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公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに留学体験! アメリカの双子姉妹が愛媛のみかん農園へ

続いて紹介するのは、アメリカ・ヒューストンに住む双子のジェーダさんとジャスミンさん姉妹。

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当時女子高校生だった2人はニッポン行きを夢見て、日本語の勉強を続けていました。「ニッポンという国を知ってからはもう夢中になってしまって」「実際にニッポンに行っていろんな体験をして、ニッポンを学びたいです」という姉妹を10代の夢を叶える「ニッポン留学団」という企画でご招待しました!

念願の初来日。メガネをかけているのが姉のジェーダさん、花飾りをつけているのが妹のジャスミンさんです。

向かったのは、2人が憧れていた愛媛県松山市にある道後温泉。兵庫の有馬温泉、和歌山の白浜温泉と並ぶ日本三古湯の一つです。道中で、正岡子規の銅像を発見。1867年、この地に生まれた正岡子規が34歳で亡くなるまでに残した俳句の数は2万以上。2人は正岡子規の影響で俳句に夢中になり、創作もしています。

そしてついに、道後温泉のシンボル、道後温泉本館に到着! 古い建物がきれいに残っていることに驚いた2人は大興奮。松山市道後温泉事務所の柴田仁さんに、建物の中を案内していただきます。靴を脱いで下駄箱に入れるのも初めて。柴田さんに感想を聞かれ、「家を清潔に保てますね」とジェーダさん。

案内された先にあったのは「神の湯」。源泉掛け流しのお湯は無色透明で滑らか。初めてのニッポンの温泉を楽しみました。

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温泉に入った後は、浴衣を着て2階のお座敷へ。抹茶・卵・あずきの餡で餅を包んだ、愛媛名物・坊っちゃん団子をいただきます。

続いて3階に向かうと、ここでスペシャルイベントが! 屋上の振鷺閣(しんろかく)には刻太鼓(ときだいこ)という大きな太鼓があり、1日に3回太鼓を叩いて時刻を知らせています。この大切な役割を、特別に体験させていただけることに。

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お昼のこの時間、太鼓を叩く回数は12回。叩き方を教えてくださった曽我部さんによると、外国人で刻太鼓を叩くのは2人が初めてだそう。貴重な体験に「緊張してきました」とジャスミンさん。2人で6回ずつ叩き……無事に役目を果たしました! 明治27年から始まった刻太鼓は、残したいニッポンの音風景100選に選ばれています。

そして愛媛県内を一路南へ。高知との県境にほど近い、南宇和郡愛南町にやって来ました。愛媛といえば、みかん。「ニッポンのみかんを食べてみたいです」「道後温泉がある愛媛県はみかんが有名なんですよね」と話す2人を、「吉田農園」の吉田浩さんが受け入れてくださいました。

「吉田農園」では、1年を通して愛媛みかんやポンカン、デコポンなど8種類のみかんやオレンジを栽培。その栽培技術の創意工夫などが評価され、全国農業コンクールの全国大会で名誉賞を受賞しています。

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吉田さんご家族に案内され、みかん農園へ向かいます。次女の茉杜衣(まとい)さん、姪・田中さささんの姿も。2人とも、姉妹と同じ15歳です。実がなっていたのは、和製グレープフルーツとも呼ばれるほど大きく育つ「河内晩柑」。夏に収穫できる珍しい品種で、その収穫量はニッポンのみかん全体のわずか1%にも満たないそう。
試食させていただいた2人は、「美味しい」「ものすごくジューシーです」と堪能。作るには想像以上の手間がかかり、木が15年以上経たないと美味しくならないといいます。

今回は、河内晩柑の収穫を特別にお手伝いさせていただきます。150万個を全て手でとると聞き、びっくり! 木にハシゴをかけて一つひとつ丁寧にとり、収穫を楽しみました。

日が暮れると、吉田さんが歓迎バーベキュー大会を開いてくださいました。この町で育てている「媛っこ地鶏」、地魚のすり身を揚げたじゃこ天などを焼き、瀬戸内海でとれた鯛を丸々一匹贅沢に使った炊き込みご飯のおにぎりが並びます。みかんジュースで乾杯し、じゃこ天からいただきます。大根おろしと醤油を添えてかぶりつくと……「うん!」と頷きながらグッドサイン! 鯛の炊き込みご飯のおにぎりも頬張り、「美味しさをどう表現すればいいのかわかりません」とジェーダさん。心がこもったおもてなしに大満足でした!

