TBSでは、金曜ドラマ『フェルマーの料理』を放送中。高橋文哉が演じるのは、夢破れた天才数学少年・北田 岳。志尊 淳演じる謎に包まれた料理界のカリスマ・朝倉 海や海が経営する超一流レストラン「K」で働く若きプロフェッショナルたちと、切磋琢磨し、料理の腕を高め合っていく青春ストーリー。
今回は第1話、私立ヴェルス学園の学食で、岳と海が出会うシーンの撮影に潜入。天才カリスマシェフである海が、岳がナポリタンをつくる様子を見て、岳に料理人としての可能性を感じるという、本作の重要なシーンでの2人の様子をレポートする！

金曜ドラマ『フェルマーの料理』より

高橋と志尊が芝居で初対峙！ 計算しつくされた出会いのシーンに密着！

学食での調理シーンの撮影は、関東圏に実在する某学校の学食をお借りして行われた。放課後のシーンとして描かれたが、実際に撮影が行われたのは午前中。夕暮れらしい光を表現するため、赤みのある照明を立て、撮影が始まった。
数学が大好きで、ちょっと前まで数学エリートたちと楽しく問題を解いていた岳は、「数学オリンピック」の選考会の試験にはまったく歯が立たなかった…と落ち込んでいた。しかし、「料理をしているときは別。ボーっと考えてる間に終わってくれるし」と言いながら、自分と白石 聖演じる魚見亜由のためにナポリタンを手際よくつくる。ケチャップを直接フライパンに垂らし、から炒めしているとき、その香りに誘われるように厨房の外を歩いていた海が足を止め、岳に話しかける…という場面だ。

台本にして5ページ以上にもわたるシーンとあって、撮影前にスタッフや俳優たちの動き方やセリフを確認する「段取り」は、念入りに行われた。2人の出会いのシーンをより印象的に描くため、監督からは「厨房の外を歩く海には、岳の顔は見えないアングルに」「岳に“何度？”と聞くときの表情は、うれしそうにお願いします」など、セリフを言うタイミングはもちろん、表情や顔の角度など細部までスタッフと話し合い、調整したうえで本番に挑んでいたのだ。
高橋は、自身の首の角度にまで神経を使い、自分の顔が見えないように調整して撮影に挑む。また志尊は学食のカウンターを乗り越える場面でさっそく、身体能力の高さを見せてくれた。男性スタッフが「こんな感じで、入ってください」と、カウンターに入る方法の手本を見せたのだが、カウンターに体をぶつけそうになってしまった。すると志尊は、「大丈夫ですか？」とそのスタッフを気遣いながら、「（手本とはちょっと違うけれど）こういうふうに入ってもいいですか？」とスマートにカウンターを飛び越えていったのだった。

金曜ドラマ『フェルマーの料理』より

ナポリタンをつくる高橋の手際のよさを、スタッフも大絶賛！　

もともと高校時代、料理を専攻し、調理師免許を取得しているほど、料理には慣れ親しんでいた高橋。日常的に料理はしていたそうだが、このドラマに出演することが決まってからさらに意識的に包丁を握り、料理をしてきたという。その実力が放たれたのが、このナポリタンをつくる場面だった。さすがのフライパンさばきを披露し、現場で見守っていた料理監修の田村浩二氏から「一連の流れがめちゃくちゃきれいでした！」と大絶賛されていた。
また離れた場所で見守っていた監督やスタッフも、高橋の手元が映るモニターを凝視。「さすがだな～」と感嘆の声があがっていた。

金曜ドラマ『フェルマーの料理』より

数学と料理の天才バディは、役を離れても相性抜群！

このシーンのラスト、海が岳の頭をわしゃわしゃとするシーンは、「思い切りしてほしい」という監督からのリクエストに応えて、本番ではかなりのわしゃわしゃ感で高橋の頭をなでる志尊。カットがかかった瞬間2人とも笑い合い、すぐさま近くのモニターでわしゃわしゃの様子をチェック。再び笑い合う姿があった。
ちなみに、カメラの位置替えなどスタッフが準備をしている間、キャストたちは待ち時間となる。そのときの2人は…というと、学食にはたくさんテーブルがあるにもかかわらず、すみっこのテーブルに隣同士に座り、ずっとわちゃわちゃ楽しそうに話していた。芝居の中だけでなく、役を離れても、相性はぴったりのようだ。

第1話で海がオーナーシェフを務める二つ星レストラン「K」で働くことを決めた岳。終盤に海が岳に告げた「みんなすぐに辞めていく。ウチのスタッフが認めなくてね」という言葉の真意とは――！？ 若きプロフェッショナルたちが日々、腕と誇りをかけて料理を提供するレストラン「K」での岳の活躍を見られる日はくるのか――！？