗で稼いで払っている人もいる」とそそのかし、風俗で働かせる。B子は風俗の仕事で得た日当全額をCに渡していたが、その合計額は2年半で1億900万円！
このB子の無申告が、風俗店の税務調査ではなく、ある意外なところから明るみに出た。国税局は、占い師が雑誌などに出している広告をチェックしている。広告を出す＝儲かっているということなのだ。
占い師CはB子から巻き上げたお金を自身の銀行口座に入金していた。銀行口座をチェックできる国税局は、雑誌の広告からCの不正を疑い調べたところB子の存在が浮上し、風俗の稼ぎを一切申告していなかったことが発覚。B子は税務調査を担当した職員に説得されてマインドコントロールから抜け出せたという。
しかし、B子に隠蔽の意図はなくても申告をしていなかったのは事実。最終的に2年半の所得をおよそ8600万円と認定され4100万円を課税された。
この他、税金Gメンの税務調査の実態を大暴露！