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翌日。「本当にありがとうございました。素晴らしい経験は絶対に忘れません」「大好きなみかんについて多くを学ぶことができて、とっても嬉しいです」と、感謝の気持ちを「吉田農園」の皆さんに伝えます。「国を越えて、アメリカの女子高生が真剣に取り組んでくれる姿に感動しました」と吉田さん。2人は、お礼の気持ちを形にしたいと、自作の俳句を披露。「綺麗山 美味しいみかん 暑い夏」と、日本語でしたためたものを吉田さんに贈りました。

あれから4年…。双子姉妹からのビデオレターを、「吉田農園」の皆さんの元に届けます。

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すっかり大人になった2人ですが、挨拶で声を揃えるこだわりは変わっていません。みかんの収穫は忘れられない貴重な体験だったというジェーダさん。4年前にいただい皮むきの便利道具「ムッキーちゃん」を、思い出の品として大切に使っているそう。ニッポンのみかんは売っていないため、代わりに食べているタンジェリンという果物を、ムッキーちゃんで剥いてくれました。

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帰国後、ニッポンの味が忘れられず、和食作りにも挑戦。2年前からは毎日作っているそう。今回は、その腕前を披露してもらいます!
小袋に入れた鰹節と昆布で出汁をとり、酒とみりん、切った野菜を入れて味噌で味付け。鶏団子を入れて煮込み、ちゃんこ鍋の出来上がり! 相撲のポーズをとるジャスミンさんを見て、「なるほど。国技を意識して作ってくれたんやな」と吉田さん。来日に付き添った母・メロニーさんも、2人が作ったちゃんこ鍋を「塩加減がバッチリね」と大絶賛! ここで、ちゃんこ鍋で一句。

「関取は ちゃんこを食べて 掴み投げ」(ジャスミンさん)
「鶏肉は スープの中で 茹でました」(ジェーダさん)

メロニーさんも思わず笑ってしまいます。

「帰国後、ニッポンの伝統的な踊りにも興味を持ち始めました」という2人。その踊りとは、なんとパラパラ! 平成時代について調べていた時に知ったそうで、20年前にブームになったパラパラを、ニッポンの伝統的な踊りだと思い、ハマっている様子。そして、ここでも一句。

「かっこいい パラパラ踊る リズム感」(ジャスミンさん)
「手の踊り 渋谷で遊ぶね イケイケ」(ジェーダさん)

そして今回、「吉田農園」の皆さんに報告したいことがありました。2人は、ニッポンの大学への留学を決意したとのこと。実は4年前に立ち寄った宮城県の七夕祭りでも、短冊に「ニッポンの大学に留学したい」と書いていました。

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この報告には、皆さんもびっくり! 元々は今年、留学する予定でしたが、コロナの影響で断念。ようやくワクチンで元の生活が戻ってきたので、来年、上智大学への留学を目指しています。現在通っている大学の成績と自由テーマの論文で合否が決まるそうで、テーマに選んだのは「ニッポン愛」。論文には、「吉田農園」での体験、皆さんに親切にしてもらったこと、上智大学でニッポンについて学び、将来はニッポンでの就職を考えていることが書かれていました。

「誠実さというか……そういうのが伝わってきて良かったと思います」とさささん。茉杜衣さんは「吉田農園」について書いてくれたことを喜んでくれました。
「試験官の人にニッポン愛が伝わればいいんですけど」と吉田さん。ジェーダさんは「とにかく今は、論文をパーフェクトに仕上げるために頑張っています! 必ず上智大学に合格します!」と意気込みを語ってくれました。

ジェーダさん、ジャスミンさんをニッポンにご招待したら、留学する夢が動き出していました!

9月13日(月)夜8時放送! 月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」は、ゲストにIKKOを迎えて、【人生変わっちゃった!SP】をお届け!

【ご招待したら人生変わっちゃった!感謝のビデオレターが届いちゃいました!】
“足袋”を愛するアメリカ女性。大正時代創業「むさしや」(東京四谷)で、職人歴57年の足袋職人にオーダーメイド足袋の作り方を学ぶ。
さらに、国内トップシェアで創業102年の老舗こはぜ店「青山産業研究所」(兵庫篠山)で、“こはぜ”作りも! 帰国後、足袋作りが進化したとの報告がビデオレターで…。

【ニッポンの”あるもの”を愛してやまず…そのまま住んじゃった!】
“合気道”が好きすぎてニッポンに住んじゃった! 日本在住6年のアメリカ女性。合気道の総本山・合気会で奮闘する彼女に密着! 毎朝4時起きで稽古!? さらに、初段から弐段への昇段審査に挑戦! 果たして結果は…?
そして、彼女がニッポンの合気道を愛することになった原点が石川県の輪島に…。

【コロナが収まったらすぐにでもご招待したい!】
“江戸つまみかんざし”を愛するハンガリー女性。独学でかんざし作りに挑戦し、5年間で2000本以上を製作!
そんな彼女には、ニッポンに行けたら「ぜひ会ってみたい」憧れの存在が…江戸つまみかんざし職人・海野則明さん。さらに、日本最大級の手芸用品店「ユザワヤ」にも行ってみたい!と夢を語る…。

どうぞお楽しみに!