「ムーミン」と日本の知られざるつながりとは?

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日本人に愛される「ムーミン」

「ムーミン」の物語は、フィンランドの画家であり作家のトーベ・ヤンソン(1914-2001)により生み出されました。自然豊かなムーミン谷を舞台に、個性豊かな登場人物たちがお互いを受け入れながら成長していく姿が描かれ、1945年の小説出版後、コミックス・絵本・アニメなどで愛され続けています。

「ムーミン」「ムーミン」

そんなムーミン、実は日本と深いつながりがあるといいます。
初めてアニメ化されたのは日本。そのアニメがフィンランドでも放送されて人気になりました。

また、2019年に埼玉県飯能市にオープンした「ムーミンバレーパーク」は、フィンランド以外の国にある唯一のムーミンのテーマパークです。

飯能市「ムーミンバレーパーク」飯能市「ムーミンバレーパーク」

青い壁に赤いとんがり屋根の「ムーミン屋敷」をはじめ、自然と調和しながら忠実に再現された建物やスポットは、まるで“ムーミンの物語に入り込んだかのような体験ができる”と人気を集めています。

さらに、ムーミンのキャラクターグッズの売り上げは、フィンランドをおさえ日本が世界一。全世界の売り上げのおよそ4割を占めるといいますから驚きです。

日本のグッズはスタイリッシュなデザインのものが多く、限定品を求めフィンランドからやって来る人もいるそうです。

原作者トーベ・ヤンソンとの交流

ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンと、「ムーミンバレーパーク」のある飯能市には、知られざる交流がありました。

きっかけは市の公園建設に際し、担当者が「自然をいかしたトーベ・ヤンソンさんの童話の世界観を表現した公園にしたい」と手紙を送ったこと。その後、7年にもわたる文通が続けられました。イラストが添えられたトーベ直筆の手紙は今も飯能市立博物館に保管されています。

トーベ・ヤンソン直筆の手紙トーベ・ヤンソン直筆の手紙

トーベとのやり取りから“森の中を自由に散策でき、時間の過ごし方を子ども達が決められること”を理念とした公園に、遊具は置かれていません。完成した公園は「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」と名付けられました。

飯能市「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」飯能市「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」

公園が原点となり、森林や湖など自然の豊富な飯能市には、環境の似たフィンランドの文化を取り入れた施設が続々と誕生しています。「ムーミンバレーパーク」のほかにも、木材をふんだんに使用したデザインが目を引く市立図書館やアウトドア施設などが話題です。

飯能市立図書館飯能市立図書館

訪れたフィンランドの人が、“まるで故郷にいるかのように感じる”と話す飯能市。ムーミンがつないだ縁が、受け継がれています。

スポット情報

ムーミンバレーパーク
埼玉県飯能市宮沢327-6
※営業状況については事前にご確認ください

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園
埼玉県飯能市大字双柳1番地の1
※現在、新型コロナウイルス感染防止のため、閉鎖中の建物があります。


10/31(土)の『世界ふしぎ発見!

世界ふしぎ発見!

土曜よる9:00~