9月20日（月）に放送した「家、ついて行ってイイですか？(明け方)」（毎週月曜深夜）では、三鷹市のシェアハウスで暮らすたなかさん（36歳）のお家について行くことになりました。
（取材日：2019年7月2日）
JR阿佐ヶ谷駅で声をかけた男性・たなかさんは「おじさん3人でルームシェア中」「変わった造りの家で、口で説明するのは難しい」「床が平らじゃない」「トイレにドアがない」などのワードがポンポン飛び出して、何やらユニークな家屋に住んでいるようです。
暗くても外観からして個性的であることがひと目でわかります。部屋の中に一歩足を踏み入れると...、赤い壁や黄色い壁などが飛び込んできて、めちゃくちゃオシャレ！ ちなみに3LDKだそうです。
「面白そうなところに住みたい。（家賃が高くて）1人だと生活大変だなと思ったので、一緒に住んでくれる人がいれば住もう」と説明してくれたのは、ルームシェアの発起人のおかださん（37歳）。
おかださんの部屋は、一見、畳部屋に見えましたが、その奥には玉砂利が敷き詰められていました。
かとうさん（37歳）のお部屋は球形で、平らな部分がない！ 「どうやって寝るのかが悩みのたね」と言いつつも、楽しそうです。
たなかさんのお部屋は、唯一「平らな」部分があるので、普通の部屋に見えます。
「床がデコボコで家具をまともに置けない」ため、天井から吊（つる）す収納がこの部屋のルール。バー・カウンターテイストのキッチンに、謎のコードがぶらりと垂れ下がっています。コンセントでした。
シャワールームもスケスケ...。トイレには扉がなく、利用する際にはお経が流れるようになっていました。
3人の中でも一番この部屋をエンジョイしているのがかとうさん。「五感を刺激する。身体感覚を変えていく」と、大満足の様子です。
じつは、こちらの建物は世界的建築家・芸術家の荒川修作＋マドリン・ギンズ（いずれも故人）による設計で、「三鷹天命反転住居」という名前がつけられており、コンセプトは「人間を死ななくさせる」、「不死を可能にしよう」という家（！）...なのだと、かとうさんが解説してくれました。
かとうさんは絵本作家で、奥さんとの離婚を機にこの家に住むようになったそうです。これまでに7冊の絵本を出版したそうですが、印税生活を送るにはまだまだ厳しいといいます。「絵本作家をやめるという選択肢はないんですか？」の問いかけに「夢に助けられて生きてきた、それを捨てるわけにはいかない」ときっぱりと言い切ります。
かとうさんはかつて荒川修作の講演会に参加して、その考えに感銘を受けたそうで、「このマンションでのルームシェアは"渡りに船"。楽しくてずっと暮らしていたい。宝物みたいな場所。お2人に感謝しています」と語ります。今ではかとうさんによる絵本の読み聞かせが深夜の日課に（笑）。
たなかさん、おかださんも居心地について「そんなに悪くない」と言い、トイレに扉がなくても、それぞれの個室に扉がなくてプライバシーがダダ漏れでも、皆さんそこそこ快適な生活を送っているようです。
取材から2年。おじさん3人のルームシェアはどうなっているのでしょうか？
おかださんは5カ月前に引っ越したそうで、理由は「部屋が狭いのがつらくなった」とのこと。かわりに、歌人のいしいさん（32歳）が入居することに。荒川修作の大ファンということで入居を決めたそうです。さらに新しいメンバーが...。癒やしのニューフェイス、「夢ちゃん」が加わり、ルームシェアは継続中です。皆さん楽しそうで安心しました！
明日9月22日（水）夜9時スタートの「家、ついて行ってイイですか？」は、ゲストに蛍原徹を迎えて、【蛍原徹もうなった！波乱万丈の人生メシSP】をお届けします。
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