個人情報を隠せる!年間22億通を販売する「剥がせるハガキ」がすごい

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個人情報を隠せる!画期的な「剥がせるハガキ」

請求書や公共料金のお知らせなどで使われている、端を持って剥がせるハガキ。こちらはトッパン・フォームズの「ポステックス」という製品で、外から中身が見えない上、一般のハガキの倍のスペースを使えるのが画期的です。

剥がせるハガキ「ポステックス」剥がせるハガキ「ポステックス」

従来、企業や役所が個人情報やお金の情報を送る際、外から見えないよう封筒に入れて送らなければなりませんでした。

しかしポステックスなら、個人情報を隠せる上、封筒なら84円かかる郵便料金が63円と、21円も安く済みます。

封書より安く済む封書より安く済む

ポステックスの特徴は「郵送中は絶対に剥がれないのに、(受取人が)剥がしたい時には簡単に剥がれる」という絶妙な接着具合です。

絶妙な接着具合がポイント絶妙な接着具合がポイント

それを実現したのが、“紙同士が、あえて完全にくっつかない特殊な接着剤”。接着効果のある天然ゴムに細かいデンプンの粒子を混ぜて作り出しました。

また、紙と接着剤を圧着する際、力をかけ過ぎると上手く剥がれず、弱すぎると郵送中に剥がれてしまいます。そのため“ハガキの表面同士がほどほどにくっつく、75トンの力”で圧着するという工夫がなされています。

「剥がせるハガキ」の工夫は他にもあった!

郵便法でサイズ・重さ等の決まりが細かく定められている「通常ハガキ」。
当初、3つ折りタイプのポステックスはギリギリまで紙を薄くしても、わずかに重さがオーバーしていました。しかし、丸い穴を5つ開けることで0.1g軽くし、基準内の重さに収めることに成功します。

穴をあけて軽量化穴をあけて軽量化

さらに、ハガキ本体には「郵便はがき」と明記しなければなりませんが、ポステックスは、シールになっている宛名面に穴を開けることで、本体に印刷した文字が見えるような仕組みになっています。

穴を利用して本体の文字が見える工夫穴を利用して本体の文字が見える工夫

様々な工夫を凝らしたポステックスは、企業や役所での採用が広がり、2020年には年間約22億通を販売。トッパン・フォームズの売上げは今や年間およそ2240億円と絶好調(※2021年2月放送時点)。今後もさらに需要が増えていきそうです。