日本で唯一のハイダイバー！『クレイジージャーニー』荒田恭兵インタビュー

2023年7月10日（月）放送の『クレイジージャーニー』（毎週月曜よる9時）に、日本で唯一“ハイダイバー”として活躍する荒田恭兵さんが番組初登場！　27ｍの高さから飛び込む水泳競技・ハイダイビング。今回の放送では、日本ではあまり馴染みないこの競技に臨む荒田恭兵さんが、7月14日（木）から始まる『世界水泳』に出場すべくアメリカの大会に挑戦する姿を追っている。収録を終えた荒田さんに、収録の感想やハイダイビングに対する思いや魅力などを伺いました。

“ハイダイバー”の荒田恭兵さん

収録を終えていかがでしょうか。

楽しかったです！　ハイダイビングという競技を知っていただきたいというのが一番の思いなのですが、今回の旅でハイダイビングの魅力を少しは伝えられたのではないかと思います。もっと皆さんに知っていただいて、沼に引きずり込めたらと思っています（笑）。

ハイダイビングはどんな競技なんでしょうか？　荒田さんはどのようなきっかけで始めたのでしょうか？

皆さんもおそらく知っている高飛び込みは最高10mから飛ぶのですが、ハイダイビングは男子が27m、女子が20mの高さから飛び込む競技です。高飛び込みとルールは一緒で、飛び出す姿勢と空中姿勢と水に入ったときの飛沫の少なさが採点基準になっています。僕は元々飛び込み競技を小学校4年生の頃から大学4年生までやっていって、日本選手権という大きい試合で日本一になったこともありました。その後、オリンピックを目指すとなった時に、誰もやったことがないものをやりたいという気持ちもあって、ハイダイビングを始めました。

最初に27mの高さまで上がったときはあまりの高さにちょっとゾッとしたんですけど（笑）、まずはその光景に慣れていきました。その甲斐もあっていざ水着になって飛び込むとなった時は「いける！」という気持ちが強くなっていて、大会で初めて飛んだ時は観客の方から大きな拍手や歓声が上がってとても嬉しい気持ちになりました。経験したことのない高揚感があって、今でも忘れられない光景です。海外はエクストリームスポーツなどのいわゆる“ぶっ飛んだ”ことに対するカルチャーがすごく醸成されているのもあってハイダイビングも注目されていて、ハイダイビングに挑戦する選手に対してのリスペクトもとてもあるんだなというのを感じました。

“ハイダイバー”

選手人口が少ないので仲間意識が強くて、お互いにライバルでありながら安全と健闘を祈るような関係性ができているので、その中で集中してできるというのはとても心強いなと思います。

では今回挑戦した大会もお知り合いが多かったんでしょうか？

そうですね、ほとんど顔見知りでした（笑）。今回のアメリカの大会は5年ぶりぐらいだったのですごく緊張をしたんですけど、お互いに励まし合ったりしていたのでとても楽しむことができました。そして、飛ぶ前の緊張感や飛んだ後に観客の皆さんの熱狂を感じる瞬間、自ら上がってくるときの爽快感、達成感がとても魅力的だなと改めて感じました。

練習場所が中々なく大変と伺ったのですがその点はいかがでしょうか？

一番のハードルは練習場所の確保になっています。今回も大会に臨むのに本番まで27mの高さから練習することがほとんどできませんでした。世界的にもあまりそういった場所がないので、試合に出続けているトップの選手であればあるほど練習ができているので、そこで差が開いているという感覚もあります。なるべくその差を埋めるために練習場所を探すところから頑張っています。

“ハイダイバー”

日本だと27mの高さから飛べるところはないので、15mくらいの高さから飛び込み中の型を前半後半に分けてそれぞれ練習するしかなくて大変だなと思うことは多々あります。でも新しい挑戦はどんどんしていきたいなと思うので、新しい練習場所を見つけたり新しい難度の高い技を練習したり、これからももっと頑張っていきたいです。

今後の目標は？

誰もやっていなかったことに挑戦しているので手探りでいろいろやっているのですが、今回の放送や世界水泳をきっかけに興味を持ってくれる方もいると思うので、先駆者として日本でも活動できる道を作っていきたいですね。27ｍという高さなので危険で過激なスポーツに見える方もいると思うんですけど、その中にも楽しさはしっかりあるのでポジティブな魅力なども発信していきたいなと思っています。

まずはハイダイビングに興味を持っていただけるように大会で活躍して、ハイダイビングに挑戦するポジティブな雰囲気やカルチャーを広げていきたいです。また、ハイダイビングをやってみたいと思った方がすぐに体験できる場が今はなくて、そういうところも自分が活躍していくことで拓けていく道なのかなと思うので、自分なりに精一杯取り組んでいきたいです。