【3行まとめ】
・ドラマ「家、ついて行ってイイですか?」第6話をプレイバック!
・ディレクターの直人が地方ロケに出ると、酔っぱらいの中年男と遭遇。家について行くことに成功するが、その先で深い夫婦愛を知ることになる。
・「僕はいつでも笑っていないといけないから」と話す陽気な男、笑顔の裏に隠された衝撃の真実とは...?
いよいよ最終話! 9月25日(土)夜11時40分からは、ドラマ「家、ついて行ってイイですか?」(主演:竜星涼)を放送! 「テレ東プラス」では、最終話放送前に、6軒目の内容をプレイバックする。
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『家、ついて行ってイイですか?』のディレクター・玉岡直人(竜星涼)は、茨城県の駅前に来ていた。プロデューサー・柏崎瞳(にしおかすみこ)の思いつきで企画した地方特集。しかし駅前にはほとんど人影がなく、直人は途方に暮れる。なんとか取材対象者を探そうと歩き回っていると、ベンチで横になっている中年男性を見つけた。
かなり酔っ払っているようだが、シラフだと言い張る男性。直人が「番組でご自宅までのタクシー代お支払いするので...」と言うと、食い気味に「よく分かんないけど、いいよ!」と笑顔で答え、取材に応じてくれることになった。
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後日。スタッフルームで直人がVTRを編集していると、柏崎が「最近調子いいじゃん。何か心がけてることあるの?」と話しかけてきた。
「なるべく取材相手と仲良くするようにしてて。ただ、今回は失敗しちゃったかもなって...。ちょっと踏み込みすぎた質問しちゃいました」
ため息をつきながら編集作業に戻るのだった。
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男性は荒木淳(坪倉由幸)と名乗り、49歳で釣具店を営んでいるという。妻がいるが、体調を崩して入院中。「闘病中ですが、今すごく頑張ってくれてます」と微笑む。
一戸建ての自宅に到着すると、玄関先でつまずき「誰だよ、こんなところに段差作ったの! 俺が作ったのか」と陽気に笑う。「俺はいつも笑ってないといけないからね。だから毎日笑ってんの」と言いながら、リビングに招いてくれた。
自宅は築25年の3DK。ウィスキーをショットで飲みながら、「ウチの主人公です」と妻・真美(野波麻帆)とのツーショット写真を見せてくれた。
「3年前にスキルス胃がんって診断されて。俺にはもったいない、いい女でしょ」
釣具店にアルバイトで入ってきた真美に一目惚れしたという淳は、2人の馴れ初めを語り始める。
出会って間もない頃、真美を川釣りに誘った淳。
「ここは僕だけが知ってる穴場で、よく釣れるんです」
「そんな場所に! ありがとうございます」
「近くに釣った魚を調理してくれる馴染みの店があるので、ランチはそこにしましょうか」
「本当ですか? 楽しみ!」
「この川の魚、釣り尽くしましょう!」
張り切って釣り糸をたらす2人だが、待てど暮らせど魚は来ない。しかし、淳が「なんかすみません」と謝った瞬間、真美の竿に反応が。慌てる真美を淳がサポートし、大きな魚を釣り上げた。
大喜びしながら馴染みの店に魚を持って行くと、なんと定休日。淳は気まずそうに謝りながら「あの民家に聞いてみます。もしかしたら魚を捌ける包丁があるかもしれないから、僕が捌きます」と提案する。
「実は私、お弁当作ってきたんです」
「え?」
「お口に合うか分からないんですけど...」
「合います! 合わなかったとしてもお口を合わせます!」
「荒木さんって面白い人なんですね」
その時のことを「弁当史上、一番美味かった」と振り返る淳。するとインタビューをしている直人が、テーブルの下に置かれた漫画の原稿に気づく。
真美は漫画家で、自分の絵を集めた個展を開くのが夢だという。「奥さん、今どんな状態なんですか?」と聞かれた淳は、病気が発覚した時のことを振り返る。
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真美が診断を受ける時、淳も同席するはずだった。しかし、結果を聞くのが怖くて酔い潰れた淳は、居酒屋の店先で寝てしまい、気づいた時には約束の時間が過ぎていた。慌てて病院に駆けつけ謝る淳を、呆れながらも笑って許す真美。
