第1話のシーンが最終回の伏線に!?撮影担当の関毅が語る『下剋上球児』の世界!

公開: 更新: TBS Topics


TBSで現在放送中の日曜劇場『下剋上球児』。高校野球をとおして、さまざまな愛を描く、ドリームヒューマンエンターテインメントだ。鈴木亮平、黒木華、小日向文世、井川遥、生瀬勝久、小泉孝太郎、松平健ら豪華俳優陣が毎週熱いドラマを繰り広げている。

今回は、新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督の作品には欠かせない撮影担当の関毅氏に、このチームならではのこだわりや、躍動感のある映像をカメラに収める秘訣などを聞いた。

ワイヤーを使った撮影で躍動感!役者・被写体との距離感に腐心

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――今回の撮影でこだわった点を教えてください。

塚原監督とは10年ほどご一緒していますが、毎回、“新しいカット”にこだわりを持つ方です。今回は監督から「久我原篤史(橘優輝)と並走したい」という要望があり、50メートルを6秒台で走る久我原をどう撮ろうか悩みました。そこまで速く移動できる特機(TVや映画などに使う移動撮影用のレールやクレーンなどの機材)を球場に用意できなかったので。結果、「ワイヤーカメラを使ってみてはどうか」と提案しました。そこからいろいろとアイデアが広がり、今のようなような躍動感のあるシーンを作ることができています。

また、ピッチャーが投げるシーン、バッターが打つシーンは、野球中継と同じような画にして、そこにスーパースローのカメラで撮った画をうまく挟み込んでいく方法をとりました。これらのシーンは、この作品の特色にもなったと思います。

今回はカメラと被写体との距離感にもこだわっていて、俯瞰的視点でいられるように、長めの距離をとることが多かったですね。三重県内のシーンでは、自然が雄大でしたし、野球のシーンでは球場が広いので、少し離れて撮ったほうがより良い画になります。逆に感情がこもるようなシーンは、役者さんとの距離を近くして、表情がより豊かに見えるように撮りました。

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――塚原監督の撮影現場はいかがですか?

現場では、塚原監督と役者さんがセッションのようなかたちで作ることが多いですね。役者側からの「こうしたい」という要望を監督が受けて、今度は監督が「こうしたいけど、どういう受け応えがある?」といった具合です。事前にカット割りも準備されているのですが、その場に応じて流動的に対応しています。役者さんがお芝居をしづらくならないように、感情をより入れやすいように環境を整えるのが塚原組の特徴です。

監督が「ココはこの画じゃないといけない」という場合には、それを成立させるためにはどうしたら良いか何度も話し合い、こちらで役者さんの立ち位置を指定させていただくこともあります。その都度、最良の方法をとるように進めるので、塚原組は瞬発力が必要なチームです。

塚原監督はどんなに若い役者さんでも、自分から発言すれば、必ず対応してくれる方です。球児たちも自分の芝居に不安があると、よく監督に相談しています。

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――出演者の方々とはどんなお話をされますか?

役者さんとは他愛もない会話をすることが多いです。僕がいかにも“カメラを構えている存在”になると役者さんもやりづらいと思うので、そうならない距離感を心がけています。

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――球児たちの成長を感じる瞬間はありましたか?

強いて言えば、楡伸次郎(生田俊平)にはいちばん成長を感じましたね。根室知廣(兵頭功海)も1人のシーンで塚原監督とマンツーマンで話す機会が多かったこともあり、成長を感じられました。塚原監督は魅力を引き出すのがうまいんですよ。だから、コミュニケーションをとる頻度が多い役者さんのほうが、より演技が良くなっている気がします。若手にとっては、一緒に過ごすことでかなり成長できる監督だと思います。僕はそれをカッコよく見えるように撮っているだけですね(笑)。

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――関さんのおすすめシーンを教えてください。

第1話冒頭の球場のシーンは、最終回までにぜひ観返してほしいです。あのシーンは最後のシーンにつながってくるので、もう一度観て「ココとココがこうつながるの!?」というように楽しんでいただければと思います。

日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー日曜劇場『下剋上球児』関毅氏インタビュー

――ドラマ撮影を夢見ている若者たちにメッセージをお願いします。

僕は専門的な勉強をせずに、業界に入ってからカメラを始めました。何を目指すにせよ、“やる気と努力”でうまくいくのではないかと感じています。専門学校の学生さんと話す機会があると、「笑顔でいること」「仕事を楽しむこと」「挨拶をすること」の3つをよくアドバイスしていますね。仕事を楽しむことも上達するコツの1つですので、何かを目指してその世界に飛び込んだら仕事を楽しんでほしいと思います。

塚原組で積極的な意見を交わしつつ、新しいカットを生み出す撮影担当の関毅氏。こうしたスタッフの視点からドラマを観るのも、また1つの楽しみ方だろう。

■番組概要
[タイトル]
日曜劇場『下剋上球児』
[放送日時]
毎週日曜よる9:00~9:54

PICK UP