僕の役割はエンターテインメントに携わること『ラストマン-全盲の捜査官-』福山雅治インタビュー

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TBSでは、4月23日(日)よる9時から福山雅治主演の日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』がスタートする。福山演じる全盲の人たらしFBI(アメリカ連邦捜査局)特別捜査官・皆実広見と、犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事・護道⼼太朗(大泉洋)がタッグを組んで、難事件に挑んでいく痛快バディドラマだ。

今回は主演の福山さんにインタビュー。脚本を読んだ感想から、どのような思いで皆実を演じているのか、また自身が生きる“役割”についても語っていただきました。

難役ですが、演じる意義、意味を感じています

——オファーを受けたときの感想をお願いします。

最初に企画書を拝見して、とても面白い作品になると感じました。多様性と寛容さが求められているこの時代に、そういうテーマやメッセージが物語にしっかり練り込まれているこの作品は、テレビドラマで取り扱うべきエンターテイメント作品だと感じました。

——脚本を読まれた感想、演じる皆実広見についての感想をお聞かせください。

僕は脚本をいただいたら自分の演じる役目線ではなく、一視聴者として物語として読むようにしています。まず、作品全体の面白さや楽しさ、心に響くセリフなど、作品を観てくださる方と同じ想いを共有することを心がけています。

脚本を読み進める中で、皆実広見というキャラクターは様々な社会問題を映し出す鏡のような存在だと感じました。
人には誰しも、何かしら足りないところがあります。“これはできるけれど、これはできない”、“これは分かるけれど、これは分からない”など、僕たちが生きている社会は、誰かの足りない部分やできないこと、分からないことを、別の誰かが補うことで成立している。では、そんな社会で生きていくうえで、我々はどうあるべきなのか――? 自分さえ良ければいいという思考ではなく、僕たち1人1人がより良い社会を追求していかなくてはいけないと僕は考えています。そしてなぜ、より良い社会を求めているのかというと、そのほうが、自分が生きやすいと分かっているからです。自分本位に聞こえるかもしれませんが、自分が生きやすくなることで人は他者に優しくなれるのでは。だからこそ人は、誰かの役に立ちたいと思うのではないでしょうか。
この作品に登場する皆実広見は、視力は失ったけれど、自分なりに努力を重ねて様々なストロングポイントを伸ばしていった。そうやって社会の、他者の役に立とうとしている人なのだと僕は解釈しました。

福山雅治福山雅治

「皆実広見は、全盲のFBI特別捜査官である」とか、「彼の持つ、鋭い分析力と嗅覚、触覚で事件を捜査していく」というキャラクター像だけを聞くと、“そんな人物いるのか?”と思われる方もいらっしゃると思います。でもこのドラマで描かれるべきテーマは、“そんな人物がいるのか”と言う問いかけに対する答えではないと考えています。
描きたいのはむしろ、「どのようにすればより良い社会になっていくのかをみんなで考えませんか?」という問いかけと対話ではないでしょうか。そのために必要なキャラクターが、皆実広見であるのだ、と。

脚本を読んでそう解釈したので、難役ではありますが、演じる上での意義や意味を強く感じました。難役に挑むことへのプレッシャーはありますが、ご視聴していただければ必ず“この作品、面白いね!”と言っていただける手応えを感じています。
いまから反響が楽しみです。

福山雅治福山雅治

——実際に皆実を演じて思うことはありますか?

皆実広見というキャラクターだからこそ言えるセリフがあるし、できることがあると思います。たとえば台本を読んでいる段階では、“皆実さん、厳しいこと言うな”とか“図々しすぎないか”と思うシーンもありました。でも実際、皆実広見として現場に立ち、キャストの皆様とお芝居でセッションしながらそのセリフを発すると、ちゃんとその言葉は相手に届くし、腹落ちする。
また今回久しぶりに連続ドラマを作っていく中で、改めて“これがテレビドラマやエンターテインメントの仕事であり、ひいては皆実広見の役割なんだろうな”と感じる瞬間が多々あります。どういうことかと言うと、人の心が動く、感動するときというのは、観てくれた方が“ずっと思っていたことを言葉にしてくれた”、“正体が分からず心の中でモヤモヤしていたことを表現してくれた”と感じたときなのではないでしょうか。
私たちは普段、身近な人に感謝の気持ちを伝える、街で困っている人に手を貸す、といったごく当たり前のことをためらったりすることもある。そして、戦争は絶対に反対だけれども、どうしていいのかわからないし、なかなか口に出して言えない、行動に移せないということもある。かく言う僕もそうです。でも作品という架空の舞台を用意することで、自分の中の問題意識を言葉にして発したり行動として表現したりすることができる。それはエンターテインメントの役割のひとつなんじゃないかなと感じています。

——この作品で福山さんが目指していることを教えてください。

ここまでお話ししてきたように、今の時代におけるエンターテインメントの役割をしっかりと果たすこと。そして、ご覧になっていただいく方に「すごい発明だね」と言ってもらえる作品にするべく、キャストの皆様やスタッフさんたちと全力で日々撮影しています。
是非、お楽しみに!

■番組概要
[タイトル]

日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』
[放送日時]
毎週日曜よる9時~9時54分
※初回は25分拡大

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