「で、お医者さんはなんて?」
「余命半年だってさ」
「...え?」
「結構進行してるらしくて。まさか私が病気になるとはね。なんかマンガの主人公みたいじゃない? まいったまいった!」
明るく言う真美。「こういうのは早い方がいいんだって!」と、すぐ編集者に電話し、病気のことを伝えた。
いつも明るく、先回りして準備をするタイプの真美。入院する前には、「私が死んだら渡してほしい」と手紙や渡すものを用意していた。
直人は真美の仕事部屋を見せてもらうことに。真美にとっての戦場なので、淳もいつもは立ち入らないが、思い出の写真がたくさん貼られた"人生アルバム"のようなものを見つける。そこには、初めて2人で旅行に行った時の写真も飾られていた。行き先は、鬼怒川温泉。
「今度また行こうって約束したんだけどね...」
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入院から少し経ち、「一泊なら大丈夫」と医師から旅行の許可を貰った真美。行き先の希望は、2人とも鬼怒川温泉だった。「最初に泊まったところ予約するね」という真美に「今回は俺が準備してもいい?」と淳。
「いつも真美にやってもらってるから、この旅行は俺に任せて」
「いいよ。淳くんに託した!」
嬉しそうに笑う2人。淳は熱心に旅行雑誌を調べ、「旅のしおり」を手作りした。
旅行当日。完成したしおりを持って病室に行くと、医師や看護師がただならぬ雰囲気で真美のベッドを囲んでいた。淳が取り乱しながらベッドに駆け寄ると、「心配しないでください、少し体調を崩されただけなので」と医師に止められる。辛そうな表情で目を閉じている真美...。
夜になり、淳が甲斐甲斐しく世話をしていると、真美が目を覚ます。
「大丈夫?」
「うん...。ごめんね、温泉行けなくて」
「そんなの全然いいよ。また今度行こう」
「でも、せっかく休み取ってくれたのに...」
「休みなんてまた取ればいいから」
「......。その鞄、取ってもらっていい?」
取り出したのは、"鬼怒川温泉の素"だった。
もしかしたら行けなくなることもあるかと思い、温泉の素を用意していた真美。「最近、全然ゆっくり出来てないでしょ?」と、温泉の素を手渡す。
「ごめんね、俺が頼りなくて。俺がもっとちゃんとしてたら、真美のがん、もっと早く見つかったかもしれないし...」
「そんなの淳くんのせいじゃないから」
「いつもこうだから。真美にばっかり気を遣わせちゃって。俺がもっと気を遣わないといけないのに...本当にごめん」
「いいんだって。私は好きでやってるんだから。私はね、淳くんの笑った顔が大好きなの。もっと沢山笑って欲しくて、色々やっちゃうの」
「......」
「だからさ、もっと沢山笑ってほしい。ほら! そんな顔じゃなくて、いつも通りに笑ってよ」
無理やり口角を上げてみせる淳。やがて本当の笑顔になり、真美も嬉しそうに笑う。
「もっと沢山、笑った顔見たかったなぁ。淳くんがおじいちゃんになった顔も見てみたかったなぁ。きっとしわくちゃで、いい笑顔なんだろうなぁ...」
笑いながら真美の目から涙が流れる。
「私、なんで死んじゃうんだろうね...。あっちからでも淳くんの顔見れるといいなぁ。向こうでも見えるくらい、沢山笑ってね」
真美をぎゅっと抱きしめる淳。真美の目から涙が溢れて止まらない...。
「奥さんとの約束があるから、いつも笑ってるんですね」
「これぐらいしか出来ないから。日本一笑ってやろうと思ってます」
そう話す淳は、直人に真美が密かに準備していた"あるもの"を見せるのだった...。
いよいよ最終話! 9月25日(土)夜11時40分放送! ドラマ「家、ついて行ってイイですか?」第7話のあらすじは...。
玉岡直人(竜星涼)は希望していたドラマ部への異動が決まるが、なぜか心境は複雑だった。最後になるであろう取材へ行くと、酔ってはしゃぐ一行と遭遇。営業成績全国1位で表彰された清野ともこ(鈴木杏)のお祝いだという。
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