乾電池の中に“紙”が入ってるって知ってた?

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乾電池に紙が入ってるって本当?

乾電池の中は、大きくプラス極とマイナス極に分かれています。その2つの極を分けるために絶対に必要なものが「セパレーター」という紙です。

セパレーターセパレーター

セパレーターの表面は穴があいていて、乾電池の固体の粒は通さず液体に溶けたイオンだけを通すよう、絶妙な大きさの穴に調整しています。

和紙づくりの技術で開発

セパレーターの原料は、合成繊維100%です。
セパレーター作りでは「ちょうどいい大きさの穴を作る合成繊維を水に均一に混ぜること」が重要。しかし、合成繊維を水に入れるだけでは分離してしまい、紙を作ることができません。

そこで取り入れたのが、和紙づくりのノウハウ。

和紙づくりのノウハウ和紙づくりのノウハウ

和紙づくりでは「木の繊維を均等に水に混ぜるため、粘剤を入れる」という技が昔からあり、その技を応用して、糊を入れることで合成繊維と水を均一に混ぜることに成功したのです。

セパレーター業界でNo.1の会社が開発

この乾電池セパレーターを作っているのは、高知県にある「廣瀬製紙」。土佐の和紙づくりのノウハウを活かした、世界最高レベルの技術を持つ会社です。
国内の乾電池のほとんどが廣瀬製紙のセパレーター(単3・単4電池)を使用しており、2019年の年間売り上げは約33億円。

廣瀬製紙のセパレーター廣瀬製紙のセパレーター

狭い乾電池業界のなかでもさらに狭い「乾電池セパレーター業界」を牽引する、儲かり会社です。

廣瀬製紙では乾電池向けのセパレーターだけでなく、和紙づくりの技術を活かして世界最薄レベルの断熱材「HTIシート」も開発(※オゾンセーブ(株)との共同開発)
200度を超えるホットプレートの上でも、HTIシート(厚さ0.6mm)の上に置いた氷は溶けません。

断熱材「HTIシート」断熱材「HTIシート」

普通の断熱材は厚さ1cm程度ですが、水に混ざりにくい「シリカエアロゲル」という世界で一番熱を通さない物質(※2020年11月放送時点)を、水に混ぜて1mm以下の紙にすることに成功し、世界から注目を集めています。
データ量が増えるとICの熱が上がるため、スマートフォンや携帯端末等、今後の需要が増えそうです。

 

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