カラクリを秘めたお寿司?
美観地区と呼ばれる一帯を持ち、レトロな景観を残す岡山県の倉敷。
倉敷には、少し変わった郷土料理があります。それは「返し寿司」です。

一見すると、錦糸玉子がかかっただけのお寿司ですが、それをひっくり返すと…

底の部分の蓋を開くことができ、敷き詰められた具材が顔を出します。
このような郷土料理が生まれた理由を知るためには、江戸時代初期まで遡ります。
当時、岡山には倹約令が出され、贅沢が許されませんでした。そこで、豪華な具材を隠すために庶民が考え出したのが、この「返し寿司」だったそうです。

瀬戸内海の魚介類をふんだんに詰め込んだお寿司の味わいは、贅沢さと新鮮さがあって美味。満足感も大変高いといいます。
伝統の味を楽しめるお店
返し寿司を食べられるお店の一つに、「蔵 Pura 和膳 風」があります。

お店は、明治初期に建てられた蔵を改装した和食店です。
「蔵 Pura 和膳 風」の代表の森さんは、「岡山県はとくに、お祝い事など何かあるたび、未だにお寿司を作って食べたりする。よくお寿司を食べる県民」と話します。
当時の庶民の知恵から生まれた伝統の味。白壁の蔵が建ち並ぶ倉敷の日本遺産と共に、堪能してみたいですね。

お店情報
蔵 Pura 和膳 風
岡山県倉敷市阿知3丁目18−18
※営業状況については事前にご確認ください
じょんのび日本遺産
日曜あさ6:00~