濡れてシワシワになった本を元通りにする、プロのスゴ技

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お風呂で本を読んでいたら落として濡れてしまった、という経験はありませんか?
濡れてしまった本は、すぐにタオルで拭いてもシワシワになってしまいます。こうなってしまうと、ページも開きにくく読みづらいですよね。

濡れてシワシワになっている本を、元通りに直すプロのテクニックをご紹介します。

濡れた本を元通りに直すスゴ技

① 本を冷凍する

濡れてシワシワになってしまった本は、フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。
袋の封を閉めずに、立てかけた状態で1日冷凍します。

本を冷凍本を冷凍

 

② 重しをのせて乾燥

1日冷凍した本を取り出したら、辞書などの重しをのせて、約5日間乾かします

重しをのせて5日間乾かす重しをのせて5日間乾かす

すると、本の1ページ1ページがピンとのび、元通りキレイに。シワシワになってしまった状態と比べると、差は歴然です(※紙の性質や濡れ具合によって戻り方は異なります)。

シワシワの本が元通りに!シワシワの本が元通りに!

 

冷凍するとシワにならないのはなぜ?

紙には、乾く最後の瞬間に繊維が縮むという性質があります。
濡れてふやけた紙をそのまま乾かすと、水分が蒸発する際に紙の繊維が縮んでしまうため、乾いた後もシワが残ってしまいます。

紙の繊維が縮んだ状態紙の繊維が縮んだ状態

しかし、濡れた本を乾く前に冷凍すると、紙の繊維が縮む前に、氷の状態からある程度の水分が蒸発。
そのため、冷凍せずに重りをして乾かした本よりも、縮まずキレイな状態に戻すことができます。

冷凍するとキレイに戻る冷凍するとキレイに戻る

このスゴ技は、大切な本を修復するプロの技術として、東日本大震災でも実際に使われました。
もしも本を濡らしてしまったら、ぜひこの方法を試してみてください。

 

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