15歳で俳優デビューした仲里依紗が俳優人生で初めて…!?宮藤官九郎から受け取った挑戦状とは?

公開: 更新: TBS Topics


宮藤官九郎が脚本を手掛ける金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』が現在TBSで放送中。1986年、中学校で体育教師をしていた主人公・小川市郎(阿部サダヲ)が、ひょんなことから、2024年の現代へタイムスリップ!? ところがコンプライアンス意識の低い“昭和から来たおじさん”は、令和の時代に行っても我が道を行くのみ! 不適切ギリギリ(?)な発言を連発する。しかしそんな市郎の極論は、令和の人々に考えるきっかけを与えていくことに…。昭和と令和を行き来することで出会う人々との絆を描く、“意識低い系”のヒューマンコメディだ。

第1話では、令和にタイムスリップした市郎の眼の前で、涙ながらにつらい現実を訴えるシングルマザー・犬島渚が登場。実は彼女はEBSテレビのバラエティ番組のAP(アシスタントプロデューサー)という役どころだが、演じる仲里依紗に渚を演じるにあたっての苦労やドラマ脚本から感じたことなどを聞いた。

セリフにつまずいて雄叫び!?「現場にいた皆さんの拍手で我に返りました」

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』左から、仲里依紗、阿部サダヲ金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』左から、仲里依紗、阿部サダヲ

――主演の阿部サダヲさんとは、金曜ドラマ『恋する母たち』(TBS系)以来の共演となりました。

『恋する母たち』では、阿部さんのお芝居に何度も救われました。なのでまたご一緒できると知ったときは、“阿部さんのお芝居を間近で見られる!”と、うれしく思いました。
阿部さんがいらっしゃると、本読み(出演する)で声を聴いているだけでも安心できるので、本当に助けられてます。

――そして脚本は宮藤官九郎さん。初めて台本を読んだときの感想をお聞かせください。

宮藤さんが描く脚本はすごく楽しいので、また贅沢な時間を過ごせるんだと、オファーをいただいたとき、うれしく思ったことを覚えています。今回の脚本も、テンポが良くてとてもおもしろいです。
しかも毎回、宮藤さんの脚本には私への挑戦状が込められていると感じているのですが、今回もそんなシーンが盛りだくさん。いい意味でハードルを上げてくださるので、“大変だろうけど楽しみ”だなと思いました。

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗

――今回、宮藤さんから受け取った挑戦状とは?

ずばりセリフです。
説明をするセリフや、ほかの方たちとの対話であれば、分量があっても乗り越えられるんです。でも、今回私が演じる渚ちゃんは1人で感情をワーッと爆発させて、相手に言葉をぶつけていくシーンがありまして…。
人間って、怒ったり、混乱したり、パニックに陥ったりすると、支離滅裂になるというか、きれいな言葉で話せなくなるじゃないですか。しかもいつもよりも早口で。
加えて、感情を爆発させた渚ちゃんは、韻を踏んでいるようにセリフを言うんです。…これはラップバトルなのかなと(苦笑)。覚えるのが本当に難しかったんです。
文字で見ている分には言いたいことも分かるし、そんなに大変だとは思わなかったんです。ただ、これを口に出して言うとなると…すごく難しかったんですよね。

――そのシーンの撮影はいかがでしたか?

俳優人生で初めて、撮影現場で「いやぁ~~!」「うわーーー!」と絶叫しました(苦笑)。長いセリフの最後の最後でつまずいて、もう1回最初から…となったときは渚ちゃんと同じように怒りが出てしまって。
OKが出た瞬間、現場にいた皆さんからの拍手で我に返りました。現場で雄叫びを上げてしまったことが恥ずかしくて、「引いてないですか!?」「ごめんなさい!」という思いになりました。

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金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗

――今回演じる犬島渚について、改めて教えてください。

渚ちゃんは、産休から復帰したばかりのバラエティ番組のAPさん。バラエティ番組に呼んでいただいたときに、APさんが楽屋やスタジオに案内してくださるので、私とは近い関係性にあるスタッフさんです。でも演じることになって改めてAPさんの仕事について教えていただくと、知らないことがたくさんありました。
最近はAPさんの服装や動きを観察するようになりましたね。ドラマのAPさんは、動きやすい服装の方が多いんですが、バラエティのAPさんはきれいめな服装の方が多いなとか、首や肩からスマホをかけているなとか(笑)。

――渚は、産休から復帰したばかりという設定だそうですね。

第2話では、渚ちゃんの仕事復帰当日の様子やシングルマザーになった経緯が描かれるのですが、仕事と育児の両立で大変な思いをしていました。どんな仕事も子育てと両立することは大変だとは思いますが、APさんのお仕事は私が思っていたよりもやることが多いお仕事で。それプラス、子どもを育てるって、本当に大変なんだろうなと思いながら演じていました。

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』仲里依紗

――本作では、“昭和では当たり前だったことが令和では不適切になる”ということが多々描かれますが、改めて考えたことはありますか?

私は平成元年生まれですが、15歳から仕事をしているので、昭和生まれの方たちと一緒に働く機会が圧倒的に多かったんです。なので感覚はどちらかというと昭和側。
だからたとえば仕事関係の人と話をしているときに、流れで「昨日、何していたの?」とか「この後、何するの?」とプライベートなことを聞くことが、今の時代、ハラスメントになる可能性がある…と初めて聞いたときには驚きました。
私は人見知りで、あまり初めての方と話すことが得意ではないので、さらに話しかけられないなと思いました。うかつに話しかけて傷つけてしまうかも…と。

――そう考えると、今の時代はいろいろな考え方がありますね。

このドラマは、昭和を否定しているわけでも、令和の今を否定しているわけでもありません。昭和の時代に比べて制限や規制も増えたけれど、多様性を認められる時代になったからこそ、それぞれの良さを共有し認め合おう、それでみんなにとって明るい未来に進みたいねという、ポジティブでハッピーな思いや願いが込められていると思っています。

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』左から、磯村勇斗、阿部サダヲ、仲里依紗金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』左から、磯村勇斗、阿部サダヲ、仲里依紗

(左から)ゆとり世代の秋津くんを演じる磯村勇斗、小川市郎役の阿部サダヲと渚

 

――今後、渚さんがほかの登場人物とどうかかわるのか楽しみです。

阿部さん演じる市郎さんとの関係性には注目してほしいです。ひょんなことから出会ってしまった昭和を生きる市郎さんと、令和を生きる渚ちゃんですが、なぜかお互いに、とても惹かれ合っていくので。

――第2話の見どころをお願いします。

第1話で、なぜ渚ちゃんが市郎さんに突然キレてしまったのか、その理由が第2話で分かります。その様子はきっと仕事をしている方、とくに子育て世代の働くママやパパには刺さるはず。
ちなみに第1話でもすごい勢いで市郎さんにまくし立てていた渚ちゃんですが(苦笑)、第2話ではさらに絶叫します。渚ちゃんにエールを送りながら観てください!

誰しも、自分さえちょっと我慢すれば物事が円滑に進むと思って、グッと気持ちを抑えてしまったという経験はあるはず。そんな我慢に我慢を重ねた渚の感情を仲はいかにして表現するのか。宮藤からの挑戦状に正面から立ち向かった彼女の芝居に注目したい。

 

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