「東洋のガラパゴス」誕生の理由とは?
鹿児島本土と沖縄本島のほぼ中間に位置する、奄美大島。奄美の森には、日本最大級の亜熱帯照葉樹林が広がっています。
島に生きる動物の固有種の数は日本一で、「東洋のガラパゴス」と呼ばれています。
生き物たちの「楽園」が生まれたのには、プレートの移動に秘密があるといいます。

かつて、奄美大島はユーラシア大陸と地続きでした。しかし、およそ1,000万年前にプレートの動きにより大陸と引き裂かれ、やがて島は完全に切り離されました。
その後、氷河期が訪れると、大陸では同志の生き物の多くが絶滅。しかし、奄美大島の生き物は暖流のおかげで絶滅を免れました。
奄美の森の生き物たち
奄美大島の森にはどんな固有種がいるのでしょうか?
頭と羽が深い青色の鳥は「ルリカケス」。美しい色合いの羽毛を持ちますが、分類上はカラスの仲間です。

地球上で、奄美大島と隣の徳之島にだけ生息する希少種で、国の天然記念物に指定されています。
「アマミノクロウサギ」は、奄美のシンボルともいわれます。体長はおよそ50cmで、一般的なウサギより耳や後ろ足が短いのが特徴です。

原始的な姿を残しながらも、島で独自の進化を遂げてきたことから、国の特別天然記念物に指定されました。
ほかにも、体を覆う毛の一部がトゲ状の「アマミトゲネズミ」、エメラルド色の体に金色のドットを持つ「アマミイシカワガエル」など珍しい生き物を見ることができます。
森を守ったのは、ハブ?
一方、森には全体的に黄色みの強い「金ハブ」の姿も。動物たちの天敵・ハブは攻撃性が強く、子どものハブでも人を死に至らしめる猛毒を持っています。

そんなハブを恐れて、人はなかなか森に立ち入れませんでした。そのため、「ハブがいるから奄美の森が守られた」ともいわれています。
さまざまな条件が重なって森で古くからの生き物が生き延び、まるで「ノアの方舟」のようだともいわれる奇跡の島・奄美大島。豊かな生態系が注目されています。

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