ICRCの藪﨑拡子さん
アメリカ軍が撤退し、不透明さが一段と増すアフガニスタンに今も残り、人道支援を行う日本人を取材しました。
「陸路の国境も混乱しています。人々の生活が元に戻りつつある中、(物資が)国内に入ってこないので正念場です」
そう話すのはICRC(赤十字国際委員会)に所属し、アフガニスタン南部で人道支援を行っている藪﨑拡子さん。
藪﨑さんは今後起こり得る医療品や食糧不足などの人道危機の可能性を指摘します。タリバンが政権構想を固めていく中で国際的な支援が止まることを、もっとも危惧していると言います。
「生きるか死ぬかの状況に数週間、数ヵ月でなってくると思います。今以上の支援が必要になってきます」
ICRCは紛争地での人道支援のために中立の立場でタリバンとも定期的に対話をしています。藪崎さんには、日本政府から退避勧告はありましたが、ICRCが明確に攻撃のターゲットにならない限り現地での活動を続けていく方針です。
「ICRCの使命として紛争地で働くのが私の仕事ですので『日本にチャーター機で帰国する必要はありません』と回答しました」