北川景子も困惑!?な攻めた芝居！『リコカツ』永山瑛太インタビュー

2021年4月16日（金）からTBS金曜ドラマ枠で放送開始する新ドラマ『リコカツ』。 “交際ゼロ日”でスピード結婚した現代的で自由な家庭で育った自分に正直な女性・咲（北川景子）と、厳格な自衛官一家で育った航空救難団のエース隊員・紘一（永山瑛太）を中心に、現代ならではの価値観と時代が変わっても普遍的な男女のもめ事を「リコカツ」というキーワードを通じて描き出す本作に出演する永山瑛太にインタビュー。撮影の様子や印象的だったシーンなどを聞いた。

「こんなに楽しんでいていいのかなと思うこともあります（笑）」

――撮影が進んで、紘一という役を演じてみていかがでしょうか？

紘一は祖父が海上自衛隊で父が航空自衛隊、自分も海上自衛隊のメディックで、厳格な自衛官一家で育って固い仕事をしている･･･というイメージを基盤にキャラクターを作り上げていきました。今まで女性とお付き合いをしたことがない人物なんですけど、北川さん演じる咲さんと出会ったことによって人間としてのいろいろな側面が浮き彫りになっていくんですよね。

紘一として一生懸命に生きているんですけど、既成概念が少しズレているといいますか･･･（笑）、そういうところがドラマの中では“コメディ”要素として見えているようで、最初の本読みの段階でもスタッフやキャストの皆さんが笑っていたんです。狙って笑いを求めているわけではないんですけど･･･楽しんでいただけるように自由に芝居をやりたいという心積もりで臨んでいて、プロデューサーさんや演出部の方といろいろ探りながらやっています。

本当に毎日楽しくて、北川さんと「楽しい」「良いものにしよう」という話をよくしています。連続ドラマが始まると日々の撮影スケジュールや台本の上がり具合で大変なこともあるんですけど、そういったことも一切なく、余裕がある現場でこんなに楽しんでいていいのかなと思うこともあります（笑）。

『リコカツ』第1話より

――以前、北川さんが相手ということで「チャレンジしたいことを受け止めてくれるんじゃないか･･･」というコメントをされていましたが、本当に色々とチャレンジされているとか。

北川さんが芝居を受け止めてくださるという安心感もありますし、最初の本読みの時に、プロデューサーの植田（博樹）さんから「これはあくまでたたき台なので、いろいろ想像を膨らましていただいて、できたら毎回一つのアイデアを持ってきていただけたら」と仰っていたんです。そう言っていただけたことで、俳優としてある意味力を抜くことが出来たというか。自分が感じたこと、思ったことを現場に持っていっていいんだということで、台本を読んだ時の感覚をより大事にすることが出来ました。「！」がついているから強く発するべきなのか、ウィスパーな感じでも「！」を表現できるんじゃないかとか･･･そういう挑戦ができています。最終的には監督やプロデューサーに判断していただくのですが、成立するかしないかの瀬戸際みたいなところを攻めていきたいなと思っています。

撮影を進めていくうちに役に対するアプローチが固まってきてしまうものなんですよね。こういうときはこういうことをするって。でも人だからそれが変わったりすることもある。そういう変化を僕は連続ドラマを見た時に面白く感じたりするんです。なので今回も、絶対こうじゃなきゃいけないというものを崩していくといいますか、リハーサルでやったから同じようにやればいいということではないかなと。

重要な一言みたいなセリフはどんな感じで言うか5000通りぐらい考えていて･･･冗談ですけど（笑）。でも、流れの中でやっぱり現場で感じたことを落とし込んだほうが良いと思うので、いろんなパターンを持って行って、あとは撮影の時に北川さんがどういう感情になっているのかとか状況を見ながらやっています。それが不意打ちな感じになってしまっているのかもしれないですね（笑）。でも、北川さんが「どうしたらいいんだこれ」とか「ここまでやってきたか！」と思うギリギリまで攻めたい思いもあるのでこれからもどんどんやっていきたいです。

――紘一と咲のシーンはスタッフさんも何が起きるかって楽しみにしているそうですね。皆さんの反応は気になりますか？

そうですね。正直、笑っていただきたいという思いも出てきているので（笑）。台本にはなくても紘一だったらこう言うだろうなというものもいくつか考えて、撮影の最初の段取りの時に出すんですが、毎回ちょっと変えて一番笑いが大きかったものを本番でやるようにしています。

『リコカツ』第1話より

――印象的だった撮影は？

航空自衛隊の基地での撮影は色々と勉強になって楽しかったです。ブルーインパルスの一番隊長にお会いしたり、メディックをやっていた方に取材させていただいたりしたんですが、実際に基地にいらっしゃる方がどんな歩き方してるとか、基地の中の空気感を見ることが出来たんです。あと、紘一みたいな人がいないかなと探してしまいました（笑）。救難ヘリコプター（UH-60J）にも乗ることが出来て、ここでいろいろ感じながら吸収したものも表現していきたいです。

――最後にメッセージをお願いします。

今作はいっぱいテーマがあるんですけど、見ていただく方に「このドラマ面白い！」と思っていただける作品にしていきたいと思ってます。紘一に関しては「あいつなんなんだ！」と感じていただけたら（笑）。「来週も楽しみだな」とか、「あのキャラクターどうなっていくのかな」とかいろんなことを想像していただきながら、今作のメインテーマは“離婚活動”なので、「どうやって離婚するんだろう」とか「どうせ離婚しないだろう」などいろんな思いを抱きながら楽しんでいただけたらうれしいです。