小さな食堂が儲かる秘密って?
伊勢神宮からわずか徒歩1分の場所にある、老舗の食堂「ゑびや大食堂」。1912年創業の、伊勢名物料理を楽しめるお店です。

一見すると町の小さな食堂ですが、年間売上げはなんと5億円(※2019年)。
その儲かりの秘密は、ITデータ分析を活用したスゴ技にありました。
町の食堂がITの力で儲かるスゴ技とは
スゴ技① 的中率9割以上!AIの来客数予測
高級食材を多く扱う「ゑびや大食堂」では、かつては食材の仕入れをベテランスタッフの勘と経験で行っていました。しかし、なかなか当たらないことが多く、1年で200~300万円ほどの食材ロスがありました。
そこで来客データの人数や年代、住んでいる地域等のデータを収集・分析。それによって、どんなお客が・何時頃に来て・どんなメニューを選ぶのか傾向が分かるようになりました。

収集したデータをもとに、AIが天気や周囲のイベント等を加味して来客数を予測。1年先まで1日ごとの来客数が分かり、翌日であれば「何時に何人お客が来るか」が分かります。

しかも、予測的中率は平均で9割以上。
さらにAIは来客数だけでなく「何のメニューがどれくらい注文されそうか」も予測し、それをもとに用意する食材の量を予測することで、ムダな食材ロスを8割以上カットすることに成功しています。
スゴ技② 入店数が倍変わる「看板の置き方」
お客さんの入店に影響する“店頭のメニュー看板の並べ方”にも、ITデータ分析を活用しています。
入口に設置したカメラから通行人数・立ち止まった人数・入店の人数を収集し、どういう時にどんなメニューを出せばお客さんが増えるのかを分析。

発見した法則性にもとづき、天気や気温・時間帯に応じて見せ方を変更しています。例えば、若者が多くなる午後1時以降は魚系メニューの看板を出すと、お客さんが増加することが判明。

ほかにも雨の日はお肉料理、晴れの日は海鮮料理など、発見した法則にもとづいた看板の並べ方にすることで、客数が倍増しています。
「ゑびや大食堂」にIT技術を持ち込んだのは、ソフトバンク出身のムコ社長。感覚ではなく、データや数値にもとづいた意思決定や可能性の発見を行い、2012年には1億円程度だった売上げを7年間で約5倍に増加させています。
11/8(日) の『がっちりマンデー!!』
がっちりマンデー!!
日曜あさ7:30